緊急事態宣言がいよいよ、延長される見通しです。明日5月4日に決定されます。
新型コロナによる緊急事態宣言が、いつまで続くのか? いつ解除されるのか? もし長引いた場合は、どのような事態が想定されるのか? など、あなたの疑問にお答えします。
最初に結論だけ書くと「いつまで続くか? いつ解除されるか? は、現時点では誰もわからない」ので「長引く最悪のケースを想定しておきましょう」です。
緊急事態宣言はいつまで続くのか?いつ解除される?
緊急事態宣言は、いつまで続くのでしょうか?
上記の記事は感染症専門医である、忽那賢志氏によって書かれたものです。現在の緊急事態宣言と外出自粛で、新型コロナの新規感染者数は減少しています。封じ込めで大切なのは「ハンマー&ダンス」だと、忽那賢志氏は言います。
新規感染者を限りなくゼロに近づけてから、外出自粛を解除するべきだと、記事では書かれています。実効再生産数が1未満になってもしばらくは、新規感染者も出ます。従ってまだ緊急事態宣言が解除される見通しは、立っていません。
上記の記事では様々な専門家が、どうすれば緊急事態宣言が解除されるのか? 解除後はどのようになるのか? などを分析しています。
これらの記事を読んで、理解できることがひとつだけあります。
「専門家ですら統一見解が出せないほどに、見通しが立っていない」
なにかの奇跡で新規感染者数が驚くほど減るケースを除いて、緊急事態宣言が長引くことも覚悟しておかなければなりません。少なくともいま、緊急事態宣言がいつ解除されるか? いつまで続くか? を明言できる人は存在しません。
緊急事態宣言が長引いた場合の3つのシナリオ
危機管理の要諦は、常に最悪を想定しておくことです。従って緊急事態宣言が長引いた場合を想定すると、3つのシナリオが浮かび上がってきます。
以下の3つのシナリオは、緊急事態宣言が数ヶ月に及んで、民間が限界に達したケースを想定しています。
民間企業や店舗が生き残り優先で営業再開
コロナ特別融資はあったものの、休業補償は相変わらず支給されずに負債ばかりが増える。このままではいくら無利子無担保といえども、毎月の返済だけで売り上げが全て持っていかれてしまう。これ以上、負債を増やすわけにはいかない。
このように民間企業や店舗が、思い詰めるのは当然です。
首をくくるかコロナにかかるか、どちらかを選択しろ! と言われたら、あなたならどちらを選択しますか? 筆者なら間違いなく、コロナを選択します。
つまりパチンコ店やネットカフェ、スーパー銭湯、居酒屋などが生き残りをかけて、営業を再開するでしょう。
一度営業再開すると、他のまだ余裕のあった店舗や企業も、つられて営業再開するでしょう。従って政府の緊急事態宣言が有名無実化して、政府の権威が地に落ちる可能性があります。
デモなどの目に見える形で政府に反発
首をくくるかコロナにかかるか、それが問題だ。かつてハムレットも、そう言ったとかどうとか。
黙って営業再開するのは、政府を無視する行為です。正当性を持って訴えようと思うと、デモなどの大衆運動を起こすしかありません。もっともデモも、外出自粛や緊急事態宣言の無視につながるのですけれども……それは脇に置きましょう。
上記の、デモで反発するのシナリオは正直なところ、あまりリアルではありません。筆者個人の見解では、かなり可能性は低いだろうと判断しています。
座して死を待つ
ここまで書いた2つのシナリオは、Twitterで筆者がつぶやいたものです。
多くの反響とともに、興味深い返信もいただきました。
なるほど。企業も店舗も営業再開せず、デモなどで政府に訴えもせず、ただ静かに死んでいくシナリオです。想像できてしまうのが、怖いですよね。
大手企業と緊急事態宣言で休業の関係性
我が大阪では、ヨドバシカメラ梅田店が休業し、梅田ロフトまで休業しています。これらの大手企業は体力があるので、緊急事態宣言がある程度長引いても大丈夫でしょう。
けれど「緊急事態宣言だから臨時休業してます」とは「緊急事態宣言が解除されない限り、営業しません」とほぼ同義語です。
緊急事態宣言が長引いたら、どうするのでしょうか?
引くに引けない休業宣言との印象を受けます。大丈夫でしょうか?
緊急事態宣言が終わっても、再度となる可能性
緊急事態宣言が解除されたとしても、専門家は「再び新型コロナの第2波が来る可能性がある」と言います。専門家が主張するのですから、ある程度正しい予見でしょう。
だとすると、緊急事態宣言が解除されてもまた、数ヶ月後に緊急事態宣言が発令される可能性もあります。
新型コロナでは1ヶ月半ほどで、500人強の方が亡くなりました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
けれども、ふと考えます。「緊急事態宣言と経済の低下で、亡くなる人の数はどうなのだろうか?」と。失業率が1%上がると、1ヶ月あたり350人から600人ほどが自殺に追い込まれるそうです。
コロナの死者を抑えるために、雇用を消滅させて経済自殺を増やすのか? 何か解決策はないのか? と問うならば、普通にあります。政府が国民や企業に対して、死ななくてすむように補償を出したらよいだけです。
たったこれだけのことができない日本は、国家としての体をなしていません。
まとめ 緊急事態宣言はいつまで続くのか?
新型コロナは本当に、世界をがらりと変えてしまいました。緊急事態宣言前の日常は、もう戻ってこないと悲観する論調すらあります。
新型コロナによる緊急事態宣言が、いつまで続くのか? いつ解除されるのか? 現時点では誰にも答えられません。一方でひとつだけ、言えることがあります。
政府は「新型コロナを国民協力の下に押さえ込むとともに、国民と企業に対して生活を補償するべき」です。
>コロナの死者を抑えるために、雇用を消滅させて経済自殺を増やすのか? 何か解決策はないのか? と問うならば、普通にあります。政府が国民や企業に対して、死ななくてすむように補償を出したらよいだけです。
確かにこの解決策自体は誰もが思い浮かぶわけですが、肝心な事は、この「明解な解決策を現政権に着実に履行させるためにはどうしたらよいか?」という難問の解決策は何だ?ということです(笑)。
今回の特別定額給付金(1人当たり10万円)にしても、総理大臣の安倍がようやく渋々と決断した唯一最大の理由は、「もし要求が聞き入れられなければ連立政権解消も辞さない」という公明党党首から詰め寄られたため。一方、安倍や麻生、二階らは、それまで党内の有志議員(日本の未来を考える勉強会)、あるいは国民民主党、共産党など野党からの有意義な提案・提言がさんざんなされていたにもかかわらず、悉くスルーしてきた。
つまり、一般国民の命など虫けら同然のごとく考えている安倍政権の政策を転換させる唯一の方法は、「政権存続が危ぶまれるような事態に追い込んでいく」しかないということです。「柳の下のどじょう」ではありませんが、全国の公明党支持者、特に創価学会員らに大声を上げてもらって、公明党地方議員→党執行部を突き動かし、政権中枢に揺さぶりをかけるしかなさそうです。