テレワークが浸透してきていますが、皆さんサボってますか? リモートワーク中にサボった経験ありますか? 約900人に聞いた結果は…… – ITmedia NEWSによれば、なんと6割以上が「サボった経験がある」のだそうです。
「サボりは悪いことだ!」と糾弾するのは簡単です。しかしそもそも、8時間労働それ自体に無理があるのではないか? と筆者は感じます。
Twitterで検索したところ、筆者だけでなく多くの人が「1日8時間、週に5日間労働が無理! しんどい!」と悲鳴を上げていました。
ツイートをまとめて理由を考えつつ、2つの方向で解決方法を考えてみましょう。つまり「どうやって8時間労働を無理なくこなすか」と「そもそも8時間労働は無理なのでしない」という方向で。
8時間労働が無理な人たちのツイートまとめ
ざっと見てみると「体力的に無理」「慣れてないので無理」など、とにかくしんどいとの意見が多いです。
戦前は1日11時間労働だった?!
ちょっとした余談ですが、日本では1916年に工場法が制定されました。しかし労働基準法が制定されたのは1947年で、戦後です。
そして戦前の工場では、1日11時間労働が普通だったそうです。ちなみに産業革命当時のイギリスは、1日14時間労働。もちろん14時間は行き過ぎで、社会はかなり疲弊したんだとか。
こういった経緯から、マルクスの共産主義思想も生まれました。
フルタイム労働者が年間およそ2000時間労働になったのは、日本では1970年代くらいからです。ただしサービス残業は、この労働時間に含まれていませんが……。
8時間労働でも質が変わった可能性
ではどうして現代の8時間労働は、こんなにしんどいのか? もしくは昔もしんどかったけど、昔の人が体力があったのか?
どっちなんでしょう。
筆者は労働の質が変化した可能性があると思います。昔の労働って現代のように、ギチギチに詰め込まれていなかったのではないでしょうか。
言い方を変えれば現代の労働は、時間密度がむちゃくちゃ濃いのではないか? と思います。もちろん仕事によって異なりますが、しんどい仕事は労働密度が濃いのかもしれません。
無理せず8時間働くための解決法
ここからは、無理せずに8時間労働をこなす方法を考えてみましょう。細かい技術論などではなく、考え方の方向性を示すのみにします。
通勤時間など自分の環境の見直し
8時間労働の他に、会社に束縛される時間は存在します。通勤時間はその最たるものです。
日本人の通勤時間は平均で、往復1時間半くらいです。これに15分前行動とか入れると、2時間は仕事と関係なく拘束されていることになります。
本題とずれますが15分前行動で、9時始業を8時45分から準備するのはいいとしましょう。なら17時終業なんですから当然、帰る支度も16時45分から始めていいはずです。
なんで始業だけ15分前行動で、終業は17時きっかりなんでしょうか?
monopsony(モノプソニー)がもろに、働いている可能性がある習慣です。
閑話休題。
8時間労働以外に拘束されている2時間をいかに短くするかで、日々の負担が変わってくる可能性があります。職場近くに引っ越すなど環境を変えれば、8時間労働が無理なくこなせる可能性があるのではないでしょうか。
疲れをためないための体作りや生活習慣
8時間労働が無理な人への解決方法を探していると、よく「体作りをしよう!」との提案を見ます。いや、8時間労働でヘトヘトなのに体作りができるわけないです。
しかし飲酒や夜更かしなどの生活習慣を見直すことで、疲れが翌日に持ち越さない、ないし負担が軽くなる可能性はあります。
ただ仕事のために生活まで変えたいか? と言われると、筆者の場合は微妙な気がします。
8時間労働がしんどくない仕事探し
一番いいのは、8時間労働をしてもしんどくない仕事を探すことではないか? と思います。そもそも同じ8時間労働でも、しんどい職場としんどくない職場があるはず。
加えて本人の適性も、仕事のしんどさを決める大きな要素です。
ぶっちゃけ8時間労働が無理な仕事は、自分に向いていない可能性もありますよ。
1日8時間労働をしないための解決法
筆者は労働を否定するつもりはありません。しかし世の中には「きっちり8時間労働なんて無理!」という人は案外多くいます。筆者もできなくはないけど、したくない人。
そんな人たちはどうすればいいか? 考えてみました。
労働も消費も減らす
労働って使うお金を稼ぐためにするものですよね。だったら使うお金が少なければ、しなければいけない労働も少なくて済むはず。
むしろ消費とは、労働時間を余計に増やすものと考えることもできます。1000円の消費は、時給1000円の仕事が1時間必要です。逆に1000円を使わなければ、1時間働かなくて済むわけ。
好きなことをする時間を確保するために、消費をできるだけしないという考え方もありでしょう。
好きなことにお金がかかる場合は、この限りではありませんが(笑)
短時間で稼げる仕事を見つける
消費を減らしたくないなら、短時間で稼げる仕事を見つければOKです。しかし時給の高い仕事や割のいい仕事は、大抵何らかのスキルが求められます。
仕事のスキルは一般的に、より稼ぐために必要とされます。しかし考え方を変えて、より短時間労働で済むためにスキルを磨く手も。
生活保護などのセーフティーネットを使う
難しい話は脇に置きますが、野放図な資本主義社会では必ず格差が生まれます。ホワイトな職場の椅子は限られ、ブラックな職場の椅子や非正規雇用になる人が「必ず、一定数以上」出ます。
これは本人の努力とか、自己責任とか関係ありません。100人いたら40人は必ず非正規雇用です。誰かが正規雇用を射止めたら、他の誰かが非正規雇用に転落します。
現在は特にコロナ禍で、派遣切りや雇い止めなども横行しています。これから労働市場は、もっと厳しくなります。
よって死ぬ気で頑張って鬱になって死ぬより、そもそも頑張らないという選択肢も。無理だったら無理で、生活保護などのセーフティーネットを頼りましょう。
なお生活保護は、誰でも申請可能ですよ。
生きるための働くか、働くために生きるかそれが問題だ
そもそも太古の昔から、働くとは生きるためだったはずです。労働とは生きるためにするもので、労働するために生きているわけではありません。
簡単に言えば、労働なしで生きられるなら労働は必要ありません。
労働は社会とのつながりの一つですが、社会とのつながりが労働だけなわけではありません。
1日8時間労働をせずとも、無理なく生きていくことは可能ではないか? と筆者は考えます。もちろん筆者が、1日8時間労働をしたくないからです。
生きるためのお金を稼ぐのか、働くために生きるのか。あなたはどちらですか?