景気拡大実感できず政府の信頼が揺らいだ7割強-基幹統計不正問題が残した爪痕

6年2ヶ月の景気拡大は本当か?

 どうやら政府発表によりますと景気拡大局面は6年2ヶ月とされておりますが、基幹統計不正問題でその信頼が揺らいでいるようです。

政府統計「信頼揺らいだ」75% 内閣支持は拮抗 毎日新聞世論調査(毎日新聞) – Yahoo!ニュースによれば、景気回復の実感がないのは74%にも登るのだそうです。安倍政権の大企業優遇政策は内部留保を大幅に増加させたものの、設備投資等に向かわないためにトリクルダウンは起きず、また内需が8割と言われる日本経済において、ひたすらインバウンドや外資呼び込みをしているのですからさもありなん。消費税増税も、手痛い爪痕を日本経済に残し続けております。

 現在、GDPは確かに6年前に比べて増えておりますけども、そのトレンドはじつは2010年から始まっておりまして、民間のリーマン・ショックからの自立回復と私は判断しております。

 以下の図を見てもらえばご理解いただけると思いますが、2010年から始まった景気回復は一度、2014年で腰折れしておりまして、上昇トレンドも鈍くなっております。むしろ安倍政権は時期に恵まれたが、景気回復の邪魔をしたとすら解釈可能です。

 また最近のGDPの増加に主に寄与しているのは輸出であり、つまり世界経済の堅調さが日本のGDP増加を支えているようでして、個人消費などは相変わらず停滞しております。まさにグローバル経済に組み込まれた日本経済と言った様相でして、世界経済が失速すれば日本経済も大幅に失速することでありましょう。

日本経済の下振れリスクは大きくなってきている

 有識者等々で有力な説は、2019年の世界経済の先行きは不透明というものです。米中貿易戦争やトランプの行動が読めないために、これが有力となっております。一方でアメリカ、中国ともに財政出動をしておりますから、私は堅調に推移するのでは? と思っているのですがどうなのでしょうか?

 しかし世界経済の失速の懸念とは別に、日本経済の下振れリスクは大きくなってきていると私は判断しております。

 2019年10月に予定されている消費増税はもちろんですが、2021年のオリンピックの後は日本経済が下振れするリスクは非常に大きいとされております。各種規制緩和や構造改革での、日本経済の脆弱化も見逃せないところでしょう。

 さらに南海トラフ地震という脅威も予測されております。

地方統一戦では自民党惨敗を目指すべきか?

 地方選挙と国政選挙は違うもの、というふうに語られることが多いのですが、安倍政権退陣を求めるのならば地方選挙での自民党への投票は控えたほうが良いのかも知れません。地方統一戦惨敗となれば、安倍総理退陣論も出てくることでしょう。

 “4月・安倍政権交代”論が浮上…自民党、統一地方選惨敗シナリオが濃厚に | ビジネスジャーナルではすでに自民党内でも安倍政権交代論が出ているとの観測もあります。

政権が変われば日本経済は良くなるか?

 安倍政権には私も反対ですが、一方で政権が変われば何かが劇的に変わるという期待も薄いとは思っております。なぜならば日本の緊縮財政路線は1998年以降からずっと続いており、それは経路依存性によって継続されているものだからです。

 なぜ経路が転換できないのか? というと、日本国民が未だに「クニノシャッキンガー」というプロパガンダに落とし込まれているから、と言えるでしょう。唯一の希望は「クニノシャッキンガー」というプロパガンダへのカウンターとして、「デフレは悪いもの」という認識が広まったことでしょうか。

 しかし現在の日本国民は「クニノシャッキンガー」と「デフレは悪いもの」という、相反する2つの矛盾の中で認知不協和になっているのです。ジョージ・オーウェルの1984に出てくる二重思考(ダブルシンク)状態と言えましょう。

 この状態をどうにかしないと、政権が交代しても何かが劇的に変わるとは思えません。

変えられるのは言論の力のみ

 「財政出動こそが必要なのだ!」ということを、繰り返し繰り返し発信していくことだけが、世論を転換させ、ひいては政権が財政出動をできる状況にする唯一の道なのかも知れません。これには途方もなく困難を伴い、時間も長くかかることでしょう。

 しかし最近は薔薇マークキャンペーンという左派系の運動、左派系でも財政出動を促す言論が出てきております。むしろ右派から財政出動を促す運動や言論があまりないのは、右派の認知不協和のほうが、その度合が強いことを示しております。

 現在のグローバリズムな世界では、世界のトレンドは「上下の対立」であり「左右の対立」の時代は終りを迎えつつあると、私は感じております。ブレグジット、オキュパイウォールストリートなどはその典型例でしょう。日本でもようやく、左右対立ではなく上下対立の構図が僅かですが広まってきたのではないでしょうか?

 何はともあれ、出来ることからしていかなくてはなりません。皆様もどうぞ、様々なところで「財政出動こそが一番必要なこと」と宣伝してくださいませ。

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阿吽

>日本でもようやく、左右対立ではなく上下対立の構図が僅かですが広まってきたのではないでしょうか?

逆に考えれば・・、もはやわが国でも、左右による論戦ゴッコを楽しんでいる余裕さえもなくなってきた、とも言えますかね・・。

欧米という先行事例があるのだから、それを十二分に活かせば良いと言うのに・・、現状はなんともかんとも、ですね・・・(-_-;)