安倍総理の辞意表明を受けて、9月14日には自民党新総裁が誕生します。自民党新総裁は事実上、次の総理大臣です。
もっとも有力な候補として、菅義偉議員が挙げられます。菅義偉議員は菅官房長官、令和おじさんとしてよく知られています。
次期総理に近い菅義偉議員の人物像や経歴、政策から菅政権の可能性と行方を予測します。
菅義偉の人物像と経歴
菅義偉議員は1948年生まれ、現在は71歳です。秋田県の農家で、長男として生まれました。
世襲の多い現在の国会では珍しく、世襲政治家ではありません。世襲でないため3バン(※)がないと言われ、クリーンな印象です。
※3バン:ジバン(地盤)・カンバン(看板=肩書き)・カバン(鞄=金)
令和の元号を発表したことから、令和おじさんの愛称でも知られています。
血液型はO型、身長は165cm説があります。下戸でお酒は飲まず、パンケーキが大好きな甘党です。
「地味で真面目、パフォーマンスは苦手な性格」だと、自身で評価しています。なお話も、聞き役が多いとのこと。
かつてインタビューでは「自分には政治家としての目標がない」と答えており、実務家としての評価が高いです。座右の銘は「意志あれば道あり」。
趣味は渓流釣り、ゴルフ、海外旅行とこれまた普通。良くも悪くも真面目で、普通という印象です。
官房長官時代の菅義偉
菅義偉議員は、官房長官のなかでも群を抜いた在任期間です。9月1日時点で2807日ですから、驚くほかありません。
第二次安倍内閣以降、安定感を持って官房長官を務めました。2014年の世論調査では、安倍政権でもっとも評価できる閣僚として、安倍総理を抜いて1位に選ばれました。
安倍総理や他の大臣への批判に比べて、菅官房長官への批判は目立ちません。安倍政権の長期化にも、大きく貢献しました。
Wikipediaで菅義偉のエピソードは、知名度の割に少ないです。実務家気質で、特徴やパフォーマンスがないためだと思われます。
菅義偉が自民党新総裁・総理になる可能性
一部の報道では、菅自民党新総裁誕生は既定路線として報じられています。石破茂議員や、岸田文雄議員の目はないと囁かれています。
筆者は菅義偉議員が自民党新総裁になるとすると、福田康夫総理誕生に状況が似ていると思います。小泉内閣の長期政権が終わり、第一次安倍内閣がドタバタと終焉。その後にワンポイントリリーフとして、福田康夫総理が誕生しました。
奇しくも自民党に、逆風が吹いていた時代です。
コロナ禍で現在も逆風です。そして第四次安倍内閣という長期政権が終演し、その後のワンポイントリリーフという点も酷似しています。
歴史は繰り返すと言います。菅義偉総理誕生の可能性は、非常に高いように思えます。
来る菅義偉政権を占う
菅義偉政権が誕生しても、長期政権化する可能性は低いように思います。かつて安倍総理は「菅総理には菅官房長官がいない」と評しました。
全く的を射ていて、その通りです。
菅義偉政権が誕生したら、官房長官人事が一番の注目ポイントです。
菅義偉政権が誕生しても、菅義偉総理がパフォーマンスできるとは思えません。地味で実務的な政権となれば、人間はあら探しをしたくなるものです。
コロナの渦中でもあり、あら探しの材料には事欠きません。
こういった背景からも、菅義偉政権が長期政権がする可能性は低いと見ます。
政策的には安倍政権の延長になるだろう、と考えます。菅義偉議員自身が、何か目標や実現したい政策があるわけではないからです。安倍政権のようなスローガンの大量生産は、なりを潜めるでしょう。
先日、進撃の庶民に寄稿した記事です。要約すれば日本は、現実否認していると書いています。日本国民が現実否認を望むなら、実務的で地味な内閣は世論に合致しているとは言いがたい。
したがって菅義偉政権が成立しても、半年もしないうちに支持率は低下すると予測します。
福田康夫政権も、冷静に考えれば悪い政権ではありませんでした。菅義偉政権も、同じ道をたどる可能性が高いでしょう。
菅義偉議員のことを知りたいなら、総理の影~菅義偉の正体~がおすすめ。
以下はAmazonの口コミです。
菅さんの生い立ちから現在までの生きざまが分かりました。横浜市会議員から国会へ転出する際に、公明党・創価学会を徹底的に叩きながら、現在は太いパイプを築き、公明党との連立のキーマンになっている点に、引っかかるものがあります。
秋田と横浜の人脈を周辺取材した菅義偉のノンフィクション。秋田時代のいくつかの嘘が暴かれる過程はスリリングでさえあった。
まとめ
安倍政権の終焉は、日本に大きな影響を与えるでしょう。路線が転換するというより、既定の路線が加速すると言う意味での影響ですが……。
個人的には菅義偉議員に、特別な印象を持っていません。おそらく多くの人が、同じだと思います。菅義偉議員は良くも悪くも、特徴がなくて好き嫌いされない人物です。
安倍総理の場合は支持者が「安倍さんしかいない!」と主張しました。しかし菅総理のケースで、そのような熱烈な支持者が現れるとは考えにくいです。
菅義偉総理は誕生するのか? 9月14日の自民党総裁選を、楽しみに待ちましょう。
>菅義偉政権が誕生しても、長期政権化する可能性は低いように思います。
したがって菅義偉政権が成立しても、半年もしないうちに支持率は低下すると予測します。
是非そうあって欲しいところですが、適菜収氏がご指摘の通り、安倍晋三の利用価値に見切りをつけた悪党どもが、菅義偉総裁実現に諸手を挙げて賛成しているところを見ると、全く油断できません。
https://ameblo.jp/tekina-osamu/entry-12621724086.html?fbclid=IwAR0EWtIw3hCjEceEw1w7yKsrraURqVAUUiET0NKksHWHFwAmhuTxsUPNp3I
特に、例の”イソジン吉村”がほざいた妄言にコロッと騙されるような情弱○ホ国民がわんさかいるような現状ではなおさらのこと。ただ、せめてもの救いは、菅義偉は、極悪政策のオンパレードでありながら選挙にはめっぽう強かった安倍晋三のような(国家国民にとって最悪の意味での)リーダーシップはとれそうもないこと。
当面の間は、総理大臣が半年ごとにコロコロ変わるような”決められない政治”が続き、国家社会の破壊スピードを鈍らせることが重要です。そして、その混沌状態の中から新たな政界再編の動きが出てくれば、よいのですが。。。
>適菜収氏がご指摘の通り、安倍晋三の利用価値に見切りをつけた悪党どもが、菅義偉総裁実現に諸手を挙げて賛成しているところを見ると、全く油断できません。
1度目が上手く行ったからと、2度目が上手く行く保証はありません。
柳の下に2匹目のドジョウは、いないことの方が多いのですから。
とはいえ、油断できないのも確かですよね~。