デフレ・インフレとは?デフレの原因を解説-デフレ脱却は2019年にできたか?


 「異次元の金融緩和で、インフレ率が○○」「デフレ脱却!」等々、時折報道されます。しかし経済に興味を持ったばかりの方には、なんとなくイメージはできても、詳しくはわからないという人も多いのではないでしょうか?

 デフレとは? インフレとは? いまさら、なかなか聞けませんよね。
 そして意味は分かっても、「じゃあどうすればいいの?」は報道ではあまり報じられませんし、有識者の主張も様々です。
 「金融緩和だ!」「いやいや、成長戦略だ!」「輸出立国だ!」「外資を拡大だ」「財政出動だ」etc……。
 一体、どれが本当なの? と戸惑うことでしょう。

 この記事はそんな、経済に興味を持ち始めた方に、デフレとは? インフレとは? から始まり、デフレ脱却に必要なものはなにか? までを解説します。

デフレのとはなんだろう? デフレの原因と構造

 デフレとはデフレーションの略語になります。wikiによれば「物価が持続的に下落していく経済現象を指す。 略してデフレと呼ぶ」と定義されます。
 ちょっと言い回しが難しいので、もっと簡単に説明します。

 デフレとは「供給>需要」の状態を指します。
 「供給>需要」の状態になると、なぜ物価が下落するのでしょう?

  1. 不景気などで需要が落ちる
  2. 供給>需要の状態になる
  3. 企業は少ない需要を、競争して獲得しようとして、価格競争になる
  4. 物価が下落する
  5. 企業の売上も下落するので、コストカットに走る
  6. コストカットで、さらに需要が冷え込む
  7. 1~6の循環がループし続ける(デフレスパイラル)

 上記のループを個人と企業に分けてみてみましょう。
 個人にとって物価の下落は、安く変えるのだから良いことでは? と思うかもしれません。でもコストカットで真っ先にカットされるのは、人件費です。
 デフレでは、物価下落以上に所得が下落する、という特徴があります。

 一方企業も市場で、激しい価格競争にさらされます。少ない需要を奪い合う、取り合うのです。
 先行きが不透明な競争ですから、設備投資などは減少、できるだけ内部留保に回そうと、企業はおおよそ合理的に行動します。

 デフレとは「供給>需要」の状態ですから、デフレの原因とは「需要が少ないことになります。
 デフレの脱却の方法の解説の前に、まずはインフレと資本主義にも触れましょう。

インフレの意味と資本主義

 インフレとは、デフレの対義語です。つまり「供給<需要」という状態です。
 資本主義ではインフレが正常な状態であり、デフレは異常な状態です。

 インフレや好景気の構造は、デフレの真逆です。

  1. 好景気で需要が増える
  2. 供給<需要の状態になる
  3. 企業は豊富な需要に対応するため、設備投資などの実物投資で、需要に対応しようとする
  4. 実物投資でさらに重要が増えるため、物価が上昇する
  5. 労働市場では、需要に対応するために良い雇用環境の提示が増える(人材獲得競争)
  6. 個人の所得も増えて、さらに需要が増大する
  7. 1~6の循環がループし続ける

 需要が増える、供給を追いつかせようと投資、供給も増えるがそれ以上に需要が増える、という好循環がインフレです。
 資本主義はこうして、経済成長を続ける経済形態といえます。

2019年はデフレ? インフレ?

 2019年はデフレなのでしょうか? それともインフレなのでしょうか? それを知るには、GDPデフレーターや個人消費、税制の変更などから、総合的に判断する必要があります。

 日本のGDPデフレーターの推移(1980~2019年) – 世界経済のネタ帳は様々な統計がグラフで見られる、大変便利なサイトです。

 上記はGDPデフレーターのグラフです。
 GDPデフレーターとは総合的な物価指標です。前年度に比べて100を基準に、どれだけ上がったか? 下がったか? をみるわけです。
 100を超えて103だから、3%のインフレというわけではありません。GDPデフレーターが最も高い数値の、1994年のインフレ率は0.7%でした。
参照:日本のインフレ率の推移 – 世界経済のネタ帳

 2014年から100を超えたのですが、これは消費税増税の影響も入っています。
 結果、2018年のインフレ率は1%弱、2019年は1%程度になると見込まれます。

 デフレといわれた2008年(デフレ時代で、最もインフレ率が高い)でも、インフレ率は1.38%という数字ですので、2008年よりインフレ率が低い2018年や2019年は、同じくデフレ、ないしデフレに極めて近い状態といえます。

 資本主義では、2~4%/年のインフレは健全とされています。

デフレ脱却して経済成長するにはどうするか?

 安倍政権はアベノミクスで、デフレ脱却を謳っていましたが、デフレ脱却にはまだ至っていないと解釈できます。

 デフレを脱却するにはどうしたら良いのでしょうか?
 デフレの原因は「需要不足」です。したがって「需要を増やせば、デフレは直ちに解消する」といえます。

金融緩和・成長戦略・自由貿易ではデフレ脱却できない

 需要不足を解消するために必要なのは、金融緩和でもなければ、成長戦略でもありません。
 金融緩和は、企業の資金需要がないと意味がありません。
 企業の資金需要は、増大した需要に対応するための実物投資で生まれますので、やはり先に需要を増大させる必要があります。
※需要が増大したあとで、金融緩和は有効になる。

 成長戦略といわれる、規制緩和や構造改革は、「企業の成長を促す(生産性を高める・供給能力をあげる)」ための政策であり、供給>需要をより一層強固にします。
 成長戦略は基本的に、デフレ圧力を発生させます。

 自由貿易も日本にとっては、デフレ圧力を発生させます。中国などの安い製品と、日本国内企業が競争を強いられるからです。

デフレ脱却の方法はただ1つ。政府支出の拡大しかない

 デフレの時期は、企業は生き残りをかけてコストカットに走りますし、個人は所得が下がって消費を増やせません。
 したがって、国内の経済主体で需要を増やせるのは、政府だけとなります。

 国内で需要を増大させようとすると、政府支出を拡大することしか解決策はありません

 「政府支出を拡大」というと、「年々予算は増えてるじゃないか!」という反論があると思います。
 しかし新規国債発行額は9年連続で減少しています。なぜか? 「消費税増税などで、税金が重くなったぶん、政府支出が増えているだけ」だからです。
 「税金で取られて、支出してくれてもプラマイゼロ」でしょう?
 だからインフレ率も上がらないし、GDPデフレーターも上がらないのです。好景気をいま、実感しておられる方はどれくらいいるでしょう?

 デフレ脱却の方法はただ1つしかありません。「政府が負債を増やして、民間に仕事を発注(政府が需要)する(需要創出)」だけなのです。

6
コメントを残す

2Comment threads
4Thread replies
0Followers
 
Most reacted comment
Hottest comment thread
2Comment authors
  Subscribe  
新しい順 古い順 最も評価の多い
更新通知を受け取る »
阿吽

絶対論破してやるマンが出てきたんですか?(´・ω・`)

いろんな分野で絶対論破してやるマンがいるんじゃないかとは思いますが・・、えてしてそういう人達の共通点は、啓蒙しよう、もしくは誰かに話を伝えようって感じがゼロですよね。(そういう人が書く記事もコメントも・・)

だって、承認欲求とストレス発散のためが第一なんだから・・、啓蒙しようなんていう高尚な感情とは本来的には無縁ですよね・・・。(だから、おそらく記事もコメントも罵詈雑言がメインになるんでしょう)

迷惑ですよね。

それでいて、自分は偉い立派なことをしてると自分をごまかしながら、その大義名分をもって人を罵詈雑言でおとしめるんですから・・・・。立ち位置は違うとはいえ、ベクトルとしてはネット右翼と大差はないですね。(いや・・、ネット右翼はストレス発散度合の部類が強いかとは思いますが・・、上記のような人はそれに輪をかけて、承認欲求も強いから・・・、そういう意味では、絶対論破してやるマンというのは、そういう意味では通常のネット右翼よりも症状が悪化している部類の人とも言えるかもしれませんね。)

ま、スパム行きが妥当でしょうね・・。
 

阿吽

一日中やってるなら、相当ヒマなんでしょうね・・・。

そうなると、いろんな可能性を考えてしまいますが・・、まあ、社会への不満やらなんやらで、精神的にかなり暴走していますね・・・。

一番良いのはなんらかのカウンセリングを受けることでしょうけど・・・・。

これからさらに世の中が悪くなることを考えますと・・、こういう人がまたさらにどんどん増えてくるのかもしれません・・。

現実生活への不満が、社会や他人への不満へと繋がり、それが、結果としてみんな一緒に不幸になれば良いという論理に行きつくのでしょう・・かね?

これは、『蜘蛛の糸』でしょうか。

もしくは巻き込み型自爆・・?

それじゃあダメだと、前を向かなければいけないのでしょうが・・・、不幸な時代は不幸な人間を生み、そして不幸な人間が不幸な人間を再生産する・・、負のサイクルの完成です。

不満や怒りが暴力を生み、暴力が改革、もしくは革命という名の破壊を生むのでしょう。

この時代に正気をたもつのは、実は生半可なことではないのかもしれませんし、そういう時代にこれからどんどんなっていくのでしょうね・・。

おそらく、自分のための怒りでは、最終的には認知的不協和におちいるのではないかと思います。

誰かの為の怒り、これでなければきっと、最終的には認知的不協和におちいるのではないかと思います。

人は、誰かのためにと考えた時に、一番力が出るとも聞きますし・・・。

それに慈悲も必要なのではないかと思います。

優しい怒りではないといけないと言いますか・・・、どうにもまだ考えがまとまりきらないですね・・・(^_^;)

阿吽

それでは・・、まあ少なくとも、病んでる、というのはほぼほぼ間違いなさそうですね・・・。

不幸な人間や、社会、人生に対して不安を持っている人と言うのは、えてして病みがちになるのではないかとは思います、が・・。(まあ、全員が全員病むわけではないとは思いますし、仮に病んだとしても、そのレベルは人それぞれだと思いますが・・)

上記のような無駄な作業に心血を注げるのは、だいぶん病んでるなあと思います、ね・・。

カウンセリングを受けるか、私生活の方を見直すか・・、まあ、両方が本来は必要なんでしょうけど・・・。

サイコパスよりかは、ソシオパスの方が多いんじゃないかとは思いますので・・、適切にすれば、なんとかなるかもしれませんし・・・。

少なくとも、私生活か、仕事か、あるいはその両方か・・、おそらく不幸、もしくは不安、不満がある・・、もしくはそれら全部が複合的に交わっているのかもしれませんし・・・。

誰かを叩いて自分が正義の味方になれる時だけ・・、自分の存在価値が自分で感じられるのかもしれません・・、かね・・。

ちなみに、上記は、本当に誰でも堕ちいる可能性のあることだとは思います。

安倍批判組も、です。(藤井さんもそれに準ずるようなことを言われていたと、以前、ヤンさんも言われていましたが・・)

・・やっぱり、『世の中良くなれば良いなあ・・(ついでに自分の給料も上がれば良いなあ・・w)』・・・という思いが大事なんじゃないかとは思いますね。


当ブログは2018年12月に移転しました。旧ブログはこちら