安倍首相の密かな一貫性を知らないノーベル賞経済学者クルーグマン

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安倍首相

「安倍首相には一貫性がない!」アベノミクスを支持したノーベル賞経済学者が、消費増税を猛批判するワケ | 文春オンライン

 上記の記事が話題になっています。アベノミクスの理論的支柱であったとされるクルーグマンが、安倍首相を「一貫性がなくて意味不明!」と批判したとの記事です。

 記事の概要を紹介し、深堀りして解説してみましょう。議論は「戦後日本の自信喪失とグローバリズム」にまで及ぶことでしょう。

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「ノーベル賞経済学者クルーグマンが安倍首相と消費税増税を批判」の概要

 今年1月10日、総務省の調査で一世帯あたりの消費支出が、前年度2%マイナスになりました。消費支出のマイナスは、2ヶ月連続です。
 2019年10月に消費税10%増税がされてから、消費支出がマイナスに転じたとのことです。

 ポール・クルーグマンはアベノミクスを支持していた、リフレ派で理論的支柱の1人でした。そのクルーグマンも消費税増税を、痛烈に批判しました。
 批判の理由は「なぜこのタイミングで? どうしても消費税増税がしたいなら、もっと景気が良くなってからにしたらいい」です。

 クルーグマンは言います。
「景気が良くないときに消費税増税をしても、税収は増えない。消費税増税が景気を悪化させ、所得税など他の税収が減るからだ」
 つまり「なぜこの時期に、消費税増税を断行したのか意味不明」と言いたいわけです。
 なぜなら「税収も上がらない」「景気も悪化する」では、「増税自体が目的」で無い限り、目的が不明です。

 またキャッシュレスポイント還元制度についても、クルーグマンは批判します。キャッシュレスポイント還元制度は、実質的な減税措置です。
 ではその減税措置はなんのために導入されたのか? キャッシュレス決済普及のためだとしたら、それこそ意味不明だというわけです。

  1. インフレ率2%すら達成していないのに消費税増税して
  2. 景気悪化と減収を誘発させ
  3. キャッシュレスポイント還元制度をキャッシュレス決済普及のために導入
  4. つまり……キャッシュレス決済普及のために消費税増税?

 クルーグマンが安倍首相の政策に一貫性がない、意味不明と言っているのは上記のように考えているからです。

経済学者クルーグマンが言うように安倍首相の政策には一貫性がないのか?

 安倍首相の経済政策に、本当に一貫性はないのでしょうか? 視点を変えて安倍首相の経済政策を「グローバリズムの加速」として見てみるとあら不思議。一貫性が出てきます。

  1. キャッシュレス決済普及は、現金という日本特有の障壁の破壊
  2. 消費税増税は小さな政府とプライマリーバランスのため
  3. 入管法、種子法、水道事業民営化など各種規制緩和もすべてグローバル化推進

 完全に一貫性を持っています。ただしどれも、日本という国家にとってはマイナスです。クルーグマンはまさか一国の首相が国益を”追求せずに、積極的に毀損する”とは想定できなかったのでしょう。

 クルーグマンの「安倍首相には一貫性がない」という批判は、ある意味で的外れでした。経済学者でなくとも理解できない、売国グローバリズムまっしぐらに一貫性があったのです。

2021年でグローバル大好き安倍首相は本当に退陣するのか?退陣後はどうなるか?

 安倍首相の自民党総裁としての任期は、2021年です。通常でしたら2021年で、安倍首相は対人して安倍政権は終了します。
 本当に?

 報道では安倍首相4選があるのではないか? と囁かれています。安倍首相本人は「頭の片隅にもない」とコメントしていますが、腹の中にはあったというオチではないでしょうな?
 メディアや識者の間では、自民党総裁4期目が「ある」「ない」の真っ二つに分かれています。

 仮に安倍首相4選があるとすれば、現在のグローバル化推進の政治が最長、2024年まで続くことになります。
 筆者は個人的な見解として、安倍首相の4選は「ない」と予想しています。2021年以降は「誰が首相をしても地獄」の状況と考えます。したがって安倍首相が、進んでそれを引き受けるとは思えないのです。

 安倍首相続投がないとすると、安倍政権後は短期政権が続く可能性が高いでしょう。小泉政権のあとと同じように、長期政権の弊害が吹き出してくることになりそうです。
 ではグローバリズムの加速はどうでしょう? 残念ながら、安倍政権後も続けられることとなるでしょう。

経済学者にはわからない日本政治のグローバリズムへの固執

 日本は太平洋戦争で敗戦し、国家としての自信を喪失しました。戦後日本はだからこそ、経済に邁進したのです。
 経済では1980年代まで成功を収めました。しかし1990年代に入るとバブルが弾け、またも自信喪失を経験します。
 自信喪失して日本式経営と投げ捨て、グローバリズムに飛びついたのもこの頃です。

 すでにグローバリズムに飛びついて30年近くが経ちました。認証バイアスと経路依存性によって、日本の政治は「グローバリズムは正しいはずだ」と思い込んでいます。もしくは、思い込もうとしています。

 よってノーベル賞経済学者であるクルーグマンですら「一貫性がない」と、批判される状況に陥るのです。つまり

  1. 消費税増税で景気悪化する大きな可能性を無視し
  2. 増税したにもかかわらず減収する可能性も無視し
  3. 理論的に消費税増税は”正しいんだ”と思い込んでいるから
  4. 消費税増税という暴挙が可能であった

 というわけです。
 グローバリズムへの確証バイアスと、経路依存性を打ち破らない限り、日本に明るい未来は訪れないように思います。

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Muse

>安倍首相続投がないとすると、安倍政権後は短期政権が続く可能性が高いでしょう。小泉政権のあとと同じように、長期政権の弊害が吹き出してくることになりそうです。
 ではグローバリズムの加速はどうでしょう? 残念ながら、安倍政権後も続けられることとなるでしょう。

それでは、「次期衆院選で野党連合が過半数を制して自民党が下野し、野党連合政権が誕生するが、ねじれ国会のために政局は不安定で、首相がコロコロ変わるいわゆる”決められない政治”が続く。そのうち、”野党自民党”や連立与党内で新たな政治勢力が勃興し、90年代半ばの頃のような政界再編が起きる。その中から、与野党を横断する積極財政&ナショナリズム推進の新たな政治勢力が伸びて政権を奪取し、それまでの緊縮&反日売国政策をちゃぶ台返しにして国民の絶大な支持を集めつつ安定した政権運営が続く。かくして、日本は平成以降の数十年にわたる衰退途上国から脱却して、バブル期以前の経済的繁栄を取り戻す。」

といったシナリオは果たして期待できるでしょうか?それともこんなシナリオは儚い夢物語なのか?

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