大阪都構想の住民投票が2020年11月上旬、大阪維新によれば11月1日に予定されています。2015年と併せて2度目の住民投票です。賛成か反対か、大阪市民の皆さんは決めましたか?
大阪都構想で毎度、意味不明な動きをするのが公明党です。反対していたと思ったら、いつの間にか賛成しています。もしかして公明党じゃなくて、コウモリ党なのでは……ゲフンゲフン。
大阪都構想における公明党の動きを、2014年時点から時系列でまとめました。また大阪都構想2020で公明党が賛成に回った理由も、公明党の動きから分析します。
大阪都構想2015における公明党の動き
大阪都構想は2014年10月の大阪市議会で、1度否決されています。このとき、公明党も大阪都構想に反対していました。
しかし2014年12月25日に、公明党と維新の幹部が会談します。翌日26日に公明党は「大阪都構想に反対だが、住民投票に賛成」と態度を翻します。
参照 「大阪都」構想 事態急変/公明が協力に転換/同党内からも反発の声
2017年の大阪維新の会との密約を考慮すると、このときも何らかの選挙協力と住民投票への賛成を、バーターした可能性が高いです。
大阪都構想2015では自民、共産、民主の3党が合同で反対するも、公明党はどこか影の薄かった印象があります。
- 2014年10月の大阪市議会では反対に回る
- 2014年12月25日に維新と会談、翌日に「大阪都構想反対、住民投票賛成」に方針転換
- 選挙協力をちらつかされて、住民投票とバーターした可能性が高い
- 大阪都構想2015で、公明党の印象はあまりない
大阪都構想2020における公明党の動き
大阪都構想2020の公明党の動きは、少し面倒です。
2018年12月26日、松井知事が公明党との密約を暴露します。住民投票の実施を公明党が確約したという内容で、2017年4月17日に締結されました。住民投票は維新の選挙協力と、バーターとされています。
2018年時点で、公明党の表向きの態度は大阪都構想に反対、住民投票については曖昧でした。
公明党の住民投票の引き延ばしが、松井知事の密約暴露につながりました。
ただしこの事件、公明党のみならず大阪維新の会も相当嘘つきであることを示唆しています。なぜなら大阪維新の会は大阪都構想2015で「この住民投票がラストチャンス!」と吹聴しました。そのわずか2年後、公明党と住民投票の密約を交わしてます。
ぜんぜんラストにするつもり、ないやんけ! です。
参照 突然怒る松井知事 公明の密約「もういい、全部ばらす」 [大阪ダブル選挙・都構想]:朝日新聞デジタル
2019年4月に地方統一選+ダブルクロス選で大阪維新の会は勝利します。2018年の密約暴露から公明党は態度を固くし、維新に対して強硬姿勢を見せていました。
地方統一選+ダブルクロス選で維新が勝つと、公明党は態度を翻します。2019年6月の法協定から、次々と賛成に転じたのです。
同年11月4日、公明党の4条件を大阪維新の会が受け入れたことで、大阪都構想協議は進展します。
12月10日には大阪維新の会と公明党が、大阪都構想の大枠で一致。
2020年6月19日、ついに特別区設置協定書案が、大阪維新の会と公明党によって可決しました。
参照
大阪都構想、維新と公明が一致 26日に「大枠」了承へ:日本経済新聞
「大阪都」構想協定書を可決/共産党が反対 維新、公明など賛成/市民の願いはコロナ対策
2020年7月1日現在、公明党は大阪都構想賛成について、SNSで支持者に説明しているとのことです。
参照 (リンク切れ)「大阪都構想」公明党は賛成方針をSNSで支持者に説明へ 住民投票に向けて発信(MBSニュース) – goo ニュース
- 2017年4月17日、維新と住民投票実施を密約
- 2018年12月26日、松井知事が公明との密約を暴露
- 公明党はこれを受けて、態度を強硬にし維新と対立
- 2019年4月の地方統一選+ダブルクロス選で維新が勝利
- 同年6月、法協定で公明が賛成に転じる
- 2019年11月4日、公明の4条件を維新が受け入れ、12月10日に大枠で一致
- 2020年6月19日に特別区設置協定書案が、維新と公明で可決
大阪都構想に公明党が賛成したのは裏切りか、民意への柔軟な対応か
公明党が大阪都構想の賛成に回った原因は、衆院選で維新に候補者をぶつけられると当選が困難になるからです。大阪維新の会が大阪での選挙に強く、それに屈した形で賛成したと解釈されます。
これは大阪都構想反対派への裏切りでしょうか? それとも民意への、柔軟な対応と言うべきでしょうか?
筆者のスタンスは、大阪都構想大・反・対!! です。しかし一方で、手遅れとの感想も抱いています。なぜなら……2019年の地方統一選+ダブルクロス選で、大阪都構想反対派は一矢報いることができなかったからです。
知事、市長のどちらかだけでも勝利していれば、流れは違ったでしょう。しかし大阪の民意は、維新支持であり大阪都構想賛成です。
とすると公明党が賛成に転じたのは、民意への柔軟な対応と言えなくもない。
「大阪都構想で賛成派が多数だって? そんなはずない!」
じつは先日、最新の世論調査が出ました。
賛成が過半数に迫る勢いで、反対は3割。態度を保留している人たちが全員反対に回って、ようやく勝てる情勢です。現時点の情勢では、大阪都構想はほぼ可決されるでしょう。
公明党云々ではなく、2019年の地方統一選+ダブルクロス選で大阪が「維新支持」と民意を示しました。これが最も大きく、情勢を決定した要因です。
筆者としては忸怩たる思いです。しかし客観的に見て、公明党の大阪都構想賛成への転換は「民意への柔軟な対応」となるでしょう。
まとめ
重ねて言いますが、筆者は大阪都構想に大反対です。大阪都構想反対派にとって公明党は、ハッキリ言えば裏切り者です。
一方で議員とは、我々の代議士にしか過ぎません。民意がAなのに、かたくなにBしかしないでは困る場合もあるでしょう。
公明党には非常に腹が立ちますが、事実関係としては「民意への柔軟な対応」が適切な解釈でしょう。
大阪都構想2度目の住民投票まで、あと4ヶ月。筆者は大阪都構想への記事も、引き続き書くでしょう。反対派の皆さんは、どうしますか?
>筆者のスタンスは、大阪都構想大・反・対!! です。
>しかし大阪の民意は、維新支持であり大阪都構想賛成です。
>筆者は大阪都構想への記事も、引き続き書くでしょう。
しかし、結果はわかりきっている(つまり大阪都構想と称される大阪市解体の暴挙実現は避けられそうもない)のに、都構想反対の記事を書き続けるというのも虚しい感じがします。これもひとえに、大阪市民の民意が狂っている、つまり、大阪市民とは「維新の連中や地元メディアの垂れ流す低レベルなプロパガンダにあっさりと騙されるような情弱連中の大量の群れだ」という気がしてならない。
まあ、この暴挙は所詮、止められないでしょうが、今後、このテーマの記事を書く意義があるとしたら、「大阪市民が何故、維新というならず者政治集団をここまでのさばらせてきたのか?何故、維新の政策のデタラメさが大阪市民にはわからないのか?その根本原因なり今までの経緯等」について地元民でしかわからない視点から考察し、全国のブログ読者にくれぐれも大阪の二の轍を踏まないよう、警鐘を鳴らすことしかないと思います。
確かに記録、警鐘的な意味しかないでしょうね~。