大阪都構想にとにかく嘘が多いことは、何度か記事にしてきました。まだ読んでいないのなら、以下の記事を参照してくださいね。
先日「都構想チラシで市議舌戦 自民「経済成長根拠ない」 維新「財政赤字の解決策」 – 毎日新聞」との記事が報道されました。
維新と大阪自民党が丁々発止している、との内容です。議論について、気にかかる点がありました。
維新のチラシの一つは「公平な目で見るメリット&デメリット」と題し、大阪市の財政は二重行政の弊害により破綻寸前だったが……(中略)
自民会派に所属する福田武洋市議はこのチラシを見て「市の借金はリーマン・ショックなどの経済状況や社会情勢などさまざまな理由で増えていった。二重行政の無駄によるものと矮小(わいしょう)化されている」と反論。
……どちらも数字ベースで議論していないので、バカな議論になっています。なぜなら大阪市の市債残高は、ずーっと減少傾向であり増加などしていないからです。
大阪市の財政は健全
大阪市の市債残高は、2004年をピークに減少し続けています。2004年以降、増加したという事実はありません。
維新と自民は一体、どこの世界の大阪市に住んでいるんですか?
2004年は關淳一市長の時代です。2003年~2005年まで市長を務めました。その後に平松邦夫氏が市長となります。2011年まで平松氏は、市長を務めます。
この2人の市長時代に、大阪市は財政健全化の道筋を付けました。
大阪市はそもそも、財政難でもなければ財政再建団体でもありません。
維新の「大阪市の財政は破綻寸前だった」は完全な嘘ですし、大阪市の市債残高がリーマンショックを境に増えたという事実もありません。
大阪都構想が大阪市の財政のためという嘘
維新は大阪市が財政難だから、大阪都構想で二重行政を解消して大阪市を救済してくれるそうです。
大阪市は財政難ではなく、極めて財政が健全です。よって二重行政――を解消すると、三重行政になるが――の解消は必要なく、大阪都構想はいりません。
数字ベースで議論するなら、以上の結論は揺るぎません。
ところが福田武洋市議は、大阪府と大阪市の認識を混ぜて反論してしまったのでしょう。維新の嘘を嘘と指摘せず「しょ、しょうがなかったんだ!」との反論は、あまりに稚拙。
無能な味方は敵より怖い、とはよく言ったものです。
勉強不足の味方は、敵より怖い。維新の嘘を、肯定してもうてるやん!!
財政難は大阪府の方
じつは財政難は、大阪府の方です。維新はいかにも「大阪府が大阪都構想で、財政難の大阪市を救済してあげるんや!」と言いたげですが、逆です。
大阪府の府債残高増加は、2008年のリーマンショックがきっかけです。2009年を境に、急激に悪化しています。
なお、このときの大阪府知事は橋下徹氏です。2012年に松井一郎知事になってから、ようやく財政差健全化に動き始めます。
それでもなお、大阪府の府債残高は高い水準にとどまっています。よって財政健全化や財源が必要なのは、大阪府です。
財政が健全な大阪市を解体して、予算と権限を取り上げる。その予算はどこに使われるか? 大阪府の府債残高減少のために使われることでしょう。
これが大阪都構想のカラクリです。だからこそ維新は「大阪市は財政難なんだ!」という嘘を、つき続けなければならないのです。
「大阪府が大阪市の資金を取り上げるのが大阪都構想」だと知られてはマズいからです。
まとめ
大阪市の財政状況と大阪府の財政状況について理解すると、大阪都構想の本当の狙いが見えてきます。
潤沢な大阪市の予算を横取りし、大阪府の財政健全化に充てるのが大阪都構想の目的です。大阪市民の皆さんは、それでいいんですか?
大阪府のケツを、大阪市が拭くんやで?!
来る大阪都構想の住民投票で、大阪市民の良識と判断に期待します。
ブログ主さん、政市です。
大阪都構想の危うさがよくわかったので、ツイッターにて、このブログとURLをれいわ親善組やそのほかの反対派の方々に、まことに勝手ながら、貴方のブログを紹介しました。
勝手な真似をして申し訳ございません。
ですが、反対派を少しでも増やすために、このブログとURLを広めて、大阪都構想の危険性を広めていく必要が有ると私は感じています。
全文転載とかじゃなければ、自由にしていただいて結構ですよ~。
管理者さん、実は最近、私自身が、貴方の言う大阪都構想の問題点を指摘する記事を見てもらいたいと考え、貴方のブログを紹介しているのですが、紹介文はこんな感じで大丈夫ですかね?
皆様、大阪都構想の問題点を簡単に解説しているサイトがあるので、紹介します。
サイト名
高橋聡オフィシャルブログ バッカス
URL https://so-t.biz
ブログ内に検索機能があり、「大阪都」又は「大阪都構想」と検索すれば、記事が出ます。どうかこのサイトの拡散をお願いします。
ツイッターでは、200字以内に納めなければならず、私が書いた文章が可笑しいですが、皆様に大阪都構想の知ってもらいたいと考え、このような文章にしました。
ご紹介ありがとうございます。
紹介文などは思い思いに、好きにしていただけたら大丈夫です。