トランプは非常事態宣言を出せるのか?メキシコとの壁建設と目玉政策の成否とトランプ大統領の政権

トランプがなぜ非常事態宣言を出そうとしているのか?

 毎度お騒がせなトランプ大統領ですが、今回はメキシコとの壁の建設を巡って非常事態宣言を出そうとしているようです。

 ことのあらましを簡単に説明しますと、トランプ大統領が当選した目玉政策の1つはメキシコとの国境に壁を建設するものでした。つまりこの壁によって移民を制限し、アメリカへの不法移民の流入を防ぐという政策です。しかし今回、アメリカの議会では壁建設のための予算がついておりませんでした。この壁の建設のための予算はどの程度なのか?57億ドル(6000億円)です。

 さて、この議会の予算に不満を持ったトランプ大統領は、大統領拒否権を行使して予算案は通らずに政府の一部閉鎖という事態にまで発展しました。なんでもあと2日ほど政府の閉鎖が長引くと、過去最長となるのだそうです。

 ではなぜ国家非常事態宣言にまで言及しているのか?ですが、国家非常事態宣言を出せば大統領の権限で米軍に国境の壁建設をさせることが可能になる、というわけです。民主党との議会での調整がうまく行かなければ、国家非常事態宣言を出す、とトランプ大統領は明言しておりますがどうなることやら、というが現在の情勢です。

トランプがメキシコとの壁に拘る理由は何なのか?

 トランプ大統領の支持者が、トランプ大統領を支持している大きな理由の1つが国境の壁建設です。トランプ大統領にとってはメキシコとの壁の建設は、まさにトランプ政権のシンボルであり絶対に成し遂げねばならない大事業というわけ。しかしトランプ政権のシンボルであるということは、民主党からすると排外主義のシンボルであるというわけ。したがって民主党が壁建設費を認めるとは思えず、トランプ大統領も譲れず、という情勢です。

 なにせトランプ大統領は1月のはじめに「このままでは政府機関の一部閉鎖は、何ヶ月、何年と続くことになる」とまで明言したようです。こだわりの強さがここからもうかがえようという話。

メキシコからの不法移民は増加しているのか?それとも減少?

 トランプが強くこだわるメキシコとの国境への壁建設ですが、じつは壁を建設していない過去10年間でメキシコからの不法移民は大きく減少している、という調査結果があります。10年間で米国不法移民の数は大幅に減少で詳細はご覧ください。

 この調査結果を踏まえると果たして、メキシコとの国境への壁建設は妥当性があるのか?という議論に発展します。つまり「壁がなくても不法移民は減少しているので、壁は必要ない」という解釈は非常に自然に成り立つこととなります。恐らくこれが、民主党の立場なのでしょう。

 しかし一方で「メキシコとの壁を建設すれば、さらに不法移民を少なくできる」という解釈だって成り立つわけで、議会とトランプ大統領が平行線になるわけです。ぶっちゃけて言えば、この問題はトランプ政権のシンボルとなった時点で、解決のしようがないと思えます。

日本にとってのチャンス?その頃安倍政権は12年前の悪夢再び

 日本にとってはアメリカが混乱している今がチャンス!とばかりに、普段はアメリカにあれこれいわれて「通らない政策(といわれている)」ものを、ここぞとばかりに通しておけばよいのではないでしょうか?

 例えばチャンネル桜の水島社長にいわせれば、財政法四条の改正は「アメリカが許すはずがない」のだそうですから、現在の混乱に乗じて改正してしまえば良いと思うのは私だけでしょうか?この話の出処は皆様ご存知のオレは政府機関の閉鎖を何年も続ける用意がある、とトランプは言った。©佐藤健志さんです。

 ちなみに財政法四条とはなにか?といいますと、政府は借金も駄目、国債発行も基本的には駄目と決めた法律のことです。なんでもこの法律ができたのは戦後でありますけれども、なぜ出来たのか?というと、国債発行や借金を禁じておかないと、またもや日本は戦争という行為をしかねないから、というのがその理由なんだそうです。だから国債発行をするときは、いちいち議会での承認が必要になるというわけ。

 したがって日本の予算は単年度主義に陥りがちであり、複数年度にまたがる大事業などは進めにくいのだとか。

 では現在、安倍政権はこのチャンスに何をしているのか?12年前の悪夢と必死に戦っているようです。安倍政権に12年前と似た悪夢「消えた給付金」問題によりますと、毎月勤労統計が不適切であったそうで、雇用保険の給付額が「少なかった」のだそうです。その金額はおおよそ500億円ほど。

 2007年に消えた年金問題に直撃されて政権を失い、今回は消えた給付金問題。過小支給の人たちへ過小だった金額を支給するのだそうですが、はたして全うできるのか?は現在のところは不明です。

トランプ大統領はどうなる?

 日米ともに大統領と首相が大ピンチといったところですが、今後トランプ大統領がどのようになるのか?だけ少々書いてみたいと思います。上述してきた通り、民主党、トランプ大統領ともに譲れない平行線ですから、本当に非常事態宣言を出すのかもしれません。

 しかし一方でアメリカ世論では政府の一部閉鎖の責任は、トランプ大統領にあると考える人が過半数とのことです。このままでは直接市民生活を脅かしかねない、ないし政府職員を無休のまま働かせることになりますから、どんどんと世論のトランプ大統領への風当たりは強くなることでしょう。

 さらにもしも非常事態宣言を出したとしても、議会の予算編成権の侵害と解釈されて、違憲だと訴訟される事態も十二分にありえると報じられております。メキシコとの国境への壁を強行すれば訴訟まみれになり、引っ込めれば自分の支持者からそっぽ向かれかねない事態となりと、もはや進退窮まる事態といえましょう。

 果たしてトランプ大統領はこの極めて厳しい状態を、どのように処理するのかが非常に興味深いところです。私だったらさじを投げますが・・・(笑)

 ちなみにトランプ大統領は過去にも様々な疑惑が存在し、これらについて弾劾裁判を下院から起こされるかもしれない。下院は民主党が握っておりますから。しかも過去に弾劾裁判を起こされて無罪になった大統領は1人とて存在しないとのこと。案外、トランプ政権の終りが近づいてきているのではないでしょうか?

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阿吽

意外と・・、非常事態宣言をもしトランプが出せれば・・、トランプの支持率が上がる可能性も・・、ゼロではないような気もしないでもないです・・。

まあ、そもそも、非常事態宣言をトランプが出せれば・・、という話しではありますが・・・。

ただし・・、もし、非常事態宣言をトランプが出せれば・・、アメリカ合衆国大統領の皇帝化が、進むのではないかとも思います・・。

まあ、アメリカも将来的には地域大国の1つになるとするのならば・・、その地域大国のトップ(合衆国大統領)が、プーチンとかみたいに皇帝的な権力を有するのも・・、不思議な話しではないのかも、しれませんが・・・。