【神子役】豪華キャスト!妖怪大戦争2005のネタバレと感想

2020年9月23日、大幅にリライト

 妖怪大戦争2021が公開されると、発表されました。
参照 『妖怪大戦争』寺田心主演で16年ぶり新作製作決定 来年公開

 なんと16年ぶり!!
 妖怪大戦争と言えば、日本妖怪映画の大御所です。1968年に初公開され、2005年にも公開。

 妖怪大戦争は昭和版、平成版ときて次は令和版です。見ないわけにはいきません。

 妖怪大戦争2021の前に妖怪大戦争2005を見返しすと、より楽しめますよ

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妖怪大戦争2005のキャストや基礎情報

 一仕事終えて、お酒を飲みながら映画を見ておりました。

 視聴したのは妖怪大戦争2005です。結論を言えば「頑張れ、主人公! 負けるな! 日本の妖怪!」と熱くなる映画です。

 妖怪といえば、漫画家の(故)水木しげる先生です。妖怪大戦争2005も、水木しげる先生がプロデュースしました。

 1968年に妖怪大戦争は、初めて公開されます。妖怪大戦争2005は、そのリメイク版です。

 主人公は小学5年生くらいの男の子。子役時代の神木龍之介が主演です。他にも妖怪役で阿部サダヲ、忌野清志郎、竹中直人など豪華なキャストが勢揃い!
 最後の妖怪大集合の場面では、3000人ものエキストラを動員した豪華映画です。

 しかしなんと言っても、神木龍之介の子役時代の神演技が見所です。

あらすじとネタバレ

 ここからはネタバレ成分が、すごく多めです。 

 親は離婚し、稲生タダシは田舎のおじいちゃんの家で暮らしています。
 その村では、麒麟送子きりんそうしという伝説が存在します。 麒麟送子は昔、大天狗を従えました。

 稲生タダシは、夏祭りで麒麟送子に選ばれます。獅子舞にかまれて選ばれるのですが、稲生タダシのびびる様子はかわいいっ!

 ある日、大好きなおじいちゃんが置き手紙を残します。「天狗山に行ってくる、来てくれ」と。
 タダシが天狗山に向かうと、そこには様々な妖異が待ち受けます。最後にはおじいちゃんの「助けてくれー! ターダーシー!」という声まで聞こえてきます。

 じつはこれ、麒麟送子を試験する妖怪たちのいたずらでした。こうしてタダシは麒麟送子として、大天狗にも認められてめでたし、めでたし――とはいきません。

 機械仕掛けの西洋妖怪が、大天狗の住む場所を襲撃します。

 日本妖怪は水木しげるの漫画に出てくるような、古風な姿形です。一方で敵の西洋妖怪は、歯車や機械で動いています。

 タダシが仲良くなった妖怪すねこすりは、大天狗から授かった刀を必死に抜こうとします。大天狗も西洋妖怪に反撃します。タダシもすねこすりを見て、跳ね飛ばされた刀を必死に取りに行きます。

 しかしあえなく刀は折れ、大天狗も力及ばず東京に攫われます。

 西洋妖怪のボスは東京で悪さします。それにタダシと数人の妖怪たちが、立ち向かいます。一緒に立ち向かう仲間は小豆洗いやカッパ、すねこすりです。

 ところが東京の騒ぎは、祭りだと噂され日本中の妖怪に広まります
「何か東京で、でっかい祭りがあるらしい」

 日本中の妖怪が祭り気分で参加して、西洋妖怪を倒す結末です。

 ラストで子役時代の神木隆之介が見せる演技は、まさに神演技。

 なにあれ、すげーよ。演技、表現、表情、ともに最高すぎます。

【感想・レビュー】時代のメタファーを映し出す

 ラスボスの西洋妖怪は、もともと日本の妖怪でした。ラスボスの手下たちも、溶鉱炉に入れられて生まれ変わった元日本の妖怪たちです。
 手下たちは心もなく、ただ凶暴にラスボスに従います。

 この映画、何を描いたのか?

 ラスボスや手下の西洋妖怪は、グローバリズムに毒された合理的経済人のメタファーでしょう。日本妖怪は、伝統や文化など日本的なもののメタファー。

 なにせ、主人公の名前が稲生タダシです。稲に生きるのが正しい、日本的な人と読めます。

 大天狗と西洋妖怪が戦う様に、なぜかこみ上げてくるものを感じます。大天狗の苦戦に「頑張れ! 大天狗!」と、多くの人が思うでしょう。
 このシーンは、太平洋戦争を表現しているように見えます。

 大天狗すら手に負えない西洋妖怪を、稲生タダシが伝説の刀でばったばったと倒していく様は、見ていて痛快。

 高度成長期でしょうか。きっとそうでしょう、多分そうでしょう。
 ジャパンアズナンバーワンです。

 一方、妖怪すねかじりが最後まで抵抗して、ラスボスの手下に溶鉱炉っぽいものに入れられます。そして稲生タダシの前に姿を現わしたシーンは、感動モノです。

 神演技、神子役! ――ではなく、麒麟送子でした。

 妖怪大戦争2005はナショナリズムと日本の伝統が、グローバリズムと衝突し、反発した様を表現した映画です。

 ちなみに妖怪大戦争1968は、古代バビロニアの妖怪に、日本妖怪が立ち向かうという構成です。
 やはり西洋vs日本の構図です。

 しかし妖怪大戦争1968が真正面から立ち向かうのに対し、妖怪大戦争2005は最後、祭りで倒します。

 真正面から西洋に立ち向かう気概が、日本から失われていることのメタファーなのかもしれません。

 物語は時代の心象風景を明確にえぐり、映し出すことでヒットします。

 戦後20年の時期と、戦後約60年の時期。妖怪大戦争を見比べることで、時代の変遷を感じられます。

 筆者はぐだぐだと、難しいことを考えてしましました。しかし娯楽作品としても、妖怪大戦争2005はとても面白い作品です。

口コミでは家族向けとの声も

 以下、Amazonの口コミと妖怪大戦争2005へのリンクです。

この作品は妖怪ファンの人にとっては、たまらない内容ではないかと思います。
今までに見たこともないようなものも含めて、ものすごい数の妖怪がこれでもかと現われ、それに扮する役者も阿部サダヲ、石橋蓮司、忌野清志郎、竹中直人、近藤正臣など超豪華な顔ぶれで私たちを楽しませてくれます。

本編も懐かしい感じがして楽しいですが、特典ディスクの妖怪図鑑に子供が大喜びです。
家族で楽しむには丁度いい作品だと思います。

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