一斉休校で給食中止→食うに困る子供が143万人!子供の貧困と食事事情

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 安倍総理が学校の一斉休校を発表し、学校給食も当然ながら停止します。このことで143万人もの子供が、食うに困っていると知っていましたか?

 ほかにも学校の非正規職員が、3月の給料がゼロになって絶望したりと、コロナウイルスの猛威は「感染以外のところ」で広まっております。

 給食中止で食うに困る、子供の貧困の実態や、食事内容について解説します。

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給食が食事の生命線!貧困状態の子供の数は?

 子供の貧困は最近、よく耳にするようになりました。特に2000年以降に入って、問題化してきたようです。2000年代初頭といえば格差拡大が問題視され、非正規雇用が拡大した頃です。その時代に20代の若者だった人が、結婚して子供を産んだ時代が現在ということになります。

 貧困状態の子供は日本で、7人に1人です。およそ210万人から280万人の子供が、貧困状態で暮らしています。

 7人に1人といえば、40人クラスで6人が貧困状態ということです。その貧困状態がどのようなものか? 給食が食事の生命線になっている、とすら表現されます。これは決して大げさではないようです。

貧困状態の子供たちの食事事情と内容

 夏休みになったとたん、やせ細る子どもたち。貧困状態にある彼らにとって「生命線」は給食だった | ハフポストによれば、夏休みになった途端に痩せていく子供たちがいるそうです。成長に十分な栄養すら、家庭でとれないのです。

 多くの日本人は「日本で飢餓状態の子供がいる」なんて、想像したことすらなかったのではないでしょうか。
 2010年代から日本では、子ども食堂という活動が広がっています。子ども食堂という名前が広がったのは「気まぐれ 八百屋 だんだん 店主」近藤博子さんの活動がきっかけです。何はともあれ子ども食堂が必要とされているのは、食事にありつけない子供がいるからです。

 湯浅誠氏の著作である「なんとかする」子どもの貧困によれば、「鍋をみんなでつつくのを、ドラマの中だけのことだと思っていた」という子供すらいるそうです。

 「家族が共働きやシングルマザーで、1人で食事をする子供」という孤食の問題と、貧困で食事内容が偏る問題の2点があります。
 今回の場合、学校給食は貧困状態の子供たちにとって、まんべんなく栄養をとれる機会だけでなく、誰かと食事をするという機会も失ったことになります。

コロナウイルスで学校が一斉休校!給食中止で食うに困る子供続出

 コロナウイルスで学校が一斉休校し、給食が中止になることで貧困状態の子供たちが食うに困ると報じたのは、東洋経済です。

 給食中止「食うに困る子」143万人の切実な事情 | 東洋経済オンラインによれば、学校の一斉休校と歩調を合わせる子ども食堂が多いようです。一方で子ども食堂の主催者たちは、食材の配布などできる努力をしているようです。

 では行政は子供たちの「食うや食わずの危機」に、何をしているのでしょうか。報道によれば現在のところ、何一つ対策をとっていません。
 安倍総理は学校の一斉休校を、専門家に相談せずに決定したそうです。相談していればこのようなケースを想定し、対策もとれたのではないでしょうか?

苦しみのシングルマザーと放置する行政

 子供の貧困問題で、必ず取り沙汰されるのが「親の責任」です。上述で少々触れましたが、格差拡大が2000年代初頭から始まりました。そのときに若者だった世代が、現在の子供たちの親になっています。
 貧困の連鎖が、世代間で起きているのです。

 なお「貧困だったら子供なんか産むな! 生むのは自己責任!」などという主張は、最低です。人間の権利を著しく侵害し、人を人とも思わない主張です。

 「明日の食費がない」「子育ては苦しみばかり」【ルポ】シングルマザーの貧困(フライデー) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)では、貧困状態にあるシングルマザーの状況が、ありありと描かれています。

普段の食事は、ホットケーキの粉を水だけで溶いて焼いたものだったり、乾麺タイプのうどんを茹でたりしたものが中心です。ご飯は二日に一回2合炊いて、2人の子供に食べさせ、残ったら自分も食べるという感じですね。調味料を買うおカネがないので、ケチャップやマヨネーズ、ソースなどはここ4年で一度しか買ったことがありません。

時々野菜に、スーパーでもらったドレッシングなんかをかけると、調味料のない薄い味に慣れているからか、子供が『カラい』と顔を歪めますね。とにかく、子供におなかいっぱい食べさせてあげたい……それが一番の望みです

 日本の母子家庭の50%は、貧困状態です。世帯年収の平均は、一般平均の半分ほどになるそうです。見えていないだけで、相当ひどい貧困が日本には存在しているのです。

いつから日本はこんな国になった?

 「日本は確かに中国に、GDPを追い抜かれた。でもまだまだ豊かな国だよ」と思い込んでいる人は、非常に多いのではないでしょうか。はっきり申し上げますが、至る所で日本社会は悲鳴を上げています。

 そもそもコロナウイルスで、ちょっとデマが流れただけでトイレットペーパーがなくなる日本の、どこが豊かな社会なのですか。

 2000年代初頭に問題視された格差問題は放置し、全てを自己責任と片付けてきた結果が、この有様です。いまや格差問題は大人だけの問題ではなく、子供にまで及んでいるのです。

 「昔の方がもっと大変だった。いまの方が恵まれている」という言説はよく見かけます。しかし現在の日本は、地域共同体の希薄化が進んでいます。昔のように近所づきあいも、少なくなりました。
 学校も2000年あたりを境に、人との関わりを少なくしようという傾向が強いそうです。修学旅行に行けない子供に、それ以前は「なんとか一緒に行けるように」と先生たちが骨を折ることが多かったそうです。しかし現在では「お金も払ってないのに、一緒に連れて行ってあげてもかわいそうな思いをするだけ」という建前論で、問題があれば放置することが当たり前になりました。

 昔は確かに大変だったでしょう。しかしそれは、いま現在大変な思いをしている貧困状態の子供たちには、関係がありません。

目を背ける日本人の遁走

 失われた20年で、多くの日本人が自分のことだけで精一杯です。よって周りが見えないし、見ようともしません。よしんば見えたとしても、抱え込めないと判断して見なかったふりをすることも多いでしょう。

「日本はまだまだ豊かな国だ」

 そう慰めながら無為無策のときを過ごし、ついに日本は「逃げられない現実」を突きつけられるまでになりました。凋落と貧困化という現実です。大人だけの問題ではなく、貧困は子供にまで及んでいました。
 本当なら政治家や有識者、学者たちが必死に「どうしてこうなった!」と原因を究明し、舵取りをするはずでした。

 しかし政治は不真面目になり、心ある有識者や学者は声を上げにくい。声を上げても、まともに取り合ってもらえない。それが現在の日本の現状ではないでしょうか。
 自分に精一杯で、多くの日本人が貧困状態にある子供たちを「見捨てようとしている」と表現しても、過言ではありません。

 コロナウイルスの猛威は、決して感染だけではありません。日本の衰えという現実を、目の当たりにせしめたことそのものが、コロナウイルスの猛威だったのかもしれません。

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”なお「貧困だったら子供なんか産むな! 生むのは自己責任!」などという主張は、最低です。人間の権利を著しく侵害し、人を人とも思わない主張です。”

我が家は特殊だから、自己責任は成立するかもですねー。お… https://t.co/JayVdm3YbN

Muse

>なお「貧困だったら子供なんか産むな! 生むのは自己責任!」などという主張は、最低です。人間の権利を著しく侵害し、人を人とも思わない主張です。

ただ、日本社会において、ここまで物質的貧困化と精神的劣化が進み、公助も共助も期待できないとなると、一般庶民も(上記の主張の裏返しで)「こんなろくでもない社会で子供を産んでも、貧困状態の中で子供を苦しませるだけだ。だったら子供なんかいらないし、結婚もしたくない。」と考えるのがごく自然です。

その結果、少子化が進むのは当然の事で、逆に進まないほうがおかしい。

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