日本語がおかしい!コロナ給付金「方向性を持って検討する」と安倍総理

 安倍総理が公明党の山口那津男代表に「方向性を持って検討する」と、回答したことが話題になっています。Twitter民が速攻で反応していました。

 「方向性を持って検討する」ってどんな意味? どんな経緯で使用されたの? そもそも日本語としておかしくない?
 これら全てを解説しちゃいます。なお、Twitterの反応も掲載してますよ。

 結論をカミングアウトしちゃうと「方向性を持って検討する」は日本語として意味が通じないし、安倍総理は超けちんぼ総理です。

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「方向性を持って検討する」と安倍総理

 安倍総理は何に対して「方向性を持って検討する」と回答したのでしょうか。背景と経緯を端的に解説します。

珍回答が出るまでの経緯

 全体的な流れとしては、以下の箇条書きになります。

  1. 4月15日に安倍総理と、公明党の山口那津男代表が会談
  2. 山口那津男代表は新型コロナのフェーズが変化したとして、国民に一律10万円の給付金を追加経済対策で安倍総理に要請
  3. この要請に対して安倍総理は「現在の補正予算が成立した後に、方向性を持って検討する」と回答した

公明党が10万円の給付金を求めた理由

 公明党が国民一律10万円の給付金を求めたのは、なぜでしょうか? 報道によれば山口那津男代表は「新型コロナのフェースが変わった。社会状況が変化したので、追加の経済対策が必要」との認識を示しました。

 緊急事態宣言は4月7日に発令。新型コロナへの補正予算は、それ以前から議論されていました。よって緊急事態宣言で社会状況が変化した、と解釈するべきでしょう。

 まとめると公明党は「緊急事態宣言でもっと大変になったから、追加の給付金10万円」と要請したわけです。

現在の緊急経済対策予算の総額

 筆者も知らなかったのですが、新型コロナへの緊急経済対策として組まれた補正予算額は、たったの16兆8千億円だそうです! 真水部分の総額です。
参照 公明「一律10万円給付を」 首相「方向性持って検討」:日本経済新聞

 そりゃ公明党も「足りぬ足りぬ予算が足りぬ!」と、要請するわけです。

なんだかよくわからない回答

 公明党の山口那津男代表の要請に対して、安倍総理の回答は「方向性を持って検討する」でした。これってイエス、ノーのどちらでしょうか? 誰かわかる人はいますか?

 おそらく日本人の誰に聞いても「なんだかよくわからない回答」と返ってくるでしょう。

「方向性を持って検討する」は正しい日本語かどうか検証

 「方向性を持って検討する」は、正しい日本語なのでしょうか? 一般的に同じような文章ですと「方向性を検討する」があります。

 「方向性を検討する」の場合、結論が向かう方向は決まっていません。検討して方向性を決める、という意味になります。

 「~を持って(以て)~する」という言い回しの意味は「物事の手段や方法」「物事の理由」です。
「裁判を持って(という手段で)決着をつける」
「猛特訓を持って(という理由があって)成果を出せた」

 「方向性を持って検討する」とは、どういう意味になるでしょう。「方向性という手段で検討する」では、日本語として意味が通じません。
 「方向性という理由があって検討する」も、かなり変です。なぜなら「方向性を持って検討する」ではなく、「その方向で検討する」が正しい言い回しだからです。

 「方向性を持って検討する」は、意味が通じないですし日本語として変です。

「方向性を持って検討する」に対する Twitter の反応

 安倍総理の「方向性を持って検討する」に、Twitterも早速反応しています。

「方向性を持って検討する」と曖昧にした、けちんぼ安倍総理

 なぜ検討するだけなのに、「方向性を持って検討する」というわけのわからない日本語を使うのでしょうか? Twitterの反応であったように、言質を取られたくないのでしょう。

 「10万円の給付金の要請に、言質を取られたくない」ということは、裏を返せば「10万円の給付金要請を受け入れたくない」ということです。
 安倍総理は新型コロナ緊急経済対策補正予算を「世界で最も大きい、手厚い予算」と自画自賛していますが、真水はたった16兆8千億円です。

 そろそろ国民も安倍政権に「倒閣を持って鉄槌を下す」ことが必要でしょう。

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