大阪都構想とは-大阪人の政経ブロガーから見る大阪都構想まとめ

 大阪に生を受けて40年。生まれも育ちもチャキチャキの浪速っ子から見る、大阪都構想の情報をお伝えします。

 スタンスは、大阪都構想反対派です。大阪都構想の危険性や、しつこさ、嘘などをこれまで書いてきました。
 書いてきた記事や情報をまとめて紹介し、解説します。

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大阪都構想のメリットとデメリット

 大阪都構想のメリットとデメリットは、一番多く書きました。メリットやデメリットは、二つのポイントに帰結します。

 つまり「二重行政の解消で財政効果はあるか」「ニアイズベターで住民サービスは良くなるか」です。

 結論を先に言えば「財政効果は非常に怪しい」「住民サービスは向上どころか、低下する可能性が高い」です。

二重行政と財政効果

 二重行政の解消で財政効果はあるか? この議論のポイントは、二つあります。

  1. 二重行政の解消では財政効果がないと、大阪都構想2015で結論されている
  2. 今、言われている財政効果に、二重行政の解消は関係ない

 二重行政解消による財政効果は、維新が年間4000億円と主張していました。「そんなに多くないのでは」と疑いを向けられ、1500億円へとスケールダウンしました。

 その後、他党がいくつか試算すると、さらにスケールダウンしました。
 二重行政解消による財政効果は、1億円から150億円程度しかなかったのです。なお、維新も渋々認めています。

 現在主張されている財政効果は、U字効果と呼ばれるものです。基礎自治体が50万人以上になると非効率化して、一人あたりの財政コストが増加する。したがって大阪市を廃止し、50万人前後の特別区に分割すると財政効果が見込めるという理論です。

 この試算は、嘉悦大学が提出しました。しかし多くの有識者が試算に「なんでやねーん」と突っ込んでます

 以下の記事は大阪都構想のポイントを、網羅的にまとめています。一番、読みやすいと思います。

 次の記事は網羅的にまとめていて、かつ読む量をできるだけ減らした記事です。議論全体を参照しつつ、さっと目を通したい人向けの記事です。

以下の記事では、最新の財政効果(U字効果)について解説しています。最新の財政効果議論を知りたい人向けです。

ニアイズベターと住民サービス

 大阪都構想が実現すると、多くの予算と権限を大阪府が差配することになります。特別区は「半人前の自治体」と呼ばれており、権限は町村以下だからです。

 加えて二重行政解消やU字効果による財政効果は、ほとんど見込めません。

 予算は増えず、予算の差配は大阪府の一存。これで住民サービスが向上するでしょうか? するはずがないですよね。

 以下の記事では大阪都構想の、特別区や区割りについて徹底的に解説しています。その中で、ニアイズベターの議論もあります。

余談ですが大阪府大阪市天王寺区四天王寺に住んでいる人は、大阪都構想が実現すると「大阪府天王寺区天王寺四天王寺」という住所になりますよ。圧倒的ではないか! 天王寺は!

住所は?今の区はどこに?大阪都構想2020の区割り概要と問題点 – 高橋聡オフィシャルブログ バッカス

危険な大阪都構想

 大阪都構想はメリットがないだけでなく、危険です。大阪の成長エンジンである大阪市を、解体してしまうからです。

 さらに大阪都構想2015では、多くの嘘が聞かれました。なぜ嘘まみれになったのか? 大阪都構想の本質が、みすぼらしくて空っぽで危険なものだからです。

 以下の記事では、大阪都構想の具体的な危険について指摘しています。

大阪都構想の危険性1 教師の大阪離れが加速する
大阪都構想の危険性2 催眠商法と揶揄される住民説明会
大阪都構想の危険性3 大阪都構想では防災・減災が考慮されていない
大阪都構想の危険性4 二重行政は必ずしも否定されるべきものではない
大阪都構想の危険性5 大阪市民へのサービス低下は避けられない
大阪都構想の危険性を指摘した108人の学者の見解ソース

大阪都構想2020の危険ポイント概要-読めば誰でも反対したくなる – 高橋聡オフィシャルブログ バッカス

  さらに以下の記事では、大阪都構想の嘘にフォーカスして解説しています。

 大阪都構想のほんまにやばいポイント9つを、3つにカテゴライズして解説します。
 大阪都構想のやばいポイントが理解できれば、新聞や報道を見る視点も変わってきます。教養としても活用できますよ。

ほんまにやばい大阪都構想9つのポイントをわかりやすく解説 – 高橋聡オフィシャルブログ バッカス

 以下の記事は2019年の、地方統一選前に書いた記事です。残念ながら維新が勝利し、大阪都構想が可決される可能性は高まっています。

大阪都構想の時系列と歴史

 大阪都構想は橋下徹氏が維新を率いて推し進めてきた、維新のアイデンティティ政策です。

 大阪の状況は大阪都構想や住民投票で、大きく変化したり揺らいだりしています。時系列で大阪都構想を巨視的に眺めることは、新たな気づきを生むでしょう。

 「大阪都構想は反対、住民投票は賛成」とした、裏切り者の大阪公明党の動きについて以下の記事では解説しています。

 大阪都構想で毎度、意味不明な動きをするのが公明党です。反対していたと思ったら、いつの間にか賛成しています。もしかして公明党じゃなくて、コウモリ党なのでは……ゲフンゲフン。

大阪都構想2015から時系列!公明党の裏切りもしくは賛成の理由 – 高橋聡オフィシャルブログ バッカス

大阪都構想の住民投票はいつ?

 大阪都構想の住民投票は、今年2020年11月に予定されています。もう2ヶ月ほどしかありません。

 現在の世論は、大阪都構想賛成派が多数です。残念ながら反対派は、不利な状況に立たされています。
 コロナ禍での住民投票と言うこともあり、どのように票が動くのか予測は難しくなりました。

 住民投票の大まかな予測、分析を以下の記事でどうぞ。

 このままでは大阪都構想は可決するのではないか? と筆者は考えています。大阪都構想の否決は、大阪市民の良識と判断にかかっています

大阪都構想2015年と2020年の違い

 大阪都構想は2015年にも住民投票され、ギリギリで否決されました。大阪都構想2015と2020の違いは、何かについて解説しています。

 大阪都構想2015と2020の違いは、区割りだけです。5区が4区になっただけ……本当にこれだけです。維新の戦略は簡単です。「大阪都構想が通るまで、大阪都構想を押す」ことが、維新の戦略です。

 大阪市民はこれに抗えるのか? 厳しい局面を迎えています。以前は否決したのに、どうして今回は賛成なのか? 5区が4区になったら、なぜ賛成なのか?
 この問いに答えられる、鞍替え賛成派はほとんどいないと思います。

まとめ

 大阪都構想について、多くの記事を書いてきました。大阪都構想は大阪の凋落を加速させると、確信しているからです。

 住民投票は2ヶ月後ですが、盛り上がりはいまいちです。むしろ二度目の住民投票で、しらけきっている感じすらあります。そんな空気を、以下の記事で紹介しています。

 大阪都構想の可否は、大阪市民の良識にかかっています。100年以上の歴史を持つ大阪市を解体してしまうなど、筆者には蛮行、愚行、最悪の行いに思えます。

 もしあなたも反対派であれば、是非ともSNSなどで声を上げてください。
 そのときに書いてきた記事が、少しでも役に立てば幸いです。

 口コミで評価の高い、最近の大阪都構想本を見つけました。以下は本のレビュー。

大阪都構想ってなんなの?大阪市民府民に何をもたらしてくれるの?
でも橋下さんや維新は信頼してるし!賛成いれよか!
と言ってる大阪のおばさま!
少しお待ちください!
この本を読めばいかに橋下さんの態度はテレビパフォーマンスなのかがわかります。
理解もしやすい。大阪都構想とはなんぞや
橋下府政はなにをやってきたんや。
というのがわかりやすく書かれている本だと思います。
私は本読む派じゃないけど読めたのでぜひ

維新の真実の姿、今必要な反緊縮積極財政政策、そして日本の未来社会の構想まで一気に俯瞰できる大変優れた一冊です。

 住民投票前に、いかがでしょうか。

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2 Comments
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政市
3 年 前

筆者様はあきらめていますが、今の貴方の書き方だと、人によっては、大阪市解体は仕方がないと捉えかねないから、厳しい主張で多くの人に訴えた方がいいですね。 
 あと、私も世界のゴー宣道場という小林よしのりさんのファンサイトに、貴方の記事を知らせたいので、この記事を転載したいのですが、よろしいですか?