2020年はデフレ脱却と再デフレ化どちらになるか知っていますか?

 2020年はどういう年になるでしょうか? 少なくとも経済的には、どういう年になるか? は予測可能です。
 2020年に日本はデフレ脱却するのか? それとも再デフレ化に陥るのか?

 結論から言えば、再デフレ化する可能性が非常に高い。その原因も含めて、巨視的な視点で見ていきましょう。

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そもそもデフレとは?

 デフレとは需要<供給という状態です。仕事で例えると、理解しやすいと思います。

  1. 誰でもできる仕事は、たくさん応募が来るので給与は安い
  2. 他に仕事がないと、ますます応募者が多くなり給与が安く設定される

 上記のような循環が、経済全体で起こっているのがデフレです。上記で言えば「仕事=需要」が多くあれば、食い合いにならずに給与や物価も下落しません。
 詳しくは、以下の記事をご覧ください。

2020年の日本経済はデフレ脱却?再デフレ化?

 結論から言えば、脱却できないどころか再デフレ化する可能性が非常に高いと言えます。1つは日本を取り巻く環境の悪化です。もう1つは、日本政府がデフレ脱却に本気でないからです。

  1. 世界経済の不透明性の高まり
  2. オリンピック後の不景気が予測されている
  3. 緊縮財政の消費税増税による悪影響

 現在のところ日本政府は、財政出動をする予定はありません。では日本の経済指標はどうか? 日本を取り囲む世界経済の環境はどうか? どちらも悪化の一途です。

日本の経済構造と世界経済の不透明性

 日本経済はグローバル化をすすめ、外需依存度を高めています。正確には「外需が悪くなると、日本本来のデフレすれすれな経済が表面化する」と表現できます。

 外需の好調でかろうじて、デフレに陥らずに済んでいるのが日本経済の実態でしょう。
 したがって世界経済の行方は、日本経済に大きな影響を与えます。

 残念ながら世界経済は、不透明性を増すばかりです。米中貿易戦争が勃発したかと思えば、次はアメリカとイランの武力衝突が危惧されています。
 第二次世界大戦前の1929年~1939年に、非常に酷似した状況です。国際関係の悪化や協調路線の破綻といった現象が、これからさらに顕著になってくるのではないでしょうか。

 したがって世界経済は、ますます不透明になってきました。

日本の実態経済指標が悪化している

 日本の実体経済の先行指標も悪化しています。

  1. 景気動向指数の低下
  2. 景気の先行指数の悪化

 景気動向指数はアベノミクス前と、同レベルになったようです。少し外需が悪化しただけで、この有様です。アベノミクスとは日本国内に、なんら景気上昇などの効果をもたらしていなかったことは明らかです。

 景気の先行指数の悪化は、なかなか深刻です。アベショックは始まったばかり | 三橋貴明オフィシャルブログによれば

 先行指数の中身を見ると、特に悪化しているのが「鉱工業用生産財在庫率」「新規求人数(徐学卒)」「新規住宅着工床面積」の三つでした。

 つまりは、製造業の在庫が積み上がり、新規求人が減り、新たな住宅の着工も減った結果、先行指数が極端に悪化したのです。

 これは、まずい。本当にまずい。

 とのことです。

2020年以降の日本の経済予測

 2020年以降の日本経済は、明るい見通しが立ちません。

  1. 緊縮財政の消費税増税などで需要減
  2. 積極財政に転じる気配はこれっぽっちもなし
  3. IT分野など、本来投資が増えている分野での投資の減少
  4. 入管法規制緩和、水道事業民営化などでますます進むグローバル化

 楽観的に見て「ギリギリでデフレに突入しない程度」でしょうか。悲観的に見れば、失われた30年に突入です。デフレ脱却は奇跡でも起こらない限り、ありえないでしょう。

記事のポイントまとめ 再デフレ化する可能性が高い日本

  1. 世界経済に日本は、すごく影響される経済構造になってしまった
  2. 世界経済の不透明性は増すばかり
  3. 日本の実体経済の先行指標が、マズイことになっている
  4. 2020年は消費税増税などの緊縮財政の”効果”が出てくる
  5. 再デフレ化はほぼさけられないだろう。2020年以降は、失われた30年となる可能性が高い

 相変わらず悲観的ですが、日本経済に楽観視できる要素があるならご教授いただきたいくらいです。

 私事ですが最近は「政策さえ正せば、日本経済は復活できる!」系の言説が疑わしく思えてきました。

 例えば「うつ病さえ直せば、自殺しようと思わなくなる!」とか言われても、いま現在はうつ病なわけじゃないですか。うつ病に至った経緯や環境があるはずで、それを改善しないとうつ病は治らないし、治ったとしても再発するに決まっています。

 では日本の緊縮財政病はどうやったら治るのか? それを知っていたら、すでに書いてますってば(笑)

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