「日本のアニメは海外で大人気!」は本当か?データで検証をしてみる

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ドラゴンボールは海外で人気らしい

 一般的なイメージでは、日本のアニメや漫画は「海外に大人気!」だそうです。日本がすごい国という勘違い-すごくないと愛せないネトウヨ的愛国心という記事を書いたところ、コメントで「アニメが海外に広まるのが、悔しいのか?」といただきました。

 データ検証もしないで、印象で「ブームなんだ! 人気なんだ!」というのは大抵間違いです。海外アニメ市場のデータを検証し、解説します。

 結論から書きましょう。海外アニメ市場が伸び始めたのは、2014年からです。この伸びの「ほとんど」は、どうも中国です。
 海外で大人気! ではなく、中国で大人気! というわけ。

 では検証していきましょう。

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2014年から海外アニメ市場が伸び始めた

 2005年にピークに達した海外アニメ市場は、2008年のリーマン・ショックで落ち込みます。アメリカやドイツのアニメ市場は、2005年をピークに回復しきっていないようです。
 ちなみにアメリカのアニメシェアは、2010年のデータで4%程度になります。

 25人に1人が、アニメを見るくらいです。

 ところが2014年から、海外アニメ市場が拡大していきます。なるほど、大人気になってきたに違いない。
 でもドイツもアメリカも、市場規模は2005年比で微減。どこで大人気なのでしょう?
参照:
アメリカの日本製アニメ市場の資料
海外のどこで日本のアニメは見られているのか? – 週刊アスキー

 2013年に2800億円だった海外アニメ市場は、現在1兆円規模に。約7000億円の拡大は、どこで起こったのでしょう?

2014年からの海外アニメ市場拡大は、ほとんど中国?

 2013年の中国のアニメ市場は、1兆3000億円でした。それが、2018年には2倍の2兆6000億円になったようです。
参照:中国、国産アニメ急成長 国が支援 2.6兆円市場に 「多額投資、成功例は一部」|【西日本新聞ニュース】

 どうやら中国は、国策で自国アニメも進めているようです。
 急速に成長をする中国アニメ配信市場で、日本アニメ業界がなすべきこととは | 【VIPO】映像産業振興機構によれば、中国内では国産アニメと日本産アニメの比率が1対1のようです。

 とすれば日本産アニメの約6500億円が、中国のアニメ市場で拡大したことになります。

 じつは海外アニメ市場の7000億円の拡大は、ほとんどが中国という計算になります。
 「海外で大人気!」ではなく、「中国で大人気!」だったのです。

 ちなみにコンテンツ産業の中の、アニメ産業のシェアは世界平均で4%ほどだそうです。
参照:海外のどこで日本のアニメは見られているのか? – 週刊アスキー

 アニメの6割は日本のアニメと言われています。
 つまり2.4%程度が、日本のアニメのシェアです。このうち、日本国内でおおよそ5割の売上ですから、海外コンテンツ市場で日本産アニメは1.2%くらいのシェアとなるでしょう。

 人口で計算してみると、海外の日本アニメファンは7000万人くらいでしょうか。
 世界2000万人のオタクのための仮想国家を作る、オタクコインの野望 | BUSINESS INSIDER JAPANでは、Facebookのフォロワーが2000万人で、Facebookは23億人に使われているそうです。
参照:【最新版】2019年8月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ

 とすれば世界の日本産のアニメ好き、アニオタが7000万人ほどという計算も、わりと合っているように思います。

日本国内のアニメ市場は頭打ち

 一方で日本国内のアニメ市場は、頭打ちになっています。2014年の1兆3000億円から、2017年は1兆1500億円と微減です。

 微減した理由は、おそらく消費税8%増税では? と思います。2015年はオーバーロードやワンパンマン、2016年はリゼロや進撃の巨人、暗殺教室が放送されました。2017年もヒロアカ(2期)や異世界食堂、進撃の巨人シーズン2が放送されています。

 決して2014年に劣るものではありません。
 ちなみに今季のおすすめは、Dr.STONEどくたーすとーんと彼方のアストラです。

 また動画配信コンテンツの一般化も、売上を下げる要因に思います。有料の動画コンテンツ配信サービスは、2014年がシェア6.9%、2017年には9.6%と伸びております。
 しかし一般化したのは2018年で、15%に激増しています。
参照:有料の動画配信サービス利用率は17.2%、利用者の半数以上がマルチデバイスで視聴 『動画配信ビジネス調査報告書2019』6月25日発売 – 株式会社インプレス

 アニメ産業市場、5年連続最高値で2兆円に到達 「VTuber」など市場定義に課題も | アニメ!アニメ!によれば、国内アニメーターのキャパシティが上限との見方もあります。

巨大国家中国と、日本アニメが渡り合うために

 中国で人気のアニメは、必ずしも日本アニメだけではないようです。国策として、中国は国産アニメを制作しています。

 一方で日本のアニメーターの給料は、生涯賃金で中卒男性を3000万円ほど下回るそうです。
参照:アニメーターの年収給料や20~65歳の年齢別・職種【原画・監督・背景】別年収推移|平均年収.jp

 アニメーターの平松貞氏さんは、「緊縮財政を辞めない限り、アニメーターの低所得は続く」と語っています。
参照:【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」:第五十四話 | 「新」経世済民新聞

 結局の所、アニメ業界の活性化のためにも「政府の需要創出による、経済成長」が必要になってきます。
 その上で……日本は「クールジャパン」なるものを、推進しています。しかしクールジャパンは、どのメディアの記事を見ても「上手くいってない」「失敗」との評価です。
※こうすれば上手くいく、という提案型の記事もあります。裏を返せば「上手くいってない」とのこと。

 海外への投資のほとんどが、苦戦ないし失敗続きだそうです。
 なら国内に対して、投資したほうが良いのでは? と考えます。そのうえで、サブカルチャーやハイカルチャーへの補助金が望ましいかも知れません。

 ただし、大抵は政府が口を出すとろくなことになりません。クールジャパンのように(笑)

 アニメは私も大好きです。どうやって伸ばしていくか? 皆様も考えてみてはいかがでしょう。

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Muse

アニメーターの低所得が続いた上に、アニメ業界への投資も行われないとなると、当然、傑作も生まれないし、アニメ文化もまた衰退の一途をたどるでしょう。基礎科学や人文学、芸術音楽あるいは伝統芸能(能や狂言)などの分野で、政府や自治体からの補助金や企業による投資がなければ衰退するのと全く同じ。やはり、諸悪の根源は、緊縮財政によるデフレの深刻化ということに尽きるでしょう。

さて、昨今の日本産のアニメ映画やテレビアニメですが、昔と比べてどの程度進歩してきたのでしょうか?(作画などの映像面のクオリティやストーリー展開の面白さは当然だとしても、作品全体が視聴者に訴えるメッセージ性の奥深さなどの点において)。見たことはないですが、かの有名な「君の名は」とか「この世界の片隅に」あたりが傑作ということになるのでしょうか?

ちなみに、当方は中高校生のときに見た「宇宙戦艦ヤマト(劇場版)」と「さらば宇宙戦艦ヤマト」、「機動戦士ガンダム(劇場版三部作)」(1977年~82年あたり)以来、全くアニメは見ていません。もっとも、これらの大ヒット作も、今では突っ込みどころ満載過ぎて、もう見る気は起きませんが(笑)。

トナカイ

アニメではないですが、「記憶にございません」という映画をこの前見ました。
三谷幸喜脚本の、政治風刺コメディ映画です。

頭に石をぶつけられて記憶喪失の総理が、記憶喪失のおかげで周囲の色々なしがらみから解放されて、嫌われ者のだめ総理から、庶民のための政治家に変身するという映画です。
爽快だったのが、アメリカ大統領からの、アメリカンチェリーの関税引き下げに対する圧力をはねのけ、自国農業を守ろうとするシーン。
これを見て思いましたが、誰かが、この映画の真似して現実の安倍総理のあたまに石をぶつけてようとしないか、不安になりました。
良作です。

>Dr.STONEどくたーすとーんと彼方のアストラ

どちらも視聴しています。今期ではほかに、「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」「鬼滅の刃」「ヴィンランド・サガ」「からかい上手の高木さん2」が好きですかねー。

>アニメは私も大好きです。どうやって伸ばしていくか?

普通にNHKが採算度外視で、阿呆みたいに予算をかけた「アニメ枠」を設けるのが良さそうです。この枠でアニメ化される作品の基準は、「一般受けしないかもしれないけれど、重厚で品質が高い原作で、ぜひ海外へ向けて『日本のアニメーション、ここにあり!』と関心してもらえるような、そんな日本のイメージ向上に寄与する作品」とします。

クリエーターは、NHKの当該放送枠に拾ってもらえるような質の高い作品を目指します。アニメ会社なども、NHKの当該枠に拾ってもらえれば、ひとまず経営的に一息つけることになります。

※別件ですが、本日ヤンさん宛てにメールを送っております。ご査収のほど、よろしくお願いいたします。

>ロード・エルメロイII世の事件簿

Fateシリーズはどこか子供っぽくもあるのですが、この「ロード・エルメロイII世の事件簿」と「Fate/Zero」だけは別格で面白い(大人でも観られる)と、個人的には思っています。OPもEDも素晴らしいし、グレイたん可愛いです(笑)。

>ウィンランド・サガ

原作漫画のままというか、そもそも原作漫画が面白いため、あれはアニメも面白くて当然ですね。

>NHKで採算度外視が、現実的かも知れないですね。確かに

はい。奇をてらったことはせずに、ただ予算を拡充させ、適度に競争させながらも、国益(対外的なイメージアップ)に寄与しそうなコンテンツを保護するだけで良さそうです。「日本のアニメは世界的に人気が高いが、国内外を問わず、それが上手にビジネスに結びついていない(課金に苦労している=人気の割りに市場規模が小さい)だけ」というのが私の印象でして、それならその部分を政府にサポートさせましょう。

プロフェッサーカオス

鬼滅は原作を超えている
ビンランドは原作超えは不可能だろうなww
ドクタストンも作画はいいが原作は超えられない。ナルシズムが強すぎるせいかも
ドクタストンも名作だが、オリジンがいい

なんにせよ原作を超えるレベルで作れるのは凄い。鬼滅の会社はフェイトゼロの会社だな
キングダムなんてひでえもんだw

MONSTERのアニメも凄まじかった。

あとあれだな、売れてる・市場、流行りなどの問題は売り方のテクニック・ブランドイメージ・デズニーに限っては歴史もある

一応アニメに分類されるデズニー映画は凄まじい利益を出すが、質で日本のアニメを上回っているわけではない
デズニーアニメは良策が多いが、魂や胸がえぐられるほどの威力は見せない。あくまで子供向けだし
子供向けだが大人も見れる質という最近流行りのコンセプトがある

井上尚弥もそうだなwファイトマネーがゴミw
タイソンレベルに迫る選手。試合の魅力も充分ある。でもファイトマネーがゴミ
プロデュース力、プロモートで圧倒的に負けている。

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