ソレイマニ殺害でアメリカ・イラン戦争勃発-戦争はこうして始まる

この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

 新年早々ビッグニュースが駆け巡っています。アメリアによるソレイマニ殺害です。多くの人が心のなかで「あれ? これって戦争始まるんじゃ?」と思ったのではないでしょうか。

 結論から言えば、すでにアメリカとイランは戦争状態です。「始まるんじゃ?」ではなく、もう始まっていると考えるべきでしょう。

 どのように戦争が始まったのか? そしてどの様になっていくのか? 日本で報道されている事柄からも、予測と分析は可能です。

スポンサーリンク

なぜアメリカはソレイマニを殺害したか

 アメリカがソレイマニ司令官を殺害した理由は、2つあります。

  1. イランのイラクへの影響力が、無視できないほど大きくなっているから
  2. ソレイマニ司令官率いるコッズ部隊の、アメリカへの攻撃的な行動

 上記理由を説明するために、まずはソレイマニとは何者か? を簡単に述べましょう。

ソレイマニとは何者か?

 ソレイマニ司令官は、1980年代のイラン・イラク戦争とで中尉だったソレイマニは、敵陣地への潜入という大胆な偵察作戦を成功させ、名を馳せます。30歳にして師団司令官という、驚異の出世の仕方です。

 ソレイマニ率いたコッズ部隊は、イランの特殊部隊です。国外勢力への軍事訓練や支援を目的としています。この支援先が、アメリカとは反対の勢力でした。コッズ部隊やソレイマニが支援したのはイラク民兵組織のシーア派、PMFでした。

 ソレイマニの影響力は、すでにイラクに多大な支配力を擁するまでになっていました。

 ソレイマニはイランでは国家的英雄であり、実力ではNo.2とも言われていました。
 イメージしにくいなら、銀英伝のキルヒアイスと思ってもらえればOKでしょう。

最初に述べたソレイマニ殺害の2つの理由

  1. イランのイラクへの影響力が、無視できないほど大きくなっているから
  2. ソレイマニ司令官率いるコッズ部隊の、アメリカへの攻撃的な行動

 上記は事実であろう理由です。しかし1つの疑問が沸き起こります。「なぜ今なのか?」です。

なぜ今、ソレイマニ殺害だったのか

 「なぜ今、ソレイマニを殺害したのか?」という問いに、はっきりと答えられる専門家は存在しないでしょう。なぜならソレイマニ殺害で、今後どのように転ぶ可能性も出てきたからです。

 つまり「ソレイマニ殺害でAとなる可能性が高い」なら、「ソレイマニ殺害はAを目的とした軍事行動」と推測できます。
 しかし「ソレイマニ殺害でAかBかCか……いやDになるかもしれない。誰にもどうなるかわからない」となると「混沌が目的」以外の推測が成り立ちません。そして混沌が目的というのは通常、ありえないことです。

 1つだけ言えるのは、アメリカは戦争を欲しているということです。

国の英雄・ソレイマニを殺害されたイランに開戦しか道はなし

 イランは1979年から、反米国家としての道を歩みました。しかし2016年にイラン核合意を締結し、安定を取り戻したかに思えます。

 情勢が急変したのは、トランプが一方的なイラン核合意からの離脱、イランへの経済制裁の再開に踏み切ったことです。また軍事的圧力もイランにかけていたとの報道もあります。

 結論だけ申し上げれば、イランは「アメリカに強制的に戦争をさせられる」という表現が正しいでしょう。
 イラン核合意を一方的に反故にされ、それどころか国家的英雄を殺害されたのです。すでに戦争状態ということであれば、ソレイマニ殺害で始まっております。

 イラン国内の融和派も、アメリカの暴挙で立場を失うでしょう。イラン国内では強硬派が台頭するはずです。もはやイランには、開戦しか道は残されていないのかもしれません。

中露はイラン支持鮮明に-2つに割れる世界と新冷戦時代

 報道によれば中国とロシアは、イランへの支持を鮮明にしたそうです。さもありなん。だいぶ前から言われてきましたが、新冷戦時代と評しても過言ではないでしょう。

 一方で中国、ロシアは直接的な支援をイランには行わないとの報道もあります。まだ軍事的な直接対決は無謀、無理というのが中国の見立てではないでしょうか。

トゥキディデスの罠-アメリカは対イラン戦争で凋落を早める

 アメリカの凋落は2008年より、一層くっきりと鮮明になりました。しかし最初はどこか? といえばイラク戦争の泥沼化、すなわち2003年です。

 イラン戦争はトゥキディデスの罠ではないでしょうか? トゥキディデスの罠とは「凋落する大国が、追い抜かれないうちにと挑戦国家に戦争を仕掛けること」です。なぜ罠なのか? 戦争を仕掛けた結果として、さらなる凋落を招くことが多いからです。

 アメリカ・イラン戦争は、軍事侵攻だけならばさほど時間はかかりません。イランの首都テヘランを占領し、新たな親米傀儡政権を打ち立てるのも苦労はしないでしょう。
 しかし……イラク戦争でも同様ですが、その後に泥沼化するのは必至です。アメリカの凋落は加速するに違いありません。

日本は新冷戦時代にどうするの?

 日本が議論するべき2つの事柄があります。

  1. 中短期的な石油に対する中東の混乱への懸念
  2. 長期的な変わりゆく地政学的勢力図を目の前に、どのように日本が身を処していくか

 1.はスエズ運河の封鎖などがあった場合、石油などの混乱が起こるでしょう。それに対する対処や方針が必要になります。しかし世界中がこの事態は困るので、日本独自で対処しなければならない事柄ではありません。

 2.はかなり深刻です。このままアメリカに従属して凋落するのか、中国に隷従するのか……それとも自主防衛を果たすのか。

 アメリカが凋落し中国が台頭しきったあとに、日本がイランのような立場に立たされないとは限りません。真剣な議論と、今後の方針が必要でしょう。

コメントを残す

  Subscribe  
更新通知を受け取る »
タイトルとURLをコピーしました