NHKから国民を守る党、立花孝志党首の虐殺発言と再部族化という現象

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立花孝志議員

 NHKから国民を守る党の、立花孝志党首の発言が炎上しています。常識的に考えると「えっ! ちょっとありえない!」と思う発言です。

 立花孝志党首の国会議員としての資格は、厳しく問われるべきでしょう。

 しかし一方で、当該発言だけの問題なのか? もっと根が深いところに、問題の本質があるのでは? と、私は考えます。

 日本を覆う大衆人、原子論的個人、そして再部族化や集団極性化について解説します。

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NHKから国民を守る党、立花孝志党首の虐殺発言

 You Tubeで9月19日にアップした立花孝志党首の動画で、報道によれば「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と発言したとのこと。

 前後の文脈は、以下のようなものだったそうです。

  1. 世界平和のためには、人口のコントロールが必要
  2. 馬鹿な国や民族ほど子供を生む
  3. だから虐殺しよう、やる気はそんなにないけど
  4. ある程度賢い人だけ生かしておけばいい

 ……もうね、あれです。顎がはずれるかと思うほど、びっくりしちゃいます。
 誰がどう聞いても「問題だらけ」ですが、問題点は以下でしょう。

  1. 平和のために虐殺は、矛盾しまくっている
  2. 常識的には、虐殺という解決策にはたどり着かない
  3. 当該動画に「いいね」を押す人は、自分たちが「虐殺される側」とは考えていない

 また別の動画では「差別やいじめは、神様がつくった摂理だ」「自然でいいんじゃないか。神様がつくった自然だ。人が人を殺したりすることも神がつくったシステムだから」などとも、発言していたようです。

 ちなみに立花孝志党首のチャンネル登録者数は、増加し続けています。
 過激発言による、炎上商法とも解釈可能でしょう。しかし、もう少し掘り下げてみます。

ソーシャルメディアと苛立ちの再部族化

 最近出てきた言葉があります。「再部族化」です。
 ジェイミー・バートレットというジャーナリストが提唱した概念です。
 N国党も、彼らを批判する人々も陥る「優先順位の崩壊」という罠(真鍋 厚) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)を参照しつつ、解説します。
 

  1. 多くに人がソーシャルメディアに接する
  2. そこで知らなかった情報に出会い、怒りを覚える
  3. 同じ不平意識を持つ者同士が、連帯する

 代表例としてはネトウヨも、この再部族化と解釈されます。

 本題はここからです。

コンピューター科学者のジャロン・ラニアーは、ソーシャルメディアのビジネスモデルについて、「人々が苛立ち、妄想に取り憑かれ、分断され、怒っているときにより多くの金を生む」システムであると看破した(*2)。

上記記事、2ページめ参照

 アメーバブログをしていたとき、私も同じような経験をしました。
 アメーバブログはSNSとしての性格が強く、ブログやコメントする人同士で、喧々諤々と非生産的な議論(というより非難合戦)をしていました。

 そういうときは、PVが伸びるのです。
 アメーバブログはブロガーと運営が、搾取される側とする側という構造です。なるほど、アメブロは運営が儲かるわけです。

 余談ですが、上記が嫌になってブログをWordPressへと移転しました。私はネット上で、議論しようとは思いません。99%が無駄だからです。
 それより本を読んだり、色々自分で調べたりして知見を深めることのほうが、生産的です。また精神衛生上も、よろしい。

クライテリオンの蒸発と、理性なき怒りの時代

 クライテリオンとは「基準」という意味です。立花孝志党首の発言は「常識やクライテリオンがない」でしょう。
 しかしこの物騒な発言を、支持する人たちがいるというもの驚きです。

 もはや日本の言論空間や政治で、クライテリオンは蒸発したとすら表現できます。

 上述した再部族化の現象は、根源的には「怒り」という感情で発露します。「怒りやイライラ」は、他人にも感染していきます。
 事実や理性ではなく「怒りやイライラ」が、ソーシャルメディアにっては金になる。

 新潮45のLGBT特集や、週刊ポストの断韓特集、政治系まとめサイトの煽り記事etc……。「より過激なことをいったもの勝ち」という風潮が生まれます。
 理由は簡単。そのほうが「金になるから」。

 集団極性化という心理学用語があります。
 集団で議論などをすると、議論前より極端な反応になることを指します。要するに「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の心理です。

 NHKから国民を守る党の立花孝志党首、そしてそれにチャンネル登録している読者。まさに集団極性化の具体例でしょう。

 大衆人とは元来、感情的なものです。理知的であれば、大衆に堕していないですし。
 さらに「怒り」などの感情の可視化、それに伴うストレスもまた増大しています。
 理性なき大衆”化”社会時代の幕開けです。

理性なき大衆”化”社会時代の特徴

 まずオルテガのいう大衆人とは、原子論的個人のことです。理知的でなく、感情的で、その感情も「風に吹かれてフワフワ翔ぶが如く」アチラコチラに散らかっている。
 アイデンティティに乏しく、ゆえに権威主義に依存する人たちです。

 また自己の確立ができていないため、他者を攻撃することで自己を確かめようとします。
 フランス革命が恐怖政治にまでなったのも、大衆人の帰結です。

 では大衆人に祭り上げられる、リーダー像とはどんなものでしょう?

 過激な発言で強い自分を演出し、常に「敵とたたかう」のです。実例としては小泉純一郎元総理、橋下徹や維新の会、そしてN国の立花孝志党首でしょう。
 また自称保守の有識者にも、多いようです。小川榮太郎さんなどは、全く当てはまります。百田尚樹さんも、その1人でしょう。

 大衆人のリーダーたちは「過激さのチキンレース」を繰り広げるのです。
 日本の保守思想の巨匠、西部邁さんや福田恆存さん存命なら、現状を嘆くに違いありません。

NHKから国民を守る党の立花孝志党首に、政治家たる資格なし

 私はNHKから国民を守る党に、興味がありませんでした。「ワン・イシューを掲げる、変わった政党」くらいのイメージでした。

 はっきり言えば「ここまで頭が悪い政党と党首」とは思いませんでした。
 参議院選で票を入れた人も、同じではないでしょうか? 「嘘やん! こんな党首やったの?」ではないでしょうか。
 参議院選前にこの発言をしていたら、多くの人が投票しなかったはずです。

 国会議員とは国民の代議士です。投票してくれた人の「品性」を汚す発言は、慎むべきでしょう。逆説的に今回の虐殺発言などは、投票者への「裏切り」とも解釈できます。
 立花孝志に政治家たる資格なし、と強く断言する所以です。

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当該発言の詳しい中身までは調べていないことをお断りしつつ、とりえあず下記の4つにツッコミを入れてみました。

>1.世界平和のためには、人口のコントロールが必要

人為的に抑制せずとも、どうせ将来はどの国も人口減少で悩むことになる。女性の大学進学率や社会進出が進めば、自ずと生涯未婚率が上がって出生率も下がる。

>2.馬鹿な国や民族ほど子供を生む

国や社会の発展具合で出生率は変わるが、馬鹿とか愚かとは別な次元の話。

>3.だから虐殺しよう、やる気はそんなにないけど

「だから虐殺」の意味が分からない。出生率が高い国の存在が、一体だれにどのような迷惑をかけているというのか? 目的を達したいのなら、虐殺するより別な支援を探す方が合理的。そもそも発言に品がない。

>4.ある程度賢い人だけ生かしておけばいい

今回を含めた品のない発言で、立花孝志党首の支持をやめた有権者も多いと思う。支持を失ってまで得たものがあるとは到底思えず、賢い発言だったとは言えない。よって、賢くない立花孝志党首は、まずは自死から身をもって実践すべきかもしれない。

私は高い所得や付加価値を創出できるわけでもない普通の人たちでも、善行を保持し、勤勉でありさえすれば、楽しく安定的に生きられる社会であればいいなと思っています。怠惰な個人や企業は滅びてしまえみたいな思想は気持ち悪いです。世界観の違いなのかもしれません。。。

Muse

>1.多くに人がソーシャルメディアに接する
2.そこで知らなかった情報に出会い、怒りを覚える
3.同じ不平意識を持つ者同士が、連帯する

上記の「再部族化」なるもののプロセスですが、仰る通り、いわゆるネトウヨやN国に典型的に見られるものです。その最大の弊害は、狭いコミュニティー内での主張・見解を絶対視する結果、外部の意見に耳を貸さないどころか、むしろ敵意を剥き出しにするという傾向が強くなることです。タコツボ化ですね。

ただ、上記のプロセス自体は必ずしも否定的にとらえるべきではないと考えます。例えば、前回の参院選で山本太郎氏率いるれいわ新選組は、各所での街頭演説で政策を訴えるだけでなく、Twitterをはじめとする各種SNSでも積極的に情報を拡散していました。山本太郎さんがあれだけの得票数を獲得できたのも、上記のプロセスが功を奏したためであるといえるのではないかと。逆に、反対派からは、(悪い意味での)ポピュリズムの典型として、N国と同じ穴の狢のごとく批判されることになったが。

さらに付け加えて言うならば、いまや既存のメディア(産経や読売、日経、NHK、日テレ等がその最たるもの)がこぞって、安倍政権の意向を忖度し、御用メディア化している現状では、上記のようなソーシャルメディアを駆使した活動も(良い意味での)ポピュリズムの政治活動の一環として肯定されるべきでしょう。

ただ、再部族化のプロセスには、上記のようなタコツボ化や集団極性化という負の側面を伴う(いわば諸刃の剣)ので、各人が自身の感情をコントロールする「常識ないしクライテリオンの復活」が重要だということでしょうが、ここまで病んでいる現代日本社会で果たしてどこまで実現できるのか?

黄昏のタロ

お邪魔いたしますです。

 立花孝志党首。おいらと同じく毒親の元で育ったようです。散見される程度ではっきりした情報ではないです。

 おいらが毒親を見捨てる選択をしたら「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と言っていたかも知れないです。言っても判らない人間が居て殺してしまった方が世の中は必ず良くなるのです。

 おいらは毒親の問題行動と向き合うしかなかったです。原因とも向き合います。毒親は、厳しい躾・仕事・結婚・子育て……やることなすことが上手く行かずに不幸な人生を歩んだのです。発達障害として人生を送ることが出来たら多少はましだと思っています。

 両親・兄弟・教師・親戚・夫・姑・上司……様々な人々が関わっても考えを修正できない。発達障害って原因が判らなければ「得体の知れない言っても判らない奴は殺してしまえ」になるであろうって考えています。

 視点を変えると立花孝志党首やおいらは、毒親のせいであるにしても、福祉に取り残された人間ではないのかと思うんです。

 もし貧乏をこじらせて受信料を払えない家庭だったら。払っていても愚痴は出るかも知れません。払えなくて集金人が頻繁に訪れる家庭。子供たちはNHKに疑問を抱くでしょう。

> しかし一方で、当該発言だけの問題なのか? もっと根が深いところに、問題の本質があるのでは? と、私は考えます。

 おいらはミクロの世界から。こっち側から見ると受信料を普通に払える経済の方が人を救えるよねって考えてしまうです。

阿吽

>理知的でなく、感情的で、その感情も「風に吹かれてフワフワ翔ぶが如く」アチラコチラに散らかっている。

宮迫さんと田村さんの闇営業問題の時の各種サイトの反応を見ている限りでも、コメント欄では昨日は支持にまわったり、今日は非難にまわったり、かと思えば明日は支持にまわったりとで・・、みんなの意見があっちにいったりこっちにいったりしてるのを見ました時に、炎上なんてものの行く末は、その時の雰囲気しだいだなあ・・って思いましたね。

あの支持したり非難したりの・・、まるでそれは、波の満ち引きみたいなもので・・。

,
>参議院選で票を入れた人も、同じではないでしょうか? 「嘘やん! こんな党首やったの?」ではないでしょうか。

この今の流れでは、3年後か6年後には、もっと支持率があがっているかもしれませんよ?・・・(^^;)

・・・・・・・・・・・・・・(ーー;)

田中リンクス

僕は結構立花さんはウオッチしてるのですが、メディアの記事は鵜呑みにしない方がいいですよ。基本、立花さんの発言は全てYouTubeで確認することが出来るので、時間見つけてご自分で判断なさった方がいいと思います。高橋さんは財務省プロパガンダの記事は鵜呑みにしませんよね?でも立花さんの記事は鵜呑みにして批判をする。これはあんまりよろしくない。立花さんを批判するなら動画を見ればもっと違う角度からのアプローチになる筈です。僕はれいわの党を批判してる時のロジックがおかしいと思い、玉木氏の動画でN国の人と議論したりはしました。立花さんが他の政治家と違うところは全ての発言が一次ソースとしてYouTube動画で確認出来るところです。本当に虐殺するべきだ、と言ってるのか?

あか

一部を切り取りの記事。馬鹿かよ

匿名

そういう考えの人たちもいるよっていう話ですよ?
バカみたいなマスコミに洗脳されないようにお気をつけて
本人のYouTubeでも確認できます

ルー

アベンジャーズエンドゲームのサノスという敵キャラに影響受けたんじゃないですかね。

虐殺発言は良くないですよね。
立花さん政治家としての資格がないとか、資質が問われるとかよく言われていますね。
ですが、今の傲慢で不誠実な与党、なんでも反対で足を引っ張る事しか考えてない野党を見てたら政治家の資格資質ってなんやろうとも思います。
選挙の時だけ良いこと言って何もしない政治家にうんざりしてます。

立花さんはnhkというかマスメディアとYouTubeを使って真正面からやりあってるのでおもしろいです。

槙島

既存メディアやマスゴミにとって無党派層の支持を拡大してる立花氏の存在はちょっと厄介かもしれないね、発言抜き取りの偏向報道はそんなトコから来てるのでしょう。

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