政府統計は8割が信用できないが、安倍政権は支持するという現象
Googleでいつものようにニュースを見ておりましたら、日経新聞に以下のような記事が載っておりました。今日は体調がすぐれないので、短めに記事を書いていきます。
日本経済新聞社とテレビ東京による25~27日の世論調査で、安倍内閣の支持率は53%と昨年12月の前回調査から6ポイント上昇した。不支持率は7ポイント低下し37%だった。厚生労働省による毎月勤労統計の不適切調査問題を受け、政府統計の信頼性を聞いたところ「信用できない」が79%で「信用できる」は14%だった。
政府統計「信用できない」79% 本社世論調査 :日本経済新聞
どうやら間近の世論調査では、基幹統計不正問題などを受けて「政府の統計は信用できない」が8割近くになったようです。ところでこのニュースのポイントはそこではなく、安倍政権の支持率が上昇していること。報道を見て私は苦笑い? 失笑? をしてしまいました。
基幹統計不正問題というのは、政府の発表する数字がもはや信用ならないということを示し、世論調査でも多くの人が総認識しているのにもかかわらず、政権支持率が落ちるどころか上がるというこの現象をどう説明すればよいのでしょう?
認知不協和とすがるオンナ
やはりこの認知不協和現象、佐藤健志さんの「平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路」にご登場頂くより他はない。平和主義は貧困への道によると、賢いには2種類あるようです。少々引用してみましょう。
序章 賢いほどのバカはなし p17より
賢い(一型) 物事のあり方を的確に理解することに優れている。
賢い(二型) 自分の利益を最大化することに長けている。
平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路
さて現在の日本国民、ないし日経新聞の世論調査の結果はどちらになりますでしょうか? 少なくとも賢い(一型)でないのは確かです。なにせ「政府の統計は信用できないし、統計をもとにした議論もできないと承知しているが、しかし安倍総理は支持するのだ」が世論調査の結果ですものね。
「平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路」では日本はアメリカの現地妻、ないしシングルマザーとしてオンナに例える比喩が多く出てきます。これ、非常に秀逸な比喩でして、鬼才佐藤健志ここにあり! と思わせるものがあります。それに倣いまして、私も今回の世論調査をオンナにたとえて比喩してみますと、こうなります。
「何もかも(政府も基幹統計も)信用できないわ! 信じられるのは貴方(安倍総理)だけなのよ!」
まさに恋愛にすがるオンナじゃありませんか。日本一億総認知不協和も間近です。
認知不協和は総崩れを生み出し、爽快になる
認知不協和とはWikiによるとこう説明されます。
認知的不協和とは、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。
今回の場合は政府は信用出来ないけど、安倍総理は支持するという矛盾した認知を同時に抱えた状態と言えましょう。その安倍総理がトップの政府で、基幹統計の不正が行われていたにもかかわらず、です。
本日の進撃の庶民への寄稿、基幹統計不正で議論が封じられた日本-安倍政権は責任を取るべき【ヤンの字雷】にて「基幹統計不正で、議論すら封じられた」と論じておりますが、落ちて落ちて落ちまくると、人間案外爽快になるものです。
パチンコで1万円負けたら悔しいですが、10万円負けたら案外、爽快な気分になってしまうものなのです。それと一緒かもしれません。
もはや日本国民は日経新聞の世論調査が正確だとすると、認知不協和のただ中にあり、現実を直視できない状態にあるのは明々白々。総崩れして、爽快になる日も遠くないのかも知れません。