ネットで政治論争が激しくなったときに、「ネトウヨ発狂」という表現がしばしば使用されます。その頻度や浸透度は、なかなかのものです。なぜならGoogleキーワードプランナーで「ネトウヨ 発狂」というキーワードは、100~1000の検索ボリュームがあるからです。
ビッグキーワードとはいえませんが、スモールキーワードとも言いきれないライン。
「ネトウヨ発狂」とはどのような状態か? どのようなケースで使用する言葉か? などを、極めて真面目に分析、解説します。
ネトウヨとはそもそもなんだろう
ネトウヨとはネット上で愛国的かつ排外的な発言をする人の総称、という定義が最も一般的でしょう。
古谷経衡によれば「韓国、朝日、民主党が嫌いな人の総称」という説も。
以下はネトウヨの特徴です。
- 外国は全て親日か反日、ないし愛国か反日で分類する
- 在日朝鮮人は一大勢力で、マスメディアなどを操っていると信じている
- 自分たちと意見の違うものは全て反日
- 自分たちは反日勢力と戦い、日本を守っていると信じている
- 都合のよいものが真実、都合の悪いものはねつ造と思い込める
政治主張や性質は、非常にナイーブかつ乱暴といえます。
ネトウヨ発狂と表現される状態やケース
仲間だと思っていた有名人が意に沿わない発言をしたとき
ネトウヨはとにかく、愛国か反日で分類したがります。一度愛国的と認められると、ネトウヨから身内のように扱われます。有識者や政治家、有名人についても同様です。
愛国的、ネトウヨ的な発言をすると持ち上げてくれるので、芸能人ではネトウヨが感染拡大中です。
しかし有名人が一転、ネトウヨにとって都合の悪い発言をすると、執拗にたたかれます。
ネトウヨにとって都合の悪いことが起きたときに使用される
ネトウヨ嫌いの人たちは、ネトウヨに都合の悪いであろうニュースを取り上げるときに、煽り文句として「ネトウヨ発狂」を使用します。
例えば「ネトウヨ発狂!一人あたりのGDPで日本、韓国に追い抜かれる」みたいな使い方です。
基本的にネトウヨは、自分たちに都合の悪いことは全てスルーします。見なかったことにするわけです。ですから「ネトウヨ発狂」という表現は、煽りの常套句として使用されるケースが多いのではないでしょうか。
大きな事例でネトウヨが実際に発狂といえるのは、ネトウヨ春のBAN祭りくらいです。
「在日朝鮮人ファビョン」に対抗して「ネトウヨ発狂」が生まれた?
ネトウヨはとにかく、在日朝鮮人や朝鮮半島を敵視します。中国も昔は同じカテゴリーで敵視していましたが、最近はスルーに切り替わっていることが多いです。
GDPで日本が、中国に追い抜かれたあたりからでしょうか。
閑話休題。
ファビョンとは火病と書き、朝鮮人特有の精神疾患とされています。本来は「怒りを抑圧しすぎたことによって、心身の不調がでる精神疾患」であり、ストレス性の精神疾患です。
症状としてはうつ病と似ているようです。鬱火病とも書くことから、似た症状であることがうかがい知れます。
しかしネット上での意味は異なります。「キレてパニックに陥り、最後には怒りのあまりぶっ倒れる症状」がファビョンとされています。
よってネット上でキレた人を煽るときに「ファビョーン」と使用します。
ファビョンという煽りに対し、ネトウヨ発狂はカウンターとして使用されているのではないか? と推測されます。
ネトウヨが特定の人に粘着する様
ネトウヨも様々ですが、なかにはとても粘着質な人もいます。特定の人を敵視し、その人に粘着する様を「ネトウヨが発狂している」と表現することもあります。
ネトウヨ発狂と表現される状態ないし使用するケースのまとめ
ネトウヨの性質的に、都合の悪い事実はスルーが基本です。都合のよい情報だけを集めて、ホルホルする――有頂天になって自画自賛する――のがネトウヨです。
よってよっぽど都合の悪い事実を現実として突きつけられない限り、全体的にネトウヨが発狂して何らかの現象を起こすことはあまりないです。
むしろネトウヨの場合は、デマによって害悪をまき散らすケースが多いです。以下のようなケースですね。
よって「ネトウヨ発狂!」という表現は、どちらかといえばネトウヨが嫌いな人たちが使用する煽り文句です。以下のAAのようなものです。
個人的な感想ですが、散々「ファビョーン!」などと煽ってきたのですから、煽り返されてもしょうがないのでは? と思います。