消費増税の影響-2019年10-12月期GDPとリーマンショックを比較

 先日、2019年10-12月期のGDPが発表されました。ネット上では怒りと落胆で、受け止められていました。

 2019年10-12月期のGDPは、もろに消費増税の影響を受けています。その影響がどれほどのもので、どのような性質なのか? を、リーマンショックと比較して解説します。
 消費増税は誇張でも何でもなく、リーマンショック級……いや、リーマンショック以上の悪影響を経済に及ぼします。

 便乗ツイートしたところ、すごく話題に。記事は話題にならなかったのに……(笑)

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2019年10-12月期GDPが年率6.3%減

 10~12月期GDP、年率6.3%減 5四半期ぶりマイナス:日本経済新聞で報じられているように、2019年10-12月期のGDPが大幅減でした。
 「5期ぶり」と報じられていますが、6.3%減のほうが衝撃的でしょう。

2019年10-12月期GDPの中身

 2019年10-12月期GDPの内容では、個人消費2.9%減、設備投資3.7%減といずれも消費増税の影響が大きく現れています。また住宅投資も2.7%減です。

 逆に輸出入はGDP押し上げ要因になっています。輸出が0.1%減、輸入が2.6%減ですので、GDPへの控除になります。
統計上の“からくり”?GDPがプラスに|サクサク経済Q&A| NHK NEWS WEB

 ちなみに2019年1-3月期のGDPも、輸入減によるのびです。輸入減=国内消費の停滞、減少です。つまり「貧困化したときに、一時的に起こるGDP増加現象」とです。

2014年4-6月期GDPとの比較

 2014年4月にも消費増税が行われました。2014年4-6月期のGDPは7.4%減です。5%→8%への3%増税と、8%→10%の2%増税の違いが、7.4%減と6.3%減の違いとすれば納得です。

2019年10-12月期GDPの大幅減は暖冬と台風の影響?

 我が国の経済は、天気によって左右されます(笑) 例によって「大型台風や暖冬の影響による消費の伸び悩みも重荷」などと、天気への責任転嫁が行われています。

 天気でGDPが減少することがあるのなら、増加することだってあるはずです。
「今年は厳冬の影響でガスや電気の使用量が増えて、GDPが押し上げられた」
「今年は台風の影響が少なく、例年よりGDPが○%増加した」

 上記のような報道があってもよいはずです。……筆者は寡聞にして知らないのですが。

2019年10-12月期消費増税ショックとリーマンショックの比較

 リーマンショックの影響は、2009年のGDPで計れます。2009年のGDPは5.4%減でした。2019年10-12月期GDPが6.3%減、2014年4-6月期GDPが7.4%減ですから「消費増税の影響は、リーマンショック級かそれ以上」は事実です。

 リーマンショックの翌年、GDPは反動で4.2%増加に転じています。しかし消費増税の影響は最低でも数年、通常は永続的に作用します。よってリーマンショックのように「反動から翌年は成長」はあり得ません。

 リーマンショックに比較して消費増税の影響は、さらに上をいく最悪といえます。

 なお、リーマンショックは海外が原因でしたから防げません。しかし消費増税は、しないという選択肢もありました。自ら消費増税して景気に悪影響を及ぼし、自分の首を絞めているのが日本です。よく言ってアホ、悪く言えば自殺志願者ないし狂人の類いです。

楽観的で無能な政府とエコノミストの予測とデフレ再突入

 笑えることに、2019年の消費増税前の政府とエコノミストは「2014年ほど大きな影響はないのでは?」と予測していました。なぜ大きな影響がないと予測したのか? 消費増税前の駆け込み需要が、少なかったからです。

 つまり政府やエコノミストは「消費増税前の駆け込み需要が少ない=消費増税後のGDPの落ち込みも少ないのでは?」と予測したのです。正直、頭がどうにかしています。
 なぜなら「消費増税前の駆け込み需要が少ない=駆け込むだけの体力が残されていない」しか考えられず、よって「駆け込み需要が少ないから、落ち込みも少ない」は100%成り立ちません。

 本当に政府やエコノミストが、こんなバカな予測をしていたのか? 5年前のデジャブ回避か、駆け込み需要はここまで限定的-消費増税 – Bloombergが報じるように、本当です。

 まるで太平洋戦争末期の、大本営を彷彿とさせる楽観的姿勢ではないですか。上記のように政府やエコノミストは予測しましたが、現実は2019年10-12月期GDP大幅減という影響が現れています。

日本は消費増税ショックの影響でデフレ再突入か

 筆者も記事で何度も「2020年からデフレに突入するぞ! たくさん悪い要因がある。消費増税は最悪」と書いてきました。同時に「多分、消費増税は止められない」とも感じていました。なぜなら安倍政権ですから。

 消費増税の悪影響がもろに出ている現在、さらにコロナウイルスが追い打ちをかけるでしょう。
 政府はいいわけとして「2020年にデフレに再突入したのは、コロナウイルスのせい。インバウンドが減少して、GDPに悪影響」などと言い始めるはずです。いや、マジで。

 どう言いつくろっても、デフレ再突入は避けられません。そして安倍政権が掲げたアベノミクスとは、何の成果も生み出さなかったと後世は評価するでしょう。失われた30年が始まります。

 リーマンショック以上の影響がある消費増税を、自ら選択した日本の……それこそ「自己責任」なのでしたとさ。

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