生産性関係の記事を検索すると、企業用や社員の教育向けの記事ばかり目立ちます。
「企業の生産性向上!」「新人社員の生産性を高める○つのステップ!」みたいな記事です。
非正規や派遣、アルバイト、パートのための記事ってほとんどありません。また個人のための記事より、企業や組織のための記事の方が多い傾向です。
ぶっちゃけますが、いくら私たちが生産性を高めても儲かるのは企業だけ。そんな生産性の高め方、向上の仕方は意味がありません。
今回の記事は非正規や派遣のみならず、社員も含めて、自分自身の人生に余裕を持ちたい人のために書いています。
会社の生産性ではなく、自分自身の生産性を高めなければなりません。
会社の生産性と、個人の生産性の違いも含めて解説していきます。
なぜ個人で生産性を高める必要があるか
なぜ個人で生産性を高める必要があるのかと言えば、日本の先行きが不透明だからです。
コロナ禍のテレワークに代表されるように、働き方も変わりそうです。日本経済も不透明で、長期的には楽観できないでしょう。
ブラック企業は過重労働を強いてきますし、非正規雇用は使い捨てにされます。コロナ禍では派遣切りや非正規雇用の休業補償なしなど、様々な問題が表出しました。
生涯未婚率は上げ止まりになっており、結婚”すら”諦める人たちが多くいます。失われた20年は30年になりそうですし、デフレもまだまだ続きそうです。
しかし……! こんな時代だろうが、人生をある程度は楽しみたいじゃないですか。余裕を多少は持ちたいじゃないですか!
つまり自分の人生を自己防衛するため、生産性を高めてスキルをアップさせ、キャリアを得ましょう。
そもそも生産性とは?
生産性とは何か? をおさらいしましょう。本質をつかんでおくことで、応用が利きます。
生産性=アウトプット/インプット
インプットは「投入した労働時間やコスト」です。アウトプットは付加価値です。では付加価値とは何でしょうか? 結論を言えば粗利です。
個人で被雇用者の場合は、所得のほぼ全額が生産した付加価値と言えます。
なお生産性や付加価値は、すべてお金で計量されます。つまり「一生懸命、真面目にやった」や「他の人より自分の方が接客が上手い」などは、生産性の計算に影響しません。
例えば企業がAという製品の品質を、10%高めたとします。しかし売り上げは変わりませんでした。これは生産性を高めたことになるでしょうか?
答えは「ならない、むしろ生産性は低くなったかもしれない」です。
なぜなら「粗利が増えていないから」です。また品質アップのために、インプットの労働コストが増加していれば、むしろ生産性は低くなっています。
品質を上げるのは良いことです。しかし良い品質の製品を作ることが、必ずしもイコールで生産性を高めることでありません。
生産性を高めるとはどういうことか?
生産性を高める方法は基本的に、2つしか存在しません。個人のケースで見ていきましょう。
- 売り上げを上げる
- コストを下げる
「売り上げを上げる」に分類される方法
- 仕事あたりの単価を高める
- キャリアを活かす
- スキルを高める
- 上司に気に入られて昇給してもらう
- コネを使って仕事を得る
- 仕事の稼働時間を増やす
- 副業をする
- 残業代を稼ぐ
「コストを下げる」に分類される方法
- 労働投入量を減らす
- 仕事を適度にサボって楽をする
- 効率化して仕事量はそのまま
- 時間を節約する
- アルバイト中にできる他の仕事を見つけてダブルワーク
例:治験+アフィリエイト - 通勤時間を減らす
- アルバイト中にできる他の仕事を見つけてダブルワーク
会社の生産性と個人の生産性は異なる
「生産性を高めるのに、サボったらダメだろ!」と思った人は、社畜向きです。いいですか? サボって生産性が下がるのは会社だけです。あなたではありません。
むしろ個人は給与が下がらない範囲内で、サボればサボるほど生産性を高まります。
生産性=アウトプット/インプットであり、個人アウトプットの評価は給料です。給料が変わらないのであれば、インプット=労働量を減らす=サボることで生産性が上がるのは自明です。
昇給のチャンスがあるなら、真面目にやるのも良いでしょう。昇給のチャンスがないなら、怒られない範囲でサボることが生産性を高めるコツです。
サボって得られた体力や余裕は、スキルアップなどに使えばいいんです。
仕事は真面目にやるべきだ! って? 企業は同じ値段で売るなら、できる限りコストを下げる努力をしますよね? なら個人も同じ給料なら、できる限りコスト(労働量)を下げる努力をするべきです。
生産性を高める方法
生産性を高める方法は、月並みなものです。
転職はよほど自信がある場合、ないし今の職場がよほどひどい場合以外はやめておきましょう。なぜなら転職で所得が上がるのは、全体の3割です。あとの3割は所得が変わらず、4割近くが所得が下がります。
仕事ではできる限り、楽をしましょう。仕事の効率化を図ったり、適度にサボったりましょう。できた余裕は、スキルアップや学習のために使いましょう。
「お金になるもの」「雇用されやすいもの」など、収入が得られる見通しのあるスキルを学びましょう。
すでに余裕がない、職を失っている、困窮している人は生活保護を検討しましょう。生活保護って、かなり生産性が高いです。
なぜなら生産性=アウトプット/インプットですよね? インプット=労働量がほとんど必要なく、アウトプットが得られるのですから「個人にとっては、生産性が激高」です。
なお生活保護は自分の収入が、法律の定めた「最低限の文化的な生活を送るのに必要な金額」に足りていない場合に受け取れる可能性があります。
私の住む吹田市では、12万円弱がその金額に当たるようです。
困窮している場合は特に、即申請しましょう。
「サボれ」だの「生活保護」だのと、あまり良い感情を持たれないかもしれません。しかし使い捨てられるのに、真面目に根をつめて働くなんてバカバカしい話です。
国や企業が「真面目に国民や社員の生活を考える」ことが、私たちが頑張るより100万倍くらい必要なことです。
まとめ
日本人は働くことに、美徳を感じる人が多いようです。働く=生きるみたいな印象すら持っているかもしれません。加えて日本人は、変なところで完璧主義です。
例えば生活保護の不正受給なんて0.5%に満たないのに、撲滅しろと騒いでましたよね。
あれはむしろ逆で「0.5%しかないの? すごいね!」と褒めるべきところだったんじゃないですかね?
働くことが美徳で、加えて変に完璧主義。そら過労死の概念が、日本発信になるはずですわ。KAROSHI! 英語ではDeath from overwork! 働きすぎて死ぬ! やで。
「サラリーマンとは、死ぬことと見つけたり!」が日本やと、外国人はきっと思ってるに違いあれへん。
真面目に働けば安定した人生が送れる時代は、もう終わりました。今は真面目に働いても、使い捨てられる時代です。
だったら人生を楽しむために、要領よく生きましょう。
>私の住む吹田市では、12万円弱がその金額に当たるようです。
ただ、この金額が多いか少ないかの判断基準は、世帯人数が何人(特に同居の扶養親族の人数)いるかとか、持ち家か賃貸住宅かによって全く変わってきます。
ちなみに自分の場合は、持ち家でローン一切なしの単身無職世帯(ただし、金融資産相当あり)なので、5月の総支出額は(国民年金保険料を含めて)7万円弱でした。年間平均だと毎月8万円前後、4月は固定資産税の支払いがあったので、14万円弱。
12万円弱は一人暮らしかつ賃貸が条件だったかと~。多分。