安倍首相がヤジ「意味のない質問」国会「ふざけんな」民主主義「オワタ」

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 安倍首相がまたもや、やらかしました。国会で「意味のない質問だよ」とヤジを飛ばしたと、報道で大騒ぎしています。

 この報道を受けて、2つの反応があります。

  1. 安倍首相はふざけているのか! 撤回して謝罪しろ!
  2. 辻元清美議員の質問は確かに意味がない。安倍首相のいうとおりだ!

 2.の反応をした人は民主主義を軽視している、ないし理解していないことになります。今回の安倍首相の発言が、どのように重大だったのか解説し、議論や民主主義についても深掘りします。

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安倍首相が国会で「意味のない質問だよ」とヤジ

 辻元清美議員の国会質疑が終わった直後、安倍総理が「意味のない質問だよ」とヤジを飛ばしました。これに対して野党が詰め寄ると、棚橋泰文委員長は「私には聞こえなかった」と主張。動画でも聞こえるくらいですが……、お耳が悪いようです。

 その後に国会質疑に立った立憲民主党の逢坂誠二議員の質問に対し、安倍首相は「辻元氏がずっと、私に言わせれば質問ではなく、罵詈雑言の連続だった。私に反論の機会は与えられずに。こんなやりとりでは無意味じゃないかと申し上げた」と発言しました。

 ちなみに逢坂誠二議員に対して、議員の熱弁に国民の涙。首相は「意味のない質問だよ」と嘲笑 – まぐまぐニュース!という「よく言ってくれた」的反応多数。

「意味のない質問だよ」というヤジをどう解釈する?

辻元清美議員の質問は罵詈雑言か?

 罵詈雑言の意味は「口汚く罵ること」です。報道を見る限り、辻元清美議員の質問が罵詈雑言とは判断できません。

 ちなみに動画では、思い切り安倍総理の「意味のない質問だよ」が聞き取れます。

【報ステ】総理「意味のない質問だよ」ヤジで紛糾(20/02/12)

「意味のない質問かどうか」「無意味なやりとりかどうか」を誰が判断するか?

 民主主義の基本ですが、主権は国民にあります。そして国会議員とは国民の代議士です。よって行政の長である安倍首相が「質問内容に意味があるかどうか?」を判断する権限や権能はありません。

 もう少しわかりやすい例を出しましょう。通常の司法の判決に対して、政府が口出しをしたらどうなるでしょうか? 民主主義の基本である三権分立が、崩れてしまうことになります。
 国会議員の質問に対して政府の長が「意味がある、ない」を言及するのは、上記とほとんど変わらない行為です。

 野党が「国会の軽視」と主張し訴えるのは当たり前です。

不完全性定理と安倍首相の危険性

 不完全性定理とは「理論は理論自身の正当性を証明できない」という数学理論です。要するに「主観で正当性は判断できない。よって客観が必要」というわけ。

 安倍首相が辻元清美議員の質問を「意味のない質問」と感じても、それは主観の話です。それすらわきまえずに、ニヤニヤしながらヤジを飛ばす安倍首相は……マウントの取り合いをしているように見えます。

日本人の議論の稚拙さとマウントの取り合い

 昔からしばしば、日本人の議論は稚拙、下手だと言われます。筆者もこの解釈には賛成です。日本人の議論は最終的に、喧嘩になります(笑)

安倍総理の「意味のない質問だよ」というヤジとニヤニヤ

 辻元清美議員と安倍首相の国会質疑、そして「意味のない質問だよ」というヤジはまさに「下手くそな議論の顛末」です。

  1. 安倍首相がヤジを飛ばすときは、大体ニヤニヤしている
  2. ニヤニヤしているのは「追い詰められていないぞ! 余裕だぞ!」と示威するため
  3. ネット議論で相手を馬鹿にするのと同じニュアンスで、ニヤニヤしてヤジを飛ばしている

 上記のように解釈すると、安倍首相がニヤニヤしている理由が理解できます。ついでに国会でネット上の議論――らしきもの――と同レベルの議論が、展開されているという事実も確認できます。

アウフヘーベンできない日本人の議論らしき喧嘩

 日本人は「異なる意見=敵」という意識があるようです。筆者も以前は、ネット上で議論をしたことが何度もあります。最終的には罵り合いに巻き込まれるので、バカバカしくなりました。

 筆者も日本人だから理解できますが、自分の解釈の否定=自分のアイデンティティーの否定と感じる人が多いようです。
 つまり「自分の知っていることが真実」と思っているのではないでしょうか? だからこそ否定される=信じていた自分自身の否定にもつながるのです。

 こんなざまで議論が成り立つはずがありません。

まっとうな議論なきポピュラリズム(人気主義)の民主主義

 まともな判断とは、正しい情報からしかあり得ません。まっとうな解釈は、正しい情報とまともな議論を通してしかもたらされません。
 よってまともな議論が少ない日本では、正しい判断が困難になるはずです。

 その実例を2つ提示します。

バッシングと印象論で削りすぎた公共事業

 日本の公共事業費は、1990年代に比べて半減以下になりました。先進国で公共事業費を削り続けた国家は、日本だけです。

 2000年代初頭に最もらしく「欧米はGDP比で公共事業がこれくらい! 日本も見習わなければ! グローバルスタンダード!」と議論されました。
 結果は「欧米以下のGDP比の公共事業費になっても、まだ削減をやめなかった」のです。はっきり言いましょう。あほですよね(笑)

 なぜそうなったか? 「公共事業悪玉論」という印象論、イメージとそれに乗っかったバッシングのせいです。まともな議論がなかった、ないし少数派だったことの証拠です。

ただでさえ少ない公務員を非正規雇用化

 公務員の非正規雇用は、25%ほどの割合です。そして日本の公務員の割合は、OECDの平均の3分の1、アメリカの4割です。
 元々少ない公務員の割合を、非正規雇用でさらに少なくしようというのです。

 なぜこうなったか? 「公務員をやり玉に挙げたバッシング」の結果です。印象論とイメージで「日本の公務員は多すぎる! 削減しなきゃ!」とやったわけです。

 ね? 日本にまともな議論なんて存在するの? と、思わずため息が出るでしょう?

日本の民主主義はまともな議論なき人気主義

 安倍政権が長期化しています。なぜか? 2つの解釈が考えられます。

  1. 日本国民はグローバル化と貧困化を望んでいる
  2. まともな判断ができずに、人気や印象で決めている

 どちらにしても碌でもないですが、どちらでしょうか? 筆者には判断しかねます。

 しかし安倍首相の「意味のない質問だよ」というヤジの問題は、深掘りしていくと「日本の民主主義って大丈夫?」にまで行き着く、わりと根の深い問題なのでした。

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Muse

>安倍政権が長期化しています。なぜか? 2つの解釈が考えられます。
1.日本国民はグローバル化と貧困化を望んでいる
2.まともな判断ができずに、人気や印象で決めている

どちらにしても碌でもないですが、どちらでしょうか? 筆者には判断しかねます。

上記1ですが、正確に言えば、そもそも日本国民(だけでなくマスメディアや知識人たちも)がグローバル化と国際化の本質的な違いもわからず、単なる表面的なイメージだけでグローバル化は良いことだと思い込んでいるにすぎない。また、歴代政権の政策の本質(緊縮&ネオリベ&グローバリズム)が自分たち国民生活の貧困化の根本原因であることがまるでわかっていないだけで、貧困化そのものを心底望んでいるわけではないです。要するに情弱の愚民だらけだと言う事に尽きます。

2は全くその通りで、たとえ、自分たち(つまり国民大衆)が政治経済思想や政策面での知見を持っていなくとも、「時の為政者が国政を担うに値する資質や人格の持ち主」であるかどうかを判断する直観のようなものを持っていれば、人気や印象に惑わされることはないはずです。国民の民度が低すぎることが根本原因であるという点では上記1と共通しているといえるでしょう。

阿吽

野党があんまり弱すぎるもんだから、バカにされてるっていうのもあるかもしれないですね・・・。

桜の会の問題も、正直、野田総理以前の多くの総理大臣なら、場合によっちゃ十二分に内閣が飛ぶ案件だと思います。

しかし、飛ばないのは、野党と言うか、現行存在する一般からはリベラルとみなされてる勢力が、あまりにもおそまつだと民主党政権期に国民からほぼ完全に見はなされてしまったのも遠因かと思います。

実際には安倍総理の方が国民を貧困化させてますが、アメリカのポチを徹底すると言う戦後日本を引っ張ってきた安全保障的概念を、取りあえずの安定とみなす日本国民には、へたに平和主義を訴える野党よりかはマシに見えるのでしょう。

(ただし、戦後レジームはすでに壊れかけなので、アメリカ頼みの日本の安全保障体制も、どの道ジリ貧の模様)

.
端的に言うと、国連中心というか、多国間による安全保障を目指す既存野党(しかも政権奪取時にその政策では不安だと国民に結果として思われてしまった。よって信頼されない野党)と、アメリカ中心(のジリ貧)安全保障を目指す既存与党とは違う・・、第3の、国民から現実的な安全保障と見なされるような国家安全保障体制を提示することができなければ、今の安倍政権は、なかなか崩すのは大変かもしれませんね・・。

アメリカのポチの方が安定していると国民は思ってるわけですから。(それも結局はジリ貧ですけど)

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