既得権益とは何が悪いのか?既得権益を破壊したあとはどうなる?

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既得権益をぶっ潰す?

 既得権益って、本当に悪いことなのでしょうか? 猫も杓子も既得権益の打破! そんな時代がありました。そして今でも「既得権益=悪いもの・悪いこと」というイメージが蔓延してます。既得権益は打倒され、打破されるべきなのか。

 世の中のイメージや印象を一切無視し、事実と論理だけを手がかりに「既得権益とは何か」に迫ります。

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既得権益とはなにか?

 既得権益とは何でしょうか? ウィキペディアによりますと「ある社会的集団が歴史的経緯により維持している権益」とあります。例えば過去の(郵政改革前の)郵便局の設立目的は、全国民にできるだけ平等にレターサービスが行き渡ることでした。その他に貯金などもです。
 このような何らかの目的をもった規制と組織が、敵視されると一転して既得権益と呼ばれます。

 小泉純一郎首相や安倍総理は、保守派と呼ばれます。保守派とは歴史を重視し、保守するはずです。しかしおかしなことに、その保守派が率先して既得権益という「歴史的な経緯のもの」を破壊してきました。

 既得権益の打破には「改革」という言葉が使われます。意味は「既得権益を打破し、改革することで『一部の者達が得ていた権益が、みんなのものになる』から支持しよう(してほしい)」です。
 ただしこの既得権益の打破、ないし改革には「ビジョンや計画はあってはならない」のです。なぜなら「何らかの目的ある計画は規制を伴い、既得権益を作り出すから」です。

  1. 既得権益を打破したい=人が得しているのが許せない
  2. 既得権益を独占する悪者がいるはずだ=ビジョンや計画は、独占するためでは……?

 上記のような心理的状況も重なり、既得権益の打破にまともなビジョンや計画は示されません。大阪都構想のような「空っぽなもの」が関の山です。大抵は「民営化」「効率化」「規制緩和」のどれか、ないし複数のあわせ技です。
 大阪都構想は効率化(二重行政の解消)と、規制緩和(政令指定都市を解体して、特別区という権限の少ない自治体にする)です。

 既得権益を打破では、まともなビジョンや計画は「新たなる独占をさせるだけ(のはず)」だから、否定されるのです。

既得権益を破壊し、潰せば庶民に権益が回ってくるのか?

 既得権益を打破すれば、我々庶民に権益のおこぼれは回ってくるでしょうか? ほぼありえません。理由は3つあります。

  1. 既得権益の打破に、まともなビジョンや計画は許されない。したがって「権益を国民に分配する」という計画も不可能
  2. 既得権益はそもそも、細分化できるような性質のものではない。打破された既得権益の権益部分は、新たな営利団体に渡るだけ
  3. 権益の奪い合い競争は資本の大きなところか、政治力のあるところが勝つ。国民はその競争に、参加する機会すらない

 既得権益を打破したところで国民が得るものは、一時的なスッキリとした気分だけです。実利を得ることは、かなわない場合がほとんどです。聞いたことがありません。
 それでも日本国内で権益が回っているうちは、まだマシです。大抵はグローバル化だの競争力強化という名目で、外資が入ってきます。日本国内の権益が、外国に流出するのです。

既得権益をぶっ潰して不利に陥る日本国民の愚

 既得権益の打破といえば、勇ましく聞こえます。しかしそのじつ、自分たちで自分たちの首を絞めているだけです。なぜそうなるのか?

 既得権益は規制と大きく関係しています。では規制とは何でしょうか? 規制が作られるのは、目的があります。ほとんどの場合は公益や弱者などの保護が、規制の目的です。排ガス規制、改悪前の、郵便制度etc……。水道事業を地方自治街が運営していたのも、安全な水を安く提供するためにほかなりません。

 9割の国民は、特別高い年収も大した地位も持っていません。ごくごく普通の人生を送ります。したがって多くの国民にとっては、良い規制は「多いほうがありがたい」のです。規制が多くて困るのは政商や、グローバル資本だけです。

 公益や弱者保護を目的にする規制を、計画もビジョンのなく破壊すればどうなるか? 子供だって理解できます。この破滅的なサイクルを日本国民は、少なくとも2000年代初頭から延々と繰り返しています。

 うまく行かないから、もっと自分の首を絞めよう! というわけ。何をどう見ても気が狂っているのですが、気が狂っている人ほど「自分はまともだ」と思い込むもの。墓穴を掘るとはよくいったものです。

 他にもルサンチマン、ポピュリズム、創造的破壊など誤用されやすい用語を解説しています。よろしければどうぞ。

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