しょぼい起業で生きていく えらいてんちょうを元自営業がレビュー

 KindleUnlimitedで最近は読書をしています。その中で「おや?」と手に取ったのが、しょぼい起業で生きていくという本でした。

 結論だけ先に書くと、自営業をしたことがある人やフリーランスの人より、現在サラリーマンやアルバイトをしている人向けの本です。仕事がいやだ! ストレスがたまる! という人に、自営業・起業という選択肢の1つを示す本といえます。

 16年間自営業をしていた筆者が、ポイントをレビューしたいと思います。

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人生を楽しむのにお金はいらない

 「しょぼい起業で生きていく」という本の原点は「人生を楽しむのに、お金はそこまで必要ない」という考え方だと思います。

 本の中では図書館絵で1日1冊の本を読めば、数年間は楽しめるという例を挙げています。YouTubeでいくらでも、面白い動画コンテンツは存在します。KindleUnlimitedなら月々980円で様々な本が読み放題です。

 じつはしょぼい起業で生きていくという本も、KindleUnlimitedで読みました。

 逆にしょぼい起業で生きていくの中では、お金がないと楽しめないのは考え直した方がいいといいます。しょぼい起業で生きていくのポイントはまさにここで、お金に縛られない生き方を「しょぼい起業」という方法で実現しようとしているのです。

いやなことから逃げるという選択肢

いやなことから逃げることが苦手な日本人

 日本人っていやなことから逃げるのが、苦手ですよね。「ここで逃げ出すようじゃ、どこに行っても逃げ癖がつく」「ここで逃げたら、ほかのところでもやっていけないぞ」なんてよく聞きます。

 いやなことって、なぜいやなのか? ストレスがたまるからですよね。いやだからストレスがたまるのか、ストレスがたまるからいやなのか? はわかりませんが(笑)
 ストレスは集中力や生産性を落とします。何よりたまりすぎると、生きているのがいやになります。

 「ストレスをためるのをやめるか、人生をやめるか」なんて選択肢にすらなり得ます。死ぬくらいなら、いやなことをやめた方がいいですよね

サラリーマンが苦手な人に対しての1つの選択肢

 しょぼい起業で生きていくは、会社で生きづらい人たちに向けて書かれています。サラリーマンが得意な人、苦にならない人はサラリーマンをすればいい。しかしサラリーマンができない、どうしてもストレスがたまるという人は、しょぼい起業という選択肢もあるというわけです。

 現代の日本では、サラリーマンという働き方も安定性が減少しています。終身雇用の崩壊のせいです。したがって相対的に比較すると、サラリーマンとしょぼい起業のリスクの差が縮小しました。この状況の変化も、しょぼい起業が選択できる1つのポイントです。

日本では最悪、死ぬことはない

 しょぼい起業で生きていくは「日本では最悪、死ぬことはない」といいます。どうしようもなければ、生活保護を受ければいいのです。
 確かに現状はその通りです。この先はどうなるか? 日本がもっと衰退して、生活保護が消滅しやしないか? という懸念はあるものの、それは脇に置きましょう。

 最悪死ぬことがないのなら、なんとか生活できるのならば起業というリスクもとれるのではないか? というわけ。

生活の資本化としょぼい起業という概念

 しょぼい起業で生きていくという本のポイントは、生活の資本化という概念に絞られます。ほかははっきり言って、大して重要ではありません(笑)

生活の資本化とは?

 生活の資本化とは、生活していく上で必要なものを商売にも転用してしまおうというわけ。本の中では「店舗に住む」という例が書かれています。

 住む場所は必要で、必ずお金がかかります。だったら住む場所を店舗にしてしまえば、同じコストで商売も可能じゃん! というわけ。ちなみにしょぼい起業なので、店舗の家賃はマンションのワンルームかそれよりちょっと高いくらいの想定でしょう。

 いままで6万円の家賃が生活費として消えていたのが、商売のための賃料になるわけです。よしんば売り上げがなくても「どうせかかっていたお金」です。売り上げは丸儲けになります。

 ほかにも「実家が野菜農家で、東京の大学に通っている場合」に、実家の野菜をバックパックにつめて、東京で売ったらどうか? と例を挙げます。
 いままで東京に通う電車賃は「交通費」でしたが、これなら「野菜の輸送費」に転換するわけです。野菜が売れたら丸儲け、売れなくてもかかるのは運ぶ労力だけです。

しょぼい起業のコツは無借金・低初期費用・低ランニングコストで人を雇わないこと

 しょぼい起業で生きていくの著者、えらいてんちょうは最初の自営業を50万円ほどで始めたようです。しょぼい起業のコツはとにかく「無借金で初期費用は最低限、ランニングコストは低く」がコツになります。

 なお人を雇うと、それだけで難易度が一気に跳ね上がります。人は雇わずに、一人親方のほうがが気軽ですし、リスクも低くなります。

16年間自営業をしていた筆者の感想

 しょぼい起業で生きていくという本の内容は、正直なところ濃くないです。薄いとはいいませんが、専門書のような濃さで書かれているわけではありません。また自己啓発本のようなものでもありません。

 ゆるふわ系でしょうか(笑)

 それだけに手に取って、気軽に読める本でもあります。早い人なら1時間ほどで、読み終えるのではないでしょうか。

 しょぼい起業で生きていくは、起業というと肩肘を張った難しいものと考えている人に、しょぼくて緩い起業もあるんやで? と提示する最初の入門書の位置づけだと思います。いままで自営業やフリーランスをしていた人にとっては、参考になる箇所はあまりありません。

 いやなことから逃げたい人は一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。ストレスやいやなことで視野狭窄に陥っているときに、助けになる本だと思います。

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