社会人として文章力がないと、さまざまな場面で損します。
文章力は汎用スキルでありどんな仕事でも使います。
しかし自分の意図がしっかりと伝わらずに勘違いされたり、企画の魅力を伝えきれなかったり――。
文章力がないのは社会人として致命的に損です。
文章力がないことを解決するなら、文章力がないとはどういうことかを知るのが早道です。文章力がない人の特徴を挙げて、原因を探っていきましょう。
①適切な言葉を選ぶ力がない
文章では適切な言葉を選ぶことが大切です。数学のように「これが正解」と答えがあるわけではありません。適切な言葉選びのコツは「読み手の立場になって考えること」です。
難しい言葉を使いたがる
やたらと専門用語、カタカナ語など難しい言葉を使いたがる人がいます。専門用語やカタカナ語を使うことで自分を大きく、ないし頭が良く見せようとします。
文章力とは「読み手がすらすらと読めて、内容が伝わる文章を書けること」です。自分を大きく見せることは文章にとって、邪魔以外の何者でもありません。
語彙力には「言葉のボキャブラリーが豊富」「適切な言葉を選べる」という、2つの意味があります。難しい言葉遣いだけが語彙力ではありませんよ。
平易な言葉で文章を書けるようにしましょう。
「こそあど」言葉の多用
こそあど言葉は「これ」「それ」「あれ」「どれ」などの指示語です。あまり多用すると「どれが、あれでそれ」なのかわからなくなります。
こそあど言葉に代わる単語を入れると、文章が引き締まります。
文章がやたらと長い
やたらと長い一文は文章力がない人にありがち。一文が長いと主語と述語が離れたり、別の意味の一文がくっついたりして混乱の原因となります。
一文はできるだけ簡潔に、短く終えるようにしましょう。
一文を短くすると、とても読みやすい文章になりますよ。
読み手を意識していない
一文が長くなったり、やたらと難しい言葉を使いたがったり――。これらは読み手を意識していないことで起こりがちです。
文章とはコミュニケーションであり、相手がいて初めて成り立ちます。
頭の良い人は、わかりやすく解説することが上手ですよね。文章も一緒です。
わかりやすい文章=良い文章。
相手の立場に立って考えると文章の上達が早いですよ。
②論理的思考ができていない
文章全体では論理的思考が大事になります。私たちが普段使う文章は芸術ではなく、センスは必要ありません。ひたすら論理的であることが求められます。
文章力がない人の文章は矛盾があったり、論理が破綻していたりします。
文章力を磨くために、ロジカルシンキングも鍛えると良いですよ。
話があちこちに行く
話があちこちに飛ぶと読み手は混乱します。
文章はコミュニケーションであり伝達手段です。何を伝達したいのかという目的がないといけません。話があちこちに行く人は、文章の目的を見失っているのかもしれませんね。
主語と述語が一致していない
主語と述語が一致していないことを「ねじれ」と呼びます。
僕の今日の予定は、お昼ご飯を食べてから何本か記事を執筆します。
上記の文章は読んでいて違和感がありますよね。主語が「僕の『予定』」ですから「(僕の今日の)予定は(記事を)執筆することです」が正解です。
「(僕の今日の)予定は(記事を)執筆します」では、おかしく感じて当たり前ですよね。
こういった文章をねじれと言います。
「多くの文章を読むこと」「文章を書いたら3回は見直すこと」でねじれを解決できますよ。
適切な接続詞が使われていない
一文と一文のつながりを確かめるため、接続詞を想像してみることはとても重要です。(なぜなら)違和感なく接続詞でつながる文章は論理的です。
(逆に)接続詞を想像してみて違和感を抱く文章は、矛盾があることが多い。
(つまり)接続詞を多用してみると、論理的かどうかがすぐにわかります。
(しかし)実際の文章で接続詞の多用は戒められることが多いです。(だから)論理的かどうかの確認に留めてくださいね。
③構成をしていない
文章力がない人にもっとも多いのは「構成をしていない」です。
文章全体の構成を作ると文章の結論がはっきりします。その結論に向かって文章を組み立てていくので論理破綻しません。
だからこそ読みやすい文章になります。
文章力を鍛えたいなら構成を作りましょう。
構成は箇条書き程度でもOKですよ。
文章の結論がはっきりしていない
構成を作っていない文章は、結論に向かってまっすぐに進みません。話が飛んだり関係ない話が入ったりします。
なぜそうなるのかというと、結論をはっきりさせずに書き始めたからです。
構成を作ると終着点や結論がはっきりします。ゴールに向かって文章を綴るので論理的になりやすいです。
文章力がないならまず、構成を作ることを強くおすすめします。
PREP法などテンプレートを取り入れていない
文章には型があります。テンプレートやフレームワークとも言います。
文章力のない人は「え? 文章に型なんてあるの?」と知らないことも。使いこなせると文章力がアップしますよ。
有名な型は起承転結ですが、難易度が高く普段使いには向いていません。おすすめしたい型はPREP法とSDS法です。
PREP法
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論(Point)
PREP法は結論→理由→具体例→再度結論と展開する型です。
先に結論を述べると文章にまとまりが出ますし、読み手も先に結論がわかるので引きつけられやすいです。
プレゼンテーションでもよく使用される型ですから、覚えておいて損はありません。
例えば以下のように使用しましょう。
(結論)PREP法を使うと文章が引き締まります。(理由)なぜなら先に結論というゴールを述べることで、文章に一貫性が出るからです。
(具体例)元々はプレゼンテーションにも使われていて、PREP法は要約に優れた型であるとわかります。
(結論)だからPREP法で論理的な文章を書きましょう。
SDS法
- Summary(要点)
- Details(詳細)
- Summary(要点)
SDS法はPREP法よりシンプルで、ニュースなどでもよく使用されます。
(要点)昨日、○○県○○市で交通事故がありました。(詳細)交通事故の現場の状況は――。(要点)容疑者の○○は「○○」と供述してるとのことです。
PREP法とSDS法は汎用性がとても高い型です。覚えておくと文章力がアップすること請け合い。
まとめ
- 適切な言葉を選ぶ力がない
- 論理的思考ができていない
- 構成をしていない
上記3つが、文章力がない人の特徴です。自分がどれに当てはまるのかを分析することで、解決方法も見えてきます。
特に「構成をしていない」は多くの人が当てはまるでしょう。逆説的に構成をするだけで、人より優れた文章力を手に入れることができます。
日本語の文の場合「結起承展」というやり方もありますね
物語の書き方である「起承転結」の変形です
「日本語作文術(著者:野内 良三)」という本で読みました
ただ、ちょっと長文向きかな?というきらいもあります。
こういうブログなんかにはイマイチ向かないやり方かもしれません
結起承展ははじめて聞きました。そんなのもあるんですね。