現代日本のダブルバインド構造とストレスフル社会が虚無感を生む

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 ダブルバインドという、心理学用語をご存知でしょうか? 一般的には、子育てに有用な概念とされています。
 しかし様々に応用の効く概念です。社会科学でも応用が聞きます。

 日本国民はダブルバインドに、さらされ続けているのではないか? と解説します。
 その結果、日本では何が起こるのか? 閉塞感から虚無感に、突き進む現象が起きているようです。自己肯定ができない、と言い換えても良いでしょう。

 絶望的な日本社会を描写し、解決策を模索します。

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ダブルバインドとは?

 ダブルバインドとは、心理学用語です。

 Aという命令を出し、直後に矛盾するBという命令を出す。最後に「AとBは達成されなければならない」と命令する。
 このような矛盾した状況を繰り返し強制するのが、ダブルバインドです。

 ダブルバインドにさらされると、人はストレスを感じます。最後には、以下のような症状を発症します。

  1. 言葉の意味を解さず妄想に逃げる、偏執する(妄想型)
  2. 言葉の文字の意味”しか”解さなくなる(破瓜型)
  3. コミュニケーションから逃げる(緊張型)

 妄想型は「現実逃避で、思い込みが強烈な人」、破瓜型は「マニュアル人間」、緊張型は「引きこもり」とイメージするとわかりやすいかも知れません。

現代日本の国家的ダブルバインド構造

 日本は特に1990年代以降、国家的なダブルバインド構造にあります。

 1つは「経済的に豊かに!」という目標を掲げ、貧困化政策を推し進めてきました。1997年に比べ、平均所得は50万円下落。
 小泉純一郎元総理の「国民は痛みに耐えて!」は、痛みしか残しませんでした。

 安倍政権もまた、同じです。働き方改革で長時間労働を是正する! と言いつつ、消費税増税で需要を減らします。
 需要が減れば、企業は人件費を削減します。さらに1人あたりの仕事量は、増えるのではないかと予測されます。

 「戦後レジームの脱却」もまた、ダブルバインド構造です。戦後レジームとは、端的には対米従属です。戦後レジームの脱却! と言いながら、戦後レジームはさらに強化されています。

 このような国家的状況、政府の矛盾した政策は、ダブルバインドで国民にストレスを与えます。

日本のストレスフルな社会

 貧困化、共働きの増加、ダブルバインド、情報の氾濫。さらには地域共同体は薄くなり、日本はストレスフルな社会です。

 新自由主義的な合理主義を突き詰めると、人間は孤立します。1990年代から進めてきた、グローバルスタンダードは典型例です。

 ストレスフルな社会は、日本人に何をもたらすでしょう。自己肯定感や、自信の喪失ではないでしょうか?
 現代人をむしばむ「愛着障害」という死に至る病| 東洋経済オンラインという記事によれば、多くの現代人は愛着障害的な症状があるそうです。

 愛着障害とは幼少期の母子関係不全で起こる、精神障害の一種です。自己肯定感を抱けず、虚無感に陥るそうです。
「生きている意味がない」
「まだ生きなければならないのか」

 上記のような状態です。
 精神科医である記事の筆者によると、中高年のみならず10代~30代にも多く見られるそうです。

虚無感を感じる日本人の増加

 以前は「国民は閉塞感を持っている! 打破しなければ!」と報道されました。
 しかし現在では、2019年参院選の低投票率も表すとおり、虚無感がましているのではないでしょうか。

 閉塞感とは「打開しようとして打開できない、苦しい状況」と定義できます。まだ抗うことを、諦めていないという状況です。
 しかし虚無感とは「打開すらしようと思わない」ことです。

平成29年患者調査にみる精神疾患総患者数推移と精神科訪問看護の重要性

 精神疾患は20年前に比べ、2倍に増えているようです。
 増え始めた1992年は、バブル崩壊直後。そして1990年代は、グローバルスタンダードが流行り始めた頃です。
 つまり「政府によるダブルバインドが始まった頃」からです。

 はたして偶然でしょうか?

日本社会の虚無感を減少させるために必要なこと

 まずはダブルバインドの解消です。政府には、経済で2つの選択肢があります。

  1. 豊かな経済を目指す! として、積極財政をする
  2. 豊かになるのは諦めなさい、貧困化を受け入れなさいと宣言する

 理論的にはありえますが、2.は実行できないでしょう。
 ストレスフルな日本社会や、日本を覆う虚無感を減少させるためには、政府や国会が「頼れる政治」をするしかありません。
 福祉の充実、将来ビジョンを描いてのインフラ建設etc……。大きな政府が必要です。

 上記の記事も、よろしければどうぞ。

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プロフェッサーカオス

「保育園落ちた、日本チネ!」
という記事も確か、内容がダブルバインド批判だった

「女性総活躍」とか言って、シングルマザー、もしくは女が働くための環境整備は放置か!
みたいな内容だった

そういうのが多すぎる社会になっている

ダブルバインドは混乱を発生させる性質を持つため、人を病みやすくさせる効果がある
ジョージ・オーウェルを復活させて、今の日本をモデルにした小説を書かせたら面白い物語ができそうだな

>1.「豊かな経済を目指す! として、積極財政をする」
1.「豊かだと思える数字だけを集めた経済を目指す!」
ということになっているw茶番すぎて興味を失いかねんw

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