WordPressのプッシュ通知導入は、プラグインがあるPush7かOneSignalの二択になります。……プラグインに頼らず他のサービスを導入してもいいんですが、ややハードルが高くなります。
Push7とOneSignalを比較している記事はありますが、どちらがおすすめなのか? を結論している記事がないので、両方使用した筆者が記事にしました。
先に結論から書くと、読者が増えることを考えるならOneSignalしかありません。Push7の無料プランは、配信制限があるからです。有料でもOKというブルジョワは、お好きにどうぞ。
プッシュ通知のメリットから、Push7とOneSignalの比較、導入方法まで解説します。
プッシュ通知とは
そもそもプッシュ通知とは何かについて、簡単に解説します。概要をつかんでおくことで、比較検討や導入決定の指針になりますよ。
スマホに届くあの通知
プッシュ通知とは、スマホの上段に届くニュースやらアプリの新着情報やら、メールの新着情報やらの”あれ”です。その通知をクリックすると、その情報の画面に変遷する”あれ”。
例えば当ブログのプッシュ通知を許可すると、当ブログが更新されたときに「○○という記事を更新しましたよ」と、あなたのスマホやPCに通知が届きます。
プッシュ通知のメリット
プッシュ通知のメリットは、二つあります。
一つはとにかくユーザー側の手間が少なく、受け取る心理的ハードルが低いことです。サイトからプッシュ通知を許可するかどうか? と聞かれて、クリックして選択するだけだからです。
もう一つのメリットは、クリック率がメルマガに比べて高いことです。プッシュ通知は統計によれば、クリック率は7.8%とかなり高めの数字です。
プッシュ通知のデメリット
プッシュ通知のデメリットは、ユーザー情報を配信側が得られないことです。例えばプッシュ通知のサービスを変更すると、また一からユーザーに登録してもらうことになります。
Aというプッシュ通知を使用していて、Bに移行したのでユーザー情報も移行する……ということができません。
プッシュ通知vsメルマガ
プッシュ通知とメルマガはどちらがよいでしょうか? プッシュ通知は登録してもらいやすい、クリック率が高いの二つのポイントで、メルマガより有利です。
メルマガが有利なポイントは、ユーザー情報を配信側が得られることです。
ブログのリピート率を高めたいならプッシュ通知ですし、オンラインサロンなどのサービスに取り込んでいこうとするならメルマガがよいでしょう。
メルマガはブログとは別に文章を書いたりと、配信側の手間も多いです。まずはプッシュ通知の導入を、試してみるのがよいでしょう。
WordPress プッシュ通知を導入できる二つのプラグイン
2020年4月現在、WordPressでプッシュ通知を導入できるプラグインは二つだけです。Push7とOneSignalです。
Push7
国産プッシュ通知サービスであり、WordPressのプラグインも提供しています。アカウント登録やアプリ作成からプラグインの導入まで、全て日本語でできるのがポイントです。
個人ブログで導入している人も多いはず。
OneSignal
英語のプッシュ通知サービスです。ウェブプッシュだけでなく、AndroidやIOSのプッシュ通知にも対応しています。
導入やアカウントの作成など全て英語ですが、サブスクライブ数や配信数の制限はありません。
プッシュ通知の導入では必ず、サブスクライブという単語が出てきます。サブスクライブってなんやねん! と筆者も当初、意味がわかっていませんでした(笑)
サブスクライブとは、購読者ないし配信を受け取る人と言う意味です。
Push7とOneSignalのどちらがいいか徹底比較
WordPressのプッシュ通知について書かれた記事で、Push7とOneSignalを比較した記事は見かけます。しかし「どちらがよいのか? おすすめか?」について書いてある記事はありません。
どの記事のブログも、プッシュ通知を導入していないようでした。つまり実体験がないので、Push7とOneSignalのどちらがおすすめか? が記事にできなかったのではないでしょうか。
筆者はどちらも使用した経験があります。現在はOneSignalを導入済みです。
Push7とOneSignalを比較して、どうしてOneSignalがおすすめなのか解説します。
サブスクライブの制限数
Push7もOneSignalもサブスクライブ数の制限はありません。他のプッシュ通知サービスですとサブスクライブ数の制限があるものもあります。プッシュ通知サービスを導入する際には、必ずチェックしてください。
配信制限数
Push7は配信数の制限が、無料のフリープランで月に5000通です。OneSignalは配信数に制限はありません。
5000通の制限は、結構痛いです。
筆者のブログではサブスクライブが300人を超えてから月の後半、配信制限に引っかかるようになりました。
なお980円の有料プランでは、月の配信数が30000通にまで引き上げられます。
参考までに筆者のブログでは、月に15~30人ほどサブスクライブが増えます。無料プランで使用できたのは、最初の一年まででした。
今後のことも考えると配信制限はつらいので、OneSignalに乗り換えました。
導入のしやすさ
導入のしやすさでは、Push7が圧勝です。なぜなら日本語サービスだからです。しかしOneSignalも英語が苦にならないのなら、導入のハードルは高くありません。
Chromeの「日本語に翻訳」機能で、OneSignalの導入はハードルがかなり下がります。
デザインと機能
デザインは好みもありますが、OneSignalがカスタマイズ性に富んでいます。どちらもやろうと思えば、スタイルシートをいじることでカスタマイズは可能でしょう。
OneSignalは当ブログ左下に表示されている、赤いベルのアイコンボタンです。
Push7は簡単に導入できることを目指している分、機能は多くありません。カスタマイズ性やデザイン、機能の豊富さではOneSignalに軍配があがります。
OneSignalを導入しよう!
インストール
基本的に他のプラグインと変わりません。ダッシュボードの「プラグインの新規追加」からOneSignalを検索し、インストールして有効化しましょう。
アカウントの作成とプッシュ通知アプリの設定
OneSignalの設定画面に、ステップが英語で示されます。
基本設定はアカウントを登録してApp IDとAPI Keyを取得し、以下の画面で登録するだけです。
プラグインの設定
Configurationタブから様々な設定ができます。全て英語なので、Chromeで「日本語に翻訳」機能を使いながら設定しましょう。設定自体は簡単です。ブログを確認しながら、設定していけばOK。
プッシュ通知の文面などの設定が多いです。
なお設定する際に、ブログで「このブログからのプッシュ通知を受け取る? 許可? ブロック?」という通知が出てきます。許可、ブロックのどちらを選んでも次から出てこなくなり、確認ができなくなります。
この通知の文面も設定できますので、許可もブロックもクリックしないでおきましょう。
もしどちらかクリックしてしまって出てこなくなったときは、OneSignalのサブスクライブ登録を解除してから、クッキーを全部削除しましょう。
まとめ
Push7とOneSignalはどちらも、WordPressのプッシュ通知プラグインとして優秀です。
読者が一定以上まで増えることを前提にするなら、OneSignalを強くおすすめします。最初はPush7でもよいのですが、サブスクライブ数が増えてくると配信制限に引っかかります。
乗り換えようとすると、またゼロからサブスクライブを獲得することになります。サブスクライブの移転は、プッシュ通知ではできないので。
OneSignalは英語の設定がやや面倒なだけで、導入のハードルは決して高くありません。プッシュ通知をWordPressプラグインで導入するなら、OneSignalを検討してみてくださいね。