2019年8月初旬までには参院選が行われる予定です。衆参ダブル選という可能性もあるものの、世論調査の結果などから、あまり可能性は大きくないと思われます。
8月の参院選で注目される政策の1つが、消費税増税をするかどうか? でしょう。先日、麻生氏「10月に消費税率引き上げ予定」と説明 : 経済 : 読売新聞オンラインと報道されていることから、政府は増税予定をいささかも変えないようです。
2ヶ月弱後に迫った参院選での、主要政党の消費税への方針と、消費税に反対する人たちが取るべき選択肢を解説したいと思います。
自民党は参院選向け公約で、消費税増税盛り込む
小さな字でひっそりと…自民党選挙公約で“消費税増税隠し” | 女性自身という記事によると、自民党が参院選での公約を発表したようです。
報道によると2種類の資料があるようです。「令和元年政策パンフレット」と「令和元年政策BANK」ですが、パンフレットの方には消費税増税すら記載していない、とのことです。
令和元年政策BANKにも、消費税増税の文章はわずかに1項目です。
政治家にとって、増税を掲げながら選挙を戦うというのは、なかなかに悪夢でしょう。最近は日本国民の”改革疲れ”も出てきているように思います。
2019年5月調査|世論調査|報道ステーション|テレビ朝日では、主要ファクターでの世論調査をしておりますが、消費税増税への反対は50%だそうです。
さらに興味深いのが、「これから日本の景気はどうなるか?」との質問で、「悪くなる」という答えが、62%にもなります。
なるほど、自民党が参院選に向けて、消費税増税を焦点にしたくないのが理解できることでしょう。
立憲民主党、消費税増税凍結を公約へ
全文表示 | 立憲の候補予定者、相次ぎ「消費税ゼロ」主張 党方針は「増税凍結」だが… : J-CASTニュースによれば、立憲民主党は党の方針として、消費税増税凍結を掲げるようです。
また候補者の中には、「消費税ゼロ!」を掲げる人が多く立候補する予定だそうです。
ようやく日本で、消費税廃止という議論がメジャーになってきたようです。
枝野幸男立憲民主党代表に、私は好印象を持っています。枝野幸男の不信任決議名演説-枝野幸男という政治家を見誤っていたかもしれないにて、その理由は述べていますので、興味があればご一読ください。
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一時期は田中信一郎さんなど「緊縮財政派の立憲民主ブレーン」の影響を危惧していたのですが、党の方針として消費税増税凍結を掲げる、というニュースが非常に喜ばしいと受け止めています。
なにせ今まで、消費税増税に反対といえば、共産党くらいしか選択肢がなかったのですから。報道では野党(維新除く)は熱量の差こそあれ、消費税増税凍結を掲げるということのようです。
追記と訂正:
日本維新の会も消費税凍結を掲げているようですが、その理由が「消費税増税には、身を切る改革に反するものが入っているから」だそうです。
自傷(身を切れば)したら、相手を傷つけても良い(消費税増税)という論理って、怖くないですか?
有識者たちは消費税増税をどのように捉えているか
消費増税の「ヤバい真実」…40人のエコノミストが明かす衝撃の中身(小川 匡則) | マネー現代 | 講談社(1/5)では、40人に及ぶ有識者の見解が「消費税増税やばい」であることを紹介されております。
内容としては以下のようなものであり、非常に常識的なものばかりです。
- デフレ脱却が不可能になる
- 増税するにしても、タイミングが悪すぎる(米中貿易戦争やオリンピック後の不況)
- 格差の拡大
- 現代貨幣理論(MMT)に則れば、財源不足はありえない
- 社会保障の財源確保のためという建前は、嘘である疑義が濃い
- 累進課税と法人税を、税制のメインに据えるべき
上記の記事ではおなじみ、藤井聡さん、柴山桂太さん、青木泰樹さん、田村秀男さんなどのそうそうたるメンツが登場しますので、ぜひともご一読いただきたい記事です。
消費税増税で外食しなくなる日本
消費税増税に関する私見というか雑記を、少々書いておこうと思います。
消費税増税/6割「外食・飲み会費」節約「自宅での食事充実」は8割(2019.06.04)|流通ニュースという調査によれば、もはや日本の庶民は消費税増税されたら”節約する”と態度を明確にしています。
考えてみれば当たり前で、実質賃金は民主党政権時に比べて5%以上の下落、社会保障は切り捨て、その上で生活に直結する消費税増税です。
この状況で「借金してでも、美味しいものを食べに行く!」なんて人は、なかなかいないでしょう。
私の近所で、私が贔屓にしていた飲食店が2軒、潰れました。街を歩いてみれば「あれ? この店しまったのか!」ということが、時々あります。
私の住んでいるところは、梅田から歩いて20分程度、駅にすれば地下鉄1駅の場所ですから、ほとんど大阪の中心です。
大阪の中心ですらこうなのですから、他の地域は推して知るべしでしょう。
私の好きな和食屋や居酒屋が閉店するのは、どうにも物悲しいものがあります。
消費税増税に反対する有権者の選択肢3つ
経済とは、我々庶民の生活や営みです。消費税増税とは庶民の米びつに手をつっこみ、強奪していくがごとくの税制です。
さらに言えば、消費税が上がっても景気が悪くなれば、財政健全化は遠のくと断言可能です。
※そもそも論としては、財政健全化など必要はない。
来る参院選で、消費税増税を支持するかしないか? は大きな争点です。私は投票先として、3つの選択肢を提示したいと思います。
- 立憲民主党
- れいわ新選組
- 共産党
現在のところ、報道を見る限りにおいて、消費税増税への反対の熱量では上記3つの党が先んじていると思われます。
特にれいわ新選組の山本太郎さんは、現代貨幣理論(MMT)への理解もあり、熱量では一番大きいと思われます。
しかし2番めにしたのは現在のところ、どの規模で候補者を擁立するかが不明だからです。
共産党も消費税増税への反対の熱量は凄まじいですが、いかんせん……共産党アレルギーの人がいらっしゃるので3番めにしました。
第1候補として無難なのは、立憲民主党ではないか? との理由付けで、立憲民主党を1番めに持ってきています。
もっとも、私は解説し、選択肢をお示しはしますが、強制はできません。しかし現状では自民党と維新だけは「ありえない」と強く明言させていただきます。
庶民の米びつに手をつっこみ、強奪するような人たちが、「安全保障に優れた政党」などとは到底解釈不可能だからです。
日本国民の生活を守るための安全保障でしょう。生活を脅かし、外食に行けないような所得にし、どの口で「安全保障」なのか、知れたものではありません。
経済と国力を増税で毀損・疲弊させ、安全保障もクソもあったものではないのです。
>私は投票先として、3つの選択肢を提示したいと思います。
立憲民主党
れいわ新選組
共産党
>しかし現状では自民党と維新だけは「ありえない」と強く明言させていただきます。
全く同感です。というか、現時点において、これよりbetterな選択肢はない。問題は、7月の参院選において、全体の投票率はどれくらいになるのか?また、有権者(特に投票率が高い高齢者層)がどれだけこの選択肢かそれに近い投票行動を示してくれるのか?ということです。自民党を惨敗に追い込み(改選議席124議席中50議席以下)たいところですが、実際のところどうなるか?
おっしゃる通りで、野党の共闘と選挙区調整がうまくいくかどうか? も重要なところかなと。
私、選挙に関する予測はあまり当たったことがないので(笑)