日本の借金は1000兆円! 財政が破綻寸前だからプライマリーバランスを黒字化しないと!
こういった議論はよく聞かれます。
消費増税の理由として、赤字国債の増大が示されます。マスメディアやエコノミストによれば、赤字国債が増え続けているので増税は仕方がないそうです。
本当にそうでしょうか。日本は財政破綻寸前なのでしょうか。
結論からいえば日本は、財政破綻しようがありません。マスメディアやエコノミストが今さらいえない、日本が財政破綻しない本当の理由を解説します。
国家の財政破綻とはなにか?
そもそも論ですが、財政破綻とはなにか? をしっかり押さえておきましょう。
財政破綻とは債務不履行、デフォルトのこと
国家の財政破綻とは、どういう状態でしょうか。一言でいえば債務不履行のことです。
国家は財政運営のために、国債を発行します。国債とは国の債務証書です。国債を発行して市中銀行などから借り入れ、政府支出として使用します。
デフォルトとは国債の償還ができなくなった状態
国債には償還期限がありますから、償還期限の来た国債を市中銀行などに償還します。この償還が滞ると債務不履行、つまりデフォルトとなり財政破綻状態となります。
日本に蔓延る根強い財政破綻論の誤謬
日本が財政破綻するというエコノミストたち
一般的に日本では積み上がった国の借金が1000兆円あって、国は節約して黒字化しないと破綻するということになっています。いわゆる財政破綻論と呼ばれる、一般的な社会通念です。
財務省もエコノミストもマスメディアも、日本が財政破綻するといってきました。政府は財政破綻を懸念して、プライマリーバランスの黒字化目標を掲げています。
1990年代から財政破綻するといわれてすでに25年
財政破綻論が公式になるのは1995年です。当時の大蔵大臣であった武村正義が財政危機宣言を行い、コンセンサスを得ます。それからすでに25年。
1995年当時に491兆円であった日本政府総債務残高は2020年現在、1325兆円と3倍弱にまで膨らんでいます。
政府純債務残高では1995年当時に194兆円、現在は857兆円と4倍強!
しかし財政破綻の兆しすらありません。
「いつ破綻する」「いくらで破綻する」と明言できない財政破綻論者
1995年から財政破綻論は一般的になり、様々なシナリオが発表されました。「財政破綻したらこうなるぞ! 大変だ!」と、マスメディアもエコノミストも騒ぎ立てました。
筆者が二十代だった2000年代初頭、本屋には「日本が財政破綻して危ない!」という著書が山のように並んでいました。筆者も読んだ記憶があります。
財政破綻論は「2000年代後半には財政破綻!」という予測が外れると、次は「2010年代中盤には財政破綻!」と言います。筆者が最近見た記事では、2030年に日本は財政破綻するようです。
財政破綻論は、いつ日本が破綻するのか外し続けてきました。また、国債がいくらになれば破綻するということも明言できません。
日本が財政破綻しない3つの理由
自国通貨建て国債は理論的に破綻しない
主流派経済学も現代貨幣理論(MMT)も認めるところですが、自国通貨建て国債で財政破綻することはありません。
自国通貨とは日本では日本円、アメリカではアメリカドルです。中国では元ですね。
EUのユーロは、加盟国にとって自国通貨ではありません。
日本の国債がドル建てなら、海外にドルで支払わなければなりません。しかし自国通貨建て国債は、自国通貨で支払えます。よって財政破綻しようがありません。なぜなら自国通貨の発行権は、政府が持っているのですから。
日本政府は国債の償還を、日本円で行えるのです。日本政府が財政破綻を望まない限り、財政破綻のしようがありません。
国債が積み上がって下がり続ける長期金利
国債の信認が揺らぐと、金利は上がるはずです。信認が揺らぐとは、償還されないリスクが高いと思われることです。よって利回りをよくしないと、国債を購入してもらえなくなります。
日本国債の長期金利は、10年もので0.011。3年ものや5年ものはマイナス金利です。日本国債の金利は、財政破綻する! と騒がれていた頃から、どんどん下がっています。
本当に財政破綻が近づいているなら、金利は上がっているはず。
市場や金融関係者は、日本が財政破綻なんてしないことを知っているのです。
国家会計と企業会計の違い
企業会計では、借金が返せないと倒産します。しかし日本政府は、円を発行することができます。よって国債がいくらになろうが、財政破綻することはあり得ません。
企業会計では、借金は少ないほどよいでしょう。国家会計で国債は、膨らみ続けるものです。その証拠に1900年代と現在のアメリカの国債残高の差は、3000倍以上になります。
企業会計と国家会計で最も異なるのは、国家が通貨発行権を持っていることです。よって企業会計の感覚で、国家財政を捉えるべきではありません。
財政破綻論は全て、企業会計の感覚で国家会計を捉えたものでした。
日本の財政破綻論の嘘まとめ
日本で蔓延る財政破綻論は、断言しますが嘘です。フィクションと言ってもよいでしょう。自国通貨建て国債である限り、財政破綻のしようがないのです。
自国通貨建て国債で、どうしたらデフォルト(債務不履行)できるのか? 政府が何らかの意図で、国債の償還を止めるなどの政治的決定がない限り不可能です。
つまり政府が望まないと、日本は財政破綻できません。
日本の財政破綻論の嘘は根強いですが、一人ひとりが嘘と理解することで、状況も変わっていくかもしれません。
今回の記事内容については、個人的には常識レベル(笑)なので、全く異論はありません。
自国通貨建ての国債を発行している国は、累積債務がいくら拡大したとしても、”その事自体”が原因で財政破綻することはあり得ないわけですが、それでは「国内の生産・供給能力」が著しく低下した場合はどうか?
つまり、現下のパンデミックがさらに悪化し、その結果、国内の生産・物流・輸送等あらゆる経済活動が麻痺し、食料品や医薬品を含む極度の物不足が生じた場合どうなるのか?もし、そうなったら、政府が企業や国民に対していくら損失補償・休業補償・現金給付を行ったところで、肝心な物が手に入らない以上、全くの役立たず。敗戦直後のハイパーインフレ状態になることは目に見えています。
それから、上記のように国内の実体経済が麻痺したら、当然、金融経済も大崩壊となります。日本円の国際的信用が失墜すれば、日本国債は投げ売り状態となって暴落、株式や投資信託は紙切れ同然となり、さらにデノミ(通貨の切り下げ)や銀行預金の封鎖といった事態も起こり得るということになるのでしょうか?
例えば「現在の新型コロナショック」+「南海トラフ地震」などの場合、国内の経済が麻痺する可能性はありますよね。
そうなると当然、過激なインフレが進行します。
上記の状態では超円安になるはずなんですよね。
通常なら輸出ボーナスで、一定のところでとどまるはずですが……。世界中コロナだとどうなるんでしょうね。ちょっと想像がつきません。
思考実験しているとも、よいかもしれませんね~。
以下煽りではありますが広がってほしいワードです。
#財務省に殺される
#自己責任は呪いの言葉
#政府に殺される
広がってほしいですね~。