先日「令和ピボットニュース」で、1つ気になるニュースがありました。母子家庭・シングルマザーのルポです。
その記事をもとにいろいろ調べ、検証していくうちに「これは母子家庭・シングルマザーだけの問題ではない」と判明しました。
先に結論を述べてると、日本全体に貧困が広がりつつあります。
母子家庭だけではなく、単身女性の貧困率もひどいことになっています。日本の貧困率は、OECD35カ国中ワースト2位です。
本稿では日本の貧困の実態を数字で暴き、誰がこのような日本にしたのか? を問います。
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母子家庭・シングルマザーの苦悩と貧困
「明日の食費がない」「子育ては苦しみばかり」【ルポ】シングルマザーの貧困(フライデー) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)の要旨を抜き出しましょう。
- 母子家庭の数は全国120万世帯、240万人以上にのぼる
- 母子家庭の55%が貧困
- 子供を養育している世帯の貧困が15%に対して、4倍弱の数字
- 貧困でネットが使えない家庭もあるため、情報格差がある
- 安倍政権になってから、地域は財政難もあり生活保護に厳しい
ルポなので上記以外にも、本当に苦しい母子家庭の生活が描かれています。ぜひとも、一読してください。
記事の一文を引用します。
「普段の食事は、ホットケーキの粉を水だけで溶いて焼いたものだったり、乾麺タイプのうどんを茹でたりしたものが中心です。ご飯は二日に一回2合炊いて、2人の子供に食べさせ、残ったら自分も食べるという感じですね。調味料を買うおカネがないので、ケチャップやマヨネーズ、ソースなどはここ4年で一度しか買ったことがありません。
時々野菜に、スーパーでもらったドレッシングなんかをかけると、調味料のない薄い味に慣れているからか、子供が『カラい』と顔を歪めますね。とにかく、子供におなかいっぱい食べさせてあげたい……それが一番の望みです」
緊縮財政と社会保障削減、生活保護たたきのスパイラル
日本の政治が、日本国民の首を絞めてます。同じ日本人が、貧困にあえぐ人たちへの助けを妨害してます。
こうのように主張すると「そんなバカな! そんなことはしていない!」と反発されるでしょう。
まず安倍政権の支持率は、おおよそ40%~60%弱の間を行き来してます。安倍政権の支持率は、高いです。
その安倍政権は、社会保障を削減し続けてます。
社会保障費4.3兆円削減/安倍政権7年間 年金は2兆円
なぜ削減するのか? 「プライマリーバランス(財政健全化)」にとらわれているからです。安倍政権の支持率を見れば、半分の日本国民はこれを支持してます。
ネットでは生活保護の不正受給がたびたびクローズアップされます。彼らは不正受給の割合を知っているのでしょうか?
0.5%弱に過ぎません。99.5%強は、本当に困窮した人たちが受給してます。
参照:貧困と生活保護(46) 生活保護の不正受給率はごくわずか 未然に防げるものが多い : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
クローズアップする意義は少なく、むしろ「生活保護で楽している」「俺達は苦労して働いているのに!」という書き込みも少なくありません。
こういった世論が、生活保護の削減や受付の厳しさを招いている面は、少なからずあるでしょう。
社会保障の削減も、貧困率の上昇も、母子家庭・シングルマザーの困窮も大本をたどれば「世論」が関係しているのです。
日本国民の貧困化は年々すすんでいる
日本国民の貧困化は年々すすんでます。確実に、そして深刻にです。
普通の日本人が知らない「貧困」の深刻な実態 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準によれば、高齢者世帯27%、男性単身世帯36.4%、女性単身世帯56.2%が貧困層です。
また30代の可処分所得は、70代の可処分所得に近づいているそうです。上記記事によればこうです。
言い換えれば、今後日本はあらゆる世代の年齢層が貧困にあえぐ時代が来る、と言っても過言ではないのかもしれない。日本の貧困率の高さは、母子家庭と高齢者ばかりがクローズアップされているものの、その実態は「日本国民総貧困化」なのかもしれない。
貧困率の全体的な推移は、以下のグラフを参照ください。
上記のグラフだけを見ると、「改善している」ように見えるでしょう。それは間違いです。同じ記事中の違うグラフを見てください。
何のことはありません。「貧困ラインそのもの」が下がっているのです。簡潔にいえば「全体的に貧困化(所得下落)しているから、相対的貧困率が低く出る」のです。
全体的に日本が貧困化している事実を、紹介します。実質賃金の推移を見てください。
名目所得額でも、以下のグラフになります。
こんな日本に誰がした!犯人は誰だ?
全体的に貧困化してる、という事実を提示しました。全体が貧困化する中で、相対的貧困層はより困窮していくことになります。
相対的貧困層として、推計される基準、年収そのものが下がるからです。
こんな日本にしたのは誰でしょう? 犯人は誰?
結論をさきにいえば、緊縮財政を支持する全ての日本国民です。もっとわかりやすくいえば、「国の借金があるから、消費税増税も仕方ないよね?」と支持する人たちです。
この人達はおおよそ、3種類に分かれます。
- 日本に財政問題が存在しないなんて、知らない人たち
- 意識高い系の経営者目線で考える、とかが好きな人達。もしくは経営者。
- 主流派経済学に染まった人たち
1.は仕方がない面もあるでしょう。ぜひとも、国債と貨幣の事実-モズラーの家庭とクーポンに学ぶ現代貨幣理論(MMT)など、MMTの議論をお読みください。
または、三橋貴明さんの【三橋貴明】財務省にとっての痛恨の一撃 | 「新」経世済民新聞も、わかりやすくてよいでしょう。
2.は大企業の経営者、経団連などに多いでしょう。もしくは社員なのに「経営者目線で考える」などというビジネスパーソンもです。
彼らもまた、国家の財政と企業会計・家計の違いを理解してません。
ぜひ、国家には通貨発行権があるという「単純な事実」を思い起こすべきでしょう。
3.が一番の害悪だと筆者は考えます。権威を笠に着て、破綻した理論を振り回す人たちです。主流派経済学がなぜ破綻しているか? はリカードの比較優位論、主流派経済学の復習と反論を参照ください。
少なくとも主流派経済学は、日本の貧困化を防げていないのです。
無知は罪。無知は貧困化への加害者の道
「無知は罪」とよくいわれます。私も別に頭が良くはないですが、政治と経済の大切な部分くらいは知っておくべきです。
民主政治において、世論こそが政治を動かします。そして政治は、私達の生活に直結します。
金持ちが緊縮財政を支持するのは、理解できます。彼らは緊縮財政でも、なんの痛痒も感じないのですから。むしろデフレのほうがよいとすら、思っているかも知れません。
我々一般庶民が、緊縮財政を支持する理由は1つもありません。財政破綻論や財政健全化の必要性など、嘘っぱちだからです。
したがって、我々が緊縮財政を支持するとは「もっと俺達を貧乏にしてください」という以外の意味はありません。もしくは、知らないかでしょう。
前者はありえません。消費税増税や緊縮財政、社会保障の削減をする安倍政権を支持する人たちの大半は「知らないから支持している」と思われます。
まさに「無知は罪」であり、その「罪」は我々庶民に返ってくるのです。
無知によって多くの日本人が、日本人自身を困窮させてます。母子家庭やシングルマザーは、その困窮の最たるものでしょう。
無知を脱しなければ、あなたは貧困化の加害者になるのです。
>母子家庭の数は全国120万世帯、240万人以上にのぼる 母子家庭の55%が貧困
初めて具体的な数値を知りました。
母子家庭って何が大変って、だいたい離婚してキャリアもない人が多く、努力して看護士の資格取得してそこそこの収入を獲得できても、仕事と家事・育児の両方をしないといけなく、仕事のストレスと疲労でボロボロになるんですよね。
女性ってまたそのストレス解消法があっち方面とかいろいろあって、まぁそういうのに男性が巻き込まれると大変で、今度は男性の精神が病んでくるんとかあるんと思います。
国の財政問題での母子家庭叩きとか生活保護受給者叩きとか私的な意見ですが止めて欲しい。
私も冒頭の記事で、初めて知って調べました。結構、ショッキングでした。
具体的な数字って、なんでこんなにショッキングなんでしょうね。
>国の財政問題での母子家庭叩きとか生活保護受給者叩きとか私的な意見ですが止めて欲しい。
私もそう思います。「国の借金がー」「俺達の血税がー」……感情は理解できるのですが、やめてほしいですよね。
>結論をさきにいえば、緊縮財政を支持する全ての日本国民です。もっとわかりやすくいえば、「国の借金があるから、消費税増税も仕方ないよね?」と支持する人たちです。
まさしくその通り。その理由は、大多数の国民が、学校教育(中学高校の公民科の授業)を通じて、あるいは、新聞やテレビ、ネット等のメディアを通じて、現在の主流派である新古典派経済学のトンデモ理論に基づく”一般常識”が刷り込まれているせいです。特効薬はないにしても、とにかく一日も早く一般国民がこのトンデモ理論による洗脳から解放されないことには、日本国家社会は破滅・破綻への道をまっしぐらに突き進むことになるでしょう。
それを食い止めるには、積極財政政策(理論的裏付けはもちろんMMT)を主張する政治勢力(現状ではれいわ新撰組のみ)が拡大して、既存の野党勢力(特に立民や共産等)に浸透し、さらには自民党の積極財政派がそこに合流して政界再編が実現する以外にはありません。そうなれば、マスメディアの論調も変わり、世論も変わります。もちろん、その”抵抗勢力”となるのは、財務省やその御用学者達を筆頭に、自民党の主流派(緊縮派・リフレ派等)や野党の緊縮派、そして何よりも経団連を筆頭とする経済界の連中です。
消費増税10%の確定(将来的にはさらなる増税の可能性も?)と年金制度の実質的破綻(制度は続いても年金収入があてにならなくなるという意味)が明らかになった今、日本が再生するか、それとも自滅するかの分岐点にさしかかっています。
おっしゃる通りで、積極財政派の政党ってれいわ新選組しかないのですよね。
おもわず「なんでやねん!」といってしまいそうな(汗)
世論さえ変われば、マスメディアの論調も変化するのは間違いありません。だってマスメディア、商売ですし。
当然、政治家も変わるに違いありません。全ては世論次第、ですね。
年金足りないから2000万円必要問題も、論じたいのですが知識ががががが……(笑) 誰か書いてくれませんかね(笑)
こちらにも、お邪魔いたします。
遡って前の記事を読んでます。
> 結論をさきにいえば、緊縮財政を支持する全ての日本国民です。もっとわかりやすくいえば、「国の借金があるから、消費税増税も仕方ないよね?」と支持する人たちです。
>2.意識高い系の経営者目線で考える、とかが好きな人達。もしくは経営者。
おいら、毒親のアパート経営を立て直そうって必死だったころは経営者目線そのものでした。ネットも携帯も止めちゃってたです。情報が豊富に手に入らなくなったです。
仕事で使うからってことでスマホを持った今。おいらは浦島太郎ですね。色々なことを知らずに過ごしたです。
>アンダークラスとは?日本の格差社会と貧困は階級社会の到来か
2019.09.08 09:08
> 日々の暮らしに余裕がない中で、声があげられるでしょうか?
その先に気が付いたです。経営者目線です。財布の中の経済です。
切り詰める・借金を返していく。そういう財布の中の経済から見ると、緊縮財政を訴える候補者や国の財政に簡単に共感してしまいやすくなってるのではないか?って気付いたです。
って言うか、ネットの外側に居て「緊縮財政が良いに決まってる!」って、おいらは思ってたんです。
洗脳も有るのかもですけど、共感って説も捨てがたいですね。自分のことだし。
私も自営業がまる15年ですので、「財布の中の経済」の感覚は、すごく理解できますよ~。
経営が、超きついときもありますし。金策に追われたり、金策に追われたり、眠れなかったり(汗) 超つらいです、あれ。何回、自営業やめようか思ったか。
今でも普通に、ストレスで吐きますし。突拍子もなく(笑) 年々、弱ってきてます(笑)
個人では、節約は超大事です。私もそうしてますし。
普通は、政治家を選ぶときは「肌感覚」だと思います。「自分に近い意見だ!」みたいな。大変だから「改革しなきゃ!」という。
共感はあると思います。
私も若い頃、小泉純一郎に熱狂したクチですし(汗)
私は単に趣味で、政治経済オタクやり始めただけなんですね。本当は。もっといえば、当時は2ちゃんねるで「議論に負けるのが、くやしぃぃ!」から入りました(笑)
ですから今でも、「なぜこうなったし……」が正直な気持ちですよ(笑)
ぼちぼちと、皆さんと勉強してまいりましょ。それが今のスタンスです。
※◯kaiさんのような「自分が賢い!」という人は、好きじゃなくて……コメ欄で醜態をお見せしましたm(_ _)m
(。・_・。)ノ 返信ありがとーです。
>※◯kaiさんのような「自分が賢い!」という人は、好きじゃなくて……コメ欄で醜態をお見せしましたm(_ _)m
(。・_・。)ノ
勉強になったですよ。掲示板と違って他の人が横槍を入れられないのもプラスです。
質問の反面教師とか、おいらだったらどー説明するか?とか、判ってるつもりで判ってなかった事と答え合わせとか、……。探したらもっと有るかもです。
(。ー_ー。)ノ
……態度は……ですねー。学びを捨てた質問は答える意味ないです。
(。・_・。)ノ
おいらも気を付けないとです。
ちなみに2018年の平均年収は414万円と、2014年度(平成26年)に比べて微減してます。景気拡大は、嘘っぱちでした。
のところの平均年収は441万円に直した方が良いのではないでしょうか。
また、全体の貧困率はともかく、子供の貧困率を出す際の所得は明らかに増加していますよね。