なぜフェイクニュースはSNSで広まりやすいのか?を科学する

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フェイクニュース

 いまや情報化社会全盛期。スマートフォンからも、PCからもネットに接続しさえすれば情報があふれています。氾濫しているとすら表現可能です。

 玉石混淆の情報化時代、どうしても嘘やフェイクニュースが入ってきます。

 どうしてフェイクニュースは発生するのか? どのように見極めればよいのか? を実例から科学していきます。

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フェイクニュースの意味とは

 まずフェイクニュースとはなんでしょうか。

  1. 事実ではない、虚偽やでたらめの情報や報道の総称
  2. 読み手釜に受けてSNSなどで拡散されるケースが多い
  3. 時には社会を混乱させる

 上記3つの条件が、フェイクニュースの定義となりそうです。

 ではフェイクニュースとは、いつから使用されていた単語でしょうか。その起源は古く、実は第一次世界大戦から使用されています。第二次世界大戦時に、使用頻度がピークを迎えます。

 ある調査結果によると2009年から2016年まで、フェイクニュースという単語はネット上でほとんど使用されていませんでした。近年登場したのは2016年11月のことです。
 フェイスブックのマーク・ザッカーバーグが「フェイスブック上の偽ニュースが選挙結果に影響を与えたという説があるが、それはかなりクレイジーな発想だ。個人的な考えとしては、それはあり得ないと思う」と発言し、メディアをフェイクニュースという単語が駆け巡りました。

 さらに翌年、ドナルド・トランプがCNNをフェイクニュースと呼びます。その瞬間にフェイクニュースとは、メディアを攻撃する意味合いも帯びたのです。

 現在ではSNSで出回ったデマも、フェイクニュースとして捉えられます。

SNSで出回ったフェイクニュースにはどのようなものがある?

新型肺炎(コロナウイルス)のフェイクニュースがSNSから発生

 現在進行形なのが、新型肺炎(コロナウイルス)のフェイクニュースやデマです。先日は「関空から肺炎患者が逃走した」というフェイクニュースが、SNSを駆け巡りました。
 ほかにも以下のようなフェイクニュースが、駆け巡っています。

  1. 東京オリンピックやパラリンピックが中止される→東京都知事や大会組織委員会が完全否定
  2. 生理食塩水や酒、緑茶などが感染予防に効果がある→科学的根拠はなし。専門家は手洗いとうがい推奨
  3. コロナウイルスは中国の生物兵器で、研究所から漏れ出した→信憑性に乏しい陰謀論

 上記はいずれも根拠薄弱、ないし全く根拠のないフェイクニュースです。

ローマ法王がトランプ大統領候補を支持?仰天アメリカフェイクニュース

 フェイクニュースは、日本だけの現象ではありません。上述のコロナウイルスでは、中国でもフェイクニュースがSNSで拡散したそうです。

 2016年にアメリカを駆け巡ったフェイクニュースは「トランプ大統領候補を、ローマ法王が指示した」というものです。なんとFacebookでシェア数が選挙期間に、96万件にも及んだのだとか。

熊本地震直後にライオンが放たれたとSNSでデマが拡散

 2016年4月の熊本地震直後、Twitterから広まったフェイクニュースが「動物園からライオンが逃げた」というものです。17000回以上もリツイートされ、熊本市動物園には問い合わせが100件にも及びました。

 ちなみに発信者は偽計業務妨害で逮捕されました。

フェイクニュースがなぜSNSから生まれると言われるか?の科学

 SNSの特性をまず、踏まえておかねばなりません。

  1. 不特定多数の発信がSNSの特徴
  2. 話題になると、瞬時に拡散される
  3. SNSとは上記の特徴を持った人間の集合体

 デマやフェイクニュースは、SNSとともに誕生したわけではありません。例えば関東大震災の時に、朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだというデマが広まりました。

 元々人間には、フェイクニュースを好む習性があると解釈するべきでしょう。表現を変えれば「事実かどうか関係なく、印象や誰が言ったかで信じてしまう習性」でしょうか。

 つまり「SNSがフェイクニュースを発生させた」は正しくなく、「SNSがフェイクニュースの拡散を加速させている」が正しい表現です。

表現の自由とフェイクニュースの関係性

 昨今はフェイクニュースという言葉がメジャーになり、表現の自由との関係性も取り沙汰されています。有名なところでは、シンガポールのフェイクニュース防止法が話題になりました。

 シンガポールの危険な「フェイクニュース防止法」 | ニューズウィークの報道内容を、箇条書きにして整理しましょう。

  1. 2019年10月に、シンガポールでフェイクニュース防止法が施行される
  2. 目的は「フェイクニュースが拡散するのを防ぐため、オンラインアカウントに何らかの手段を講じる」こと
  3. 一部では「政府に都合の悪い言論が、規制されるのでは?」との警戒が広まる

 この法律、シンガポール政府が「事実でない」と認定したものは、削除する義務がSNSに生じるようです。

 フェイクニュースの拡散は確かに大問題ですが、ではそのフェイクニュースをどう規制するのか? という話になると、途端にきな臭くなってきます。
 少なくとも「募集はしてない! 募っただけ!」と言い張るような政府に、規制されたくないと筆者は感じます。

 フェイクニュースと表現の自由の境目を、誰が判断するか? 非常に難しい課題です。

まとめ SNSでフェイクニュースの発信者にならないために

  1. コロナウイルスや地震、災害の時ほどフェイクニュースには警戒しよう
  2. 情報ソースと信頼性の優先順位をしっかりと見極める
  3. 科学的思考でその情報の、真贋を考える

緊急時や社会不安定時にはフェイクニュースに警戒する

 フェイクニュースをSNSなどで発信しないためには、何がデマで何が事実か? を見極めなければなりません。同時に「現在がフェイクニュースの広まりやすい環境かどうか?」も、考慮してみてはいかがでしょう。

 一般的に社会情勢の不安定化や民衆の不安が、フェイクニュースの発生や拡散に拍車をかけると言われています。逆説的に「現在の社会情勢がどのようなものであるか?」を把握すれば、フェイクニュースが生まれやすい状況かどうか? が判断できます。

情報ソースと信頼性の優先順位の確認

 情報は一次ソース、二次ソースの順で信頼できます。一次ソースは行政やプレスリリース、その場にいた当事者などの直接情報を指します。二次ソースは一次ソースからの伝聞です。

 情報発信者は一次ソースをあたれ、が原則です。しかし通常は二次ソースまで信頼して、およそ大丈夫です。二次ソースはこの場合、メディアや報道です。

 逆にSNSやネット上のまとめサイト、ブログなどは「信頼性が低い」ことも多くあります。信頼性の見極めは「一次ソースや二次ソースを参照しているか?」「二次ソースまでで、同様の情報が出ているか?」など、確認が必要でしょう。

実例

 上述した熊本地震のライオンデマですが、ライオンが逃げ出したらニュースになるはずです。また、ほかの目撃者が写真を撮ってアップしたりと「類似の一次ソースが出回る」はずです。

 ちなみに筆者なら、すぐに写真のExifを解析します。なぜ誰もやらなかったのか……謎です。
Exif:写真のメタデータ。撮影日時やカメラの機種などが判明します。EXIF確認君 – 画像情報解析ツールなど、ウェブ上でも解析可能です。

科学的思考でその情報の、真贋を考える

 今回のコロナウイルスでは、予防法で様々なフェイクニュースが出回っています。中には鼻の穴に、ごま油を塗るなどというものまであるそうです(笑) くさいやろ(笑)

 もし予防法に実効性が存在するなら、科学的大発見です。なぜ科学者が食いついてこないのか? 考えるべきでしょう。
 またコロナウイルスを予防できるとするフェイクニュースは、その根拠も検証データも示されていません。せめて「どうして効果があるのか? の根拠や説明」くらいは、確認するべきでしょう。

あとがき SNSの「いいねされたい」特性

 人間には承認欲求が存在します。「人に認められたい、すごいと思われたい!」という欲求です。SNSのいいね機能は、承認欲求を満たして増幅させるのではないでしょうか。

 例えばSNSで、ある集団の政治主張がどんどん先鋭化する現象が起きます。これは「もっといいねされたい!」と、主張が過激化していくのです。
 SNSとフェイクニュースの拡散にも、この現象が関係しているのではないかと筆者は考えています。

 つまり「人が知らない情報を、自分が示す」という承認欲求です。根拠も示されず、検証もされていない。そんな情報をリツイートしてしまうのも、承認欲求が大きいのではないでしょうか。

 ちなみに公党なのに、フェイクニュースをばらまく団体もあります(笑)

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